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零鋭
唯華！！
唯華
はっ！
唯華
…………………
唯華
………れ……い…と………？
零鋭
あぁ…
零鋭
唯華が名付けてくれた
零鋭
オウギワシの鷲見零鋭だよ
零鋭
唯華……大丈夫か…？
唯華
……大丈夫…
唯華
久しぶりに………
唯華
夢を…思い出しただけだから……
零鋭
…“夢”……？
唯華
………
唯華
過去は…
唯華
『過去は些細な夢に過ぎない』
唯華
………って、
唯華
お兄ちゃんが言ってた…
零鋭
………
零鋭
酷い夢を見たんだな
唯華
……うん
唯華
でも…
唯華
大丈夫……
唯華
夢に出てきた人達は…
唯華
もう…死んでるから……
零鋭
…それで良かったのか…？
唯華
……うん
唯華
そうならざるおえない状況だったし…
唯華
そもそも…
唯華
あの人達が悪いから…
零鋭
………そうか…
唯華
………………
唯華
あっ
零鋭
ん？
零鋭
どした？
唯華
唯斗…
唯華
すっかり忘れてた……！！
唯華
唯斗！！
唯華
唯斗は…？！
唯華
どこ？！！
鬼舞辻無惨
………唯華
唯華
……！
唯華
お兄ちゃん！！
唯華
唯斗はどこ？！
唯華
私は今13歳！！
唯華
唯斗とは3歳差だから
唯華
唯斗は10歳！！
唯華
唯斗はどこにいるの？！
鬼舞辻無惨
…………
鬼舞辻無惨
知らん
唯華
そんなはずない！！
唯華
私は夢を見た
唯華
親の事はずっと覚えてる
唯華
死んでる事を……
唯華
なのに…弟の唯斗の事は忘れてた！！
唯華
ねぇ…お兄ちゃんが記憶操作したんじゃないの？！
鬼舞辻無惨
してないよ
鬼舞辻無惨
鬼はそんな事出来ない
唯華
……じゃあ…なんで……
唯華
あの頃…唯斗は2歳だった…
鬼舞辻無惨
所詮人間だ
鬼舞辻無惨
その頃の記憶などないだろう
唯華
例え…私の事を忘れてても…
唯華
私が思い出させる…
唯華
どこにいるか教えて…
鬼舞辻無惨
じゃあ、こちらの手を取れ
唯華
………え？
鬼舞辻無惨
鬼狩りではなく、鬼の仲間に来い
唯華
……っ！
唯華
唯斗が危ない状況に陥ってるかもしれないんだよ？！
唯華
冗談も程々にして！！
鬼舞辻無惨
冗談ではない
鬼舞辻無惨
真剣な話だ
唯華
……ッッ！
唯華
…………
唯華
………どちらにもつかない
唯華
私は、曖昧に生きていく
唯華
そう…
唯華
そう生きるように指定された！！
唯華
誰かに！！
鬼舞辻無惨
………そうか…
鬼舞辻無惨
じゃあ、
鬼舞辻無惨
唯斗は遊郭にいる
唯華
……？！
唯華
遊郭？！
鬼舞辻無惨
あぁ…
鬼舞辻無惨
何をしているのかは分からないが
鬼舞辻無惨
たまに面倒を見ている
唯華
……え？
鬼舞辻無惨
唯斗に会って、話したり色々している
鬼舞辻無惨
唯華の事も…
鬼舞辻無惨
ちゃんと話した
鬼舞辻無惨
それで、会ってみたいと言っていたが…
鬼舞辻無惨
唯華は…忘れていただろう？
鬼舞辻無惨
だから、もう少し待て
鬼舞辻無惨
って、言ってある
鬼舞辻無惨
だから…
鬼舞辻無惨
また…唯斗に会える時が来るさ
唯華
………そっか……
唯華
ありがとう
唯華
お兄ちゃん…
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