アネモネ ~儚い恋をする4人の物語（ふゆたけ、ばじふゆメイン）

俺は、松野千冬

高校1年生になったばかりだ。

少し前まではやんちゃばかりしていた中学生だったのになぁ

時の流れってものは、本当に早い

ひらっ……

黄色の花びらを見ると…… 謎に思い出すんだ……

あの、中三の夏休み……

俺は場地さんと2人で高校受験の対策をした

場地さんが、俺と同じ高校に入りたいって言うもんだから

一緒に勉強をして、場地さんの分からない所を教えてあげた。

中三の夏休み

ヒラッ……

その先は……

なんだったっけ……

思い出せない。

でも、ちゃんと場地さんと俺は同じ学校に受かる事ができた。

それはとても嬉しいことだ……

けど、俺は場地さんと同じ学校に入れたという嬉しさは

感じられなかった……

理由は分からない……

場地さんが受かってたという事よりも……

俺の相棒……

花垣武道

が、同じ学校に入れたという事が

とても

とても！

嬉しかった……

最低だってことは……

自分でも分かってるんだ……

分かってる……

けれど……

相棒の顔が毎日見られるなんて……

そう思うと……

感情が抑えられなくなる♡

なぜこんな人間になってしまったのだろう……

それは、

相棒のことが、好きだからだと思う。

今すぐにこの気持ちを伝えたい……

この気持ちは……

心の中にしまって置こう……

あのような……幸せな毎日が……

もう訪れなくなるくらいなら……

飛んで次の日

ｻﾜ…… （千冬がピアスを触る）

ﾀｯﾀｯﾀｯ

゛相棒を失いたくない ゛

この気持ちは……絶対に……

伝えてはならない……