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いやぁああああああああぁぁぁ!
あゆみ!あゆみ!
お母さん!うわぁぁぁん!
おふくろ!
あんたは先に……
??
おかぁさぁん!!
ママ……ママァ!
1秒、1秒。 しっかりと__は迫ってくる
もっと、もっと上へ。 上へと行かなければ、確実に 私達の息は絶える。
??
うわぁああああああああぁぁぁん!
全員上へと送りきったと 思っていたけど
1人の女の子─チハルちゃんは 座って泣いていた。
彼女は身長が小さい。 もう水は首まで迫っていた。
??
近づこうとすると足が竦む。
あれ、なんでここにいるんだろう。
私だけ、誰にも何もして 貰えなくて…
うわぁぁぁん!ママぁ〜!!
でも…放っておけないのは 【事実】だ。
グイッ
私はチハルちゃんの腕を 引き上げて抱き抱える。
??
??
私がそう言うとチハルちゃんは コクリと頷いた。
私は走り出す。 上に向かうために。
しかし、少しずつ成長している チハルちゃん。
結構重く、走りにくい。
??
どんどん走れなくなってくる。 でも、……___、いや、水は 水はどんどん迫ってくる。
??
??
そう聞くとチハルちゃん 首を右へ左へ何度も振る。
??
??
??
チハルちゃんは涙を流す。
そしてチハルちゃんは 私の腕から降りてこう言った。
先に行ってるから 絶対に来てね。
『ノア』先生
チハルちゃんは走っていった。 ここにはもう私だけ。
息絶えた人々が、水の上に ぷかぷかと力無く浮いている。
綾瀬 ノア。 これが私の名前だ。
子供が大好きで… 保育士になった。
それが保育中、突然として消えた。
震度6強の地震。 それによる津波での洪水。
堤防は崩れ、遂にここ、 保育園までにも水は迫る。
私達先生は6階、屋上へ みんなを避難させた。
そんなこと振り返っている時
ノア
水を大量に飲み込む。 きつい、苦しい。 あぁ…息が…で……………………
ノア
コメント
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ノアと水で少しノアの洪水を思い出した
わぁ…感動しました… 先生は最後、なんて言ったんでしょうか