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「あー…あーちゃん、可愛すぎ」
いつもヘラヘラしてるくせに.
「愛莉は黙って
俺だけ見てればいいの」
そんな甘い言葉は
ズルいと思う.
◇
「っ…!ば、バカ…っ!」
いっつもツンツンした
態度取るくせに.
「ふふっ…みなとぉ…っ.
だぁいすきっ」
可愛すぎるのは
ズルいと思う.
一相思相愛すぎる
カップルの物語.
◇
" メイド喫茶…!?"
◇
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
入学式から半年経った
ある日の事.
文化祭実行委員会が黒板に
『文化祭、出し物』と
大きく書いた.
………文化祭、ねぇ.
なんでもいいや……。
そう思ったとき.
男子
男子
クラスの男子から
そんな案が上がった.
メイド、喫茶……?
『お帰りなさいませ
ご主人様っ』って、やつ……?
女子
女子
女子
クラスから、続々と
賛成の声が上がる.
え、えー……。
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
げんなりと顔をしかめる私を
よそに、どんどん話は
進んでいく.
文化祭実行委員会
……っえ?
く、クジ……!?
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
そして、あっという間に
私の番が回ってきた.
ま、まぁ……18分の6だし…。
当たることはない、よね…!
そんな呑気なことを
思っていると.
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
見事に、"メイド" と
大きく書かれたクジを
引き当ててしまった.
矢澤 愛莉
矢澤 愛莉
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
ガーン
お、終わった……!
松田 優実
1人であたふたしていると
親友の松田 優実が
ぎゅっと抱きついてきた.
矢澤 愛莉
矢澤 愛莉
焦りながらそう聞くと.
松田 優実
松田 優実
眉を下げて涙目でそう言う優実.
矢澤 愛莉
松田 優実
松田 優実
……私たち2人揃って
クジ運悪すぎでしょ!
2人で自分のクジ運の悪さを
悔やんでいると.
松田 優実
松田 優実
優実が何かを思い出したように
焦りを含んだ声で
そう叫んだ.
矢澤 愛莉
日向先輩がどうしたの
………って、あっ!
矢澤 愛莉
そう、だ.
篠宮 湊人
篠宮 湊人
篠宮 湊人
篠宮 湊人
篠宮 湊人
矢澤 愛莉
矢澤 愛莉
そんな会話が
頭のなかで流れる.
ど、どうしよう……!
"メイド服" なんて
恥ずかしい格好、死んでも
湊人にだけは
見られたくない……っ!
矢澤 愛莉
そう言いながら顔を上げると
優実の顔は顔面蒼白.
多分、優実も日向先輩と
私たちと同じような約束を
したのだろう.
松田 優実
松田 優実
優実の言葉に
コクコクと頷く.
私も……湊人に絶対に
バレないようにしよう!
私と優実はギュッと
抱き締め合いながら
"バレないようにしよう同盟"
を組んだのだった.
◇
そして、あっという間に
文化祭当日.
矢澤 愛莉
私は、鏡に映る自分を見て
そう呟いた.
メイド服特有のフリルが
使われた服に、驚くほど
短いスカート.
白いエプロンの上には
黒のベルトをつけている.
極めつきには……。
矢澤 愛莉
矢澤 愛莉
黒い、猫耳のカチューシャ.
『うちのクラスは
リアルに再現するのよ!!』
って、委員長は言ってたけど…
似合ってなさすぎて
リアルどころじゃ
ないんですけど……!
ハァーッと大きな
ため息をついて
項垂れていると.
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
クラスTシャツを着た委員長が
カーテンを開けて
ピョコッと顔を出した.
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
矢澤 愛莉
矢澤 愛莉
じっと目を見つめて
必死に訴えかける.
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
反論する間もなく
委員長に手を引かれて
廊下まで連れてこられた.
矢澤 愛莉
そして、廊下には顔を
真っ赤にさせて俯いている
優実がいた.
うわぁ……!
優実、可愛いっ.
優実のメイド服に
見とれていると、背後から
スーッと肩に手をおかれた.
矢澤 愛莉
松田 優実
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
そんな、絶対的な
笑顔で言われたら……。
矢澤 愛莉
松田 優実
私たちは、頷くしかなかった.
そして、空き部屋へ入ると.
水野 雪
水野 雪
クラスの女子力高い系女子
水野さんに手を引っ張られ
丸椅子に座らされた.
矢澤 愛莉
もう……任せよう.
そう心に決め
じっと目をつむる.
そして、水野さんはテキパキと
要領よく私の顔に
いろいろなものをのせていく.
そして、数十分後.
水野 雪
水野 雪
渡された鏡を見てみると.
矢澤 愛莉
私じゃない私がいた.
まつ毛はクルンと
綺麗にカールされていて
マスカラのお陰でいつもより
目が少しだけ大きく見える.
唇はピンク色の
グロスが塗られていて
オレンジ色のチークが
とってもオシャレ.
髪の毛先はゆるっと
内巻きになっている.
矢澤 愛莉
矢澤 愛莉
ニコッと笑いながら
お礼をすると、水野さんも
微笑んでくれた.
すると、突然.
女子
女子
そんな声が教室に響いた.
慌てて振り返ると……
不思議そうに首を傾げた
優実がいた.
うっわ……
優実、ヤバいわ……。
メガネを外して
薄く化粧をしている優実は…
軽く天使を越えた美少女だ.
そして、私に気づいた優実が
パタパタと駆け寄ってきた.
松田 優実
眉を垂れ下げながら
涙目でそう言う優実.
矢澤 愛莉
矢澤 愛莉
どこまでも無自覚な優実を
元気づけるために
ぎゅっと手を握った.
松田 優実
松田 優実
目をキラキラ輝かせる優実に
言い返そうとすると.
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
文化祭実行委員会
そんな委員長の声が聞こえた.
うっ……。
これからの事を覚悟して
はぁーっと深呼吸をする.
矢澤 愛莉
松田 優実
そして、私たちは
空き部屋を後にした.
◇
___ガラガラ.
♡きたら続き出します!! 読んでくれて📖 ありがとです!!☺︎ ぜひ他の作品も 見てみてください!!☃
コメント
3件
続きお願いします😭✨
待ってます!
続き楽しみ😊