未だに夢に見る
10月31日
俺の尊敬する人が亡くなったあの日
この世の全てを憎んだ日
そして
俺の初恋が終わった日
一虎
お前……まだ眠れねぇのか
千冬
……
山岸が言っていた”血のハロウィン”の日が毎年近づいてくると
トラウマでほとんど眠れなくなる
一虎
無理にとは言わねぇけど、
一虎
できるだけ寝ろよ、
千冬
……はい
一虎
……ごめんな
千冬
……
一虎
ギュッ
千冬
あ、?
一虎
この瞬間だけは……俺の事場地だと思ってくれ
一虎
だから、もう我慢すんな……
千冬
……
千冬
ひぐっ、……
千冬
うわぁぁあ、!場地さん、
千冬
場地さぁぁん、!!
一虎
……っ、
千冬
……
一虎
寝た……か
やっぱり俺じゃ場地の代わりなんて 無理だよな
一虎
…、
一虎
ごめんな……
一虎
千冬、
この12年間ずっと心の中で謝り続けてきた
俺は千冬の最愛の人を
俺の親友を
殺したから
千冬は絶対に俺の事を死ぬまで恨み続けると思っていた
だが
警察官
もう来るなよ
一虎
……はい
一虎
ありがとうございました
警察官
…おう
これからどうしよう……
行く宛てもないし……いっその事もう…
千冬
一虎君……ですよね?
一虎
え、?
千冬
お久しぶりです
千冬
元東京卍會1番隊副隊長
千冬
松野千冬です
一虎
……あ、
一虎
ち、千冬……ごめっ、!
千冬
乗っていきませんか?
一虎
……え
あの日も
俺を殺しに来たのかなって思った
けど違った
千冬はこんな俺にも優しくしてくれた
……俺だったら絶対許さねーのに
だからこそ、いつもお前の優しさに甘えてた
千冬
……
ありがとうな、千冬
そして
一虎
好きだ……
俺は幸せになったらいけねーから
せめて千冬が寝てる時に言わせてくれ
これ以上なにも望まねーから
ありがとう
千冬
千冬
……///







