恐怖症シリーズ

薬物恐怖症

俺がまだ4歳の頃の話だった。

母さんが突然重い病気にかかって入院した。

その時、薬を使い母さんが副作用で苦しんでいる姿を見てしまった。

それなら俺は薬物を口にすることが怖くなった。

母さんはその事を理解してくれて、支えてくれる。

薬を使わないようにこの日までちゃんと早寝早起きなどをして病気にかかることはなかった。

今日も意味不明な会話から始まる。

俺だったら良かったのに。

なんて思ってしまう自分がいる。

俺は恋を応援することしか出来ないから。

ｼｰﾝ

母さんの返事がなかった。

机に紙が置いてあった。

『今日は遅くなるから先に寝ててください』

と書いてあった。

この時の俺は突然の睡魔に襲われ着替えもせずに寝てしまった。

そして次の日。

昨日帰ってきてから俺は眠っていたらしい。

また紙が置いてあった。

『ごめんね。急用が入っちゃって先に家を出ます。ちゃんとご飯食べてね』

なんか喉がイガイガする。

頭がズキズキと痛む。

今日は時間が無かったため、朝ごはんは食べずに風呂に入ってから部活に行った。

大声を出したせいで喉に負担をかけてしまった。

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ

上手く口が回らない。

体が熱い。

ﾊﾞｯ

薬と聞いた瞬間、体が拒否し始める。

俺はみんなから逃げるように体育館を出ようとした。

あと一歩でというところに影山が俺の腕を掴んだ。

俺が口を開けた瞬間、月島が口の中に薬を入れた。

ｺﾞｸｯ

反射的に飲み込んでしまった。

汗が止まらない。飲み込んでしまった。

怖い。

母さんみたいになっちゃうのが怖い。

飲んだ薬を出したい。

俺は薬を出そうと喉仏の所に指を突っ込んだ。

指を抑えても全然出てこなかった。

唾液と胃液だけが出てきた。

ﾊﾞｯ

月島は俺を抱きしめながらそう言った。

ﾋｸﾞｯ、ｸﾞｽｯ(泣)

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

3日後。

大丈夫。悲しくない。

ちゃんと応援してこの思いを終わらせないと。

泣かないよ。月島の前では。

何の話なんだろう。

告白成功したから報告かな。

あぁ、聞きたくなかった。

月島に彼女が出来るなんて。

この思いは、、伝わらないんだろうな。

でも、友達のままでいいや。

大丈夫。

大丈夫。

でも、、好きだよ。

ｷﾞｭｯ

そして俺と月島は恋人同士になった。

熱が出た時は月島がそばにいてくれた。

俺の恋人が。