/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
少し長話をしてしまった
ないこ先生…話し出したら長いからな…
そんな事を考えながら静かな廊下を進む
一度に色んな事があったせいで忘れていたけれど
今はまだ朝の6:00だ
まぁ…俺は慣れているから良いとして
いるま達は大丈夫かな いつも通りの日曜の朝とは違う状況だし
？
ぼーっとしていたせいで誰かとぶつかってしまった
LAN
そう言いかけて、初めてその人の顔を見る
そこには見知った顔があった
いるま
そう、いるま
数時間も経っているからもう帰ったものだと思っていた
ふと周りを見渡す
LAN
残りの3人、すち、なつ、こさめが見当たらない
一人で居るなんて珍しいな、なんて。
…何故だろう
最近は妙にメンバーの事について考える事が多い気がする
いるま
LAN
いるま
まぁ…そうか
いるまからしたら何でここに居んの？って感じだし
俺が通院してる事を内緒にしてるせいだけど。
LAN
咄嗟に嘘を付く
顔色一つ変えずに、難なく嘘をつく
これは…癖なのかもしれない
まぁ…普通の人からしたら悪い事なんだろうけど
いるま
めっちゃ距離感じる…
そう思ってしまうのは俺だけだろうか
気まずい雰囲気出さないでほしいな…やりづらい
いるま
いるま
LAN
いるま
LAN
LAN
いるま
元気が出たのか、少し声のトーンが上がる
行きたい場所…何処だろう
…お互い一言も言葉を交わさず電車に揺られる
いるま
いるまが俺に寄りかかってくる
隣から寝息が聞こえ始め
いるまが眠った事を理解する
朝からずっと神経集中させて
一番メンバーのために動いてくれていた
…本来は俺がやらなければならない仕事を。
メンバーのメンタルケアは俺が一番適任だ
今一番、精神が安定しているのが俺だけだから。
昔から…そうだった
大事な時には何も役に立てない
逆に迷惑かけてばかり。
何に対しても興味が湧かなくて
誰に対しても一線を置いて。
そうしなければ…俺が…
…いや、違う
本当は気づいてる
俺が一番…"わかってる"
みことの言う通りだ…
…俺は
自分から逃げたいだけだ。
いるま
LAN
いるま
いるまが連れてきてくれた場所は桜が満開の公園だった
まだ早朝なため、人は少ない
LAN
いるま
いるま
そう言って、いるまは零れ落ちる涙を必死に隠す
それほど…大切な思い出なのだろうか
でも俺に見せたいという気持ちは正直言ってわからない
こんな所に来なくても見れる所は他に沢山ある
それに思い出の場所というものは俺にはない
…でも
LAN
いるま
いるま
春のそよ風に吹かれ
舞い落ちる桜の花びらを見ていると
何故か…落ち着く
モヤモヤする気持ちが無くなるわけでも
薄まるわけでもない
ただ覆い被さり、隠してくれているよう。
いるまの優しい手が俺の頭に触れる
何だと思って横を見ると、いるまの瞳に映る俺が…
泣いていた
LAN
なんでだろう
何も悲しくない
何も辛くない
何も…感じていないのに
何故か溢れる涙が止まらなくて
LAN
自分の涙なんて、最後に見たのはいつだろう
もう長い間…顔に張り付いたものだけが気持ち悪くて
俺を見てほしいのに、みんなが見ているのは…
みんなが目を向けるのはいつも"違う俺"
現実と向き合いたくなくて…ただただ逃げたくて…
いるま
そういって包みこんでくれるいるまの体が
いつもより温かく、優しく感じたのは気の所為ではないだろう
みこと
あれからどれくらい時間が経っただろう
あの夢を見てから俺は一度も寝れていない
…ふと、あの出来事を思い出す
数時間前、俺は街を歩いていた
アンチコメやネットの書き込み
過去の事を思い出したりしていると
いつのまにか夜の冷たい風に吹かれていた
建物や車の光が眩しい
今は深夜の2:05
あぁ、明日も会議だっけ あ、もう日付回ってるから今日なのか…
なんて考えていると、一人の子供が横断歩道を歩いているのを見つけた
こんな時間に子供一人…？
不思議に思っていたのも束の間
大型トラックが信号を無視し、突っ込んで来ようとしていた
周りの大人は気づいていながら
助けようと飛び出す者は居ない
まだ小さな子供なのにな…
そう思っている時点で、俺もあの大人達と同じだ
気づいているのに助けようとしない
それはきっと…怖いからだ
どうせあの大人達も同じ。
自分がﾀﾋぬのが怖いから
自分の人生なのに、って
だからみんな傍観者側に回る
そんな事を考えていると、いつの間にか
体が先に動いていた
大きなブレーキ音と
個体と個体がぶつかる鈍い音を立て
俺の体は道路の端に投げ飛ばされ
ザワザワと、人が集まってくる雑音が聞こえる
通行人
通行人の誰かが救急車を呼んでくれたそう
子供
途切れゆく意識の中 小さな子供の声が そう、はっきりと聞こえた
沢山の人が映る視界が霞んで行く中 手の中で温かい、人の体温を感じていた
みこと
みこと
そう子供に言い聞かせながら
俺の意識は途絶えた
コメント
4件
みこちゃん、いいやつすぎ！！
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ