「愛してる」

ある日消えた。

俺の大切な人が__。

いつものように彼と寝て、起きる。

すると彼の姿がなかった。

咄嗟に彼の名を呼ぶ。

彼。らん…と。

らんは忙しいから、俺より早く降りていることは珍しくない。

軽く背伸びをし、下へ続く階段の手すりに手をつける。

ﾀﾝ､ﾀﾝ､とゆっくり下へ降りる。

だなんて一人ごとを呟く。

下へ降りると、そこには同居人、なつこと赫暇なつがいた。

軽く挨拶をし、なつに尋ねる。

予想外の返答だった。

知らない。って。

仕事か…と頷き、他が起きてくるのを待つ。

そんな多和ない話をしていると、

同じく同居人のみことこと凰牙みことが起きてきた。

数分すると、同じく同居人のすちこと緑屋すち、

こさめこと雨乃こさめが起きてきた。

すちとみことは恋人で、いちようみことが彼氏らしい…

うん。ビビった。

なつとこさめも恋人。あそこもびっくり。こさめが彼氏。

俺はと言うと…。

今いない、らんこと桃井らんと恋人だ。らんが彼氏//

そんな話をして、一人いない朝食を取る。

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙｯﾌﾟﾙﾙﾙﾙｯ

突然電話が鳴る。

ないこさんの焦った声でビビる。

みんなが焦る。

「脱退」その言葉は俺らに怖さを覚えさせる。

脱退というのは、俺らが所属しているグループ、

シクフォニことSIXFONIAを脱退するってことだ。

脱退という怖さを覚えながら、らんの部屋へと向かう。

らんの部屋は、ザ・らんという感じの部屋だ。

何かないかと、部屋の中を見渡す。

机の上に置いてあった紙。

あることを目にし、急いでリビングに向かう。

ﾊﾞﾝｯ!!!

らんが追い込んでいたこと、

心臓病で余命が半年ってことに気づけなかった

自分を恨む。

ついに大粒の涙が溢れる。

数分して、大学病院に着く。

急いで集中治療室に向かう。

(ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯﾎﾟﾀﾎﾟﾀ (あっ血がｯ…

そこには、苦しそうに咳をたて、

血が止まらないらんの姿があった。

苦しそうに喋るらん。

俺は、名前を呼びことしかできない。

本当は笑えないが、らんのいうことおり、

今できる最高の笑顔を作る。

「いるまｯﾆｺｯ」

ﾋﾟｰﾋﾟｰﾋﾟｰ

らんは、シクフォニ2周年前日に、亡くなった。

リーンリーン

俺はできる限り、葬式中は笑顔でいた。

だって、らんは笑顔が似合うって

言ってくれたから。

いるまへ！ 多分この手紙を読んでるってことは、俺もう死んでるね？心臓病のこと、黙っていてごめんね。いるまに言うと気づかっているまがしたいことができないと思ったから言わなかったんだ。今日、朝発作が起きて、この手紙をみんな分書いて、多分会社に行って脱退の紙出して病院にいったんじゃないかなぁ？多分そうだと思う！ こんなすぐ死んじゃう彼氏でごめんね。本当に！いるまと結婚したかったし〜、一緒に二人だけで住みたかった！ヤったり？あっセッ○スだよ？最後くらい言わせて！ いるまはツンデレで、クマさんが好きという可愛さもあって、時々デレて可愛かったな〜。歌もうまくて、ラップには惚れたわ！ 最後に、これまで付き合ってくれたり、俺のことを幸せにしてくれてありがとう。愛してる。 らんより

なつへ！ いるまのことよろしく〜！いるまはね。多分ね〜病みそう！俺がいなくなって！俺はね〜わかるからね！俺の部屋は好きにしてください〜。なっちゃんはね！おはげが苦手っていうのが好きだったな〜。歌もいろいろな声を出せて、かっこよかったな〜。でも可愛いところもあったね！シクフォニの尖り担当として！シクフォニの頼んだよ！ らんより

こさめへ！ こさめはとにかく可愛いね。うん可愛いとしか言えねぇわ。でも歌は迫力があって、うーんなんて言ったらいいかな。あ！可愛いさとかっこよさが歌の中にはあった！こさめは唯一無二の歌声だったよ！シクフォニをよろしく！ らんより

みことへ みことは天然で〜可愛いくて〜英語がペラペラ喋れるところが好きだった！歌は低音と、高音が混ざっててなんかすごかった！すちとは成人組で優しかったな〜！シクフォニのよろしく！ らんより

すちへ すちはとにかくシャウトがすごい！俺にはできなかったや〜！料理ができて、歌は完璧で、それに優しさも金揃えていシクフォニのスーパーマシンだ！これからも優しさを忘れないでね！シクフォニをよろしく！ らんより

みんなへ！ あー。リーダーが死んじゃってごめんなさいね〜。まあ！でも武道館も行って、東京ドームも行って！天下統一してくれ！俺は天国？地獄？どっちかでずっとみんなのこと見守ってるよ！改めて！みんな！大好きだよ！いるまは愛してる！ないこさんにも言っといて！ありがとうって！ それじゃあ！シクフォニをよろしくね！ らんより！

数年後

「キャァァァァァ！！」

「最高に楽しんで行ってくれよな！！」

「おー！！」

ドサッ