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Your side

第6話 - シーズン1 5話【悩ましい言葉】

2025年12月21日

#Your side

夢彼(ゆめか)《性別？》

北幕にて

夏姫

ふふっ、いつ東幕に攻撃するか決めるわよ。西幕のトップさんたち。

冬菜

…

春乃

…

夏姫

なんで何も言わないの？

春乃

気軽に攻撃するのは宜しくありません。

春乃

東幕は強い人たちしか居ない。

春乃

それに私と冬菜が勤めている会社の先輩だって東幕のトップに就いてますので。

夏姫

はぁ？そんなの全然関係ない。

夏姫

その人も容赦なく殺すつもりだし。

冬菜

(酷い…！)

冬菜

あの、それはどうかと思いますよ。

冬菜

何の意思もなく殺そうだなんて言うこと自体が。

夏姫

あたしは、人を痛めつけるのが楽しみなの。

冬菜

なんて下劣な…

夏姫

あ！

夏姫

ところでさー、東幕のトップたち？

夏姫

あいつら殆ど東幕の血統じゃないの知ってた？

春乃

そうなんですか？

夏姫

勿論。

夏姫

鈴原華音、宮木光一、須野さくら。

夏姫

この三人は西幕の血統。

夏姫

それに、風上椿、一葉あやめ、楠乃葉月。

夏姫

この三人は南幕の血統らしいわよ。

夏姫

そして乃木冷峰は、最悪ながら私たちと同じ北幕の血統。

夏姫

あんなのが居たら北幕の恥よ。

春乃

何故そう思うんです？

夏姫

え？、それは乃木冷峰がビビりで役立たずで陰キャでキモくて泣き虫で、それでそれで…！

春乃

え、待ってください…

春乃

どうしてそんなに悪口ばかり口にするんですか？

夏姫

全部本当のことよ？

夏姫

私に責任押し付けたりしてきて、酷い酷い…

夏姫

挙句の果てにはあいつに私が悪いみたいに言われて…

冬菜

…それは事実で？

夏姫

ええ、全部事実よ。

冬菜

仮に事実だったとするとそれは非常に最低です。

夏姫

そうよね？

夏姫

本当勘弁して欲しいわ…

冬菜

でも貴女の述べていることが全て嘘だとしたら？

夏姫

…は？

冬菜

はぁ、もし貴女の述べたこととその人の述べたことが違ったらどうなると思うか聞いているのですが？

夏姫

どうもしないわ、どうせ見てみれば私の言う通りって分かるし。

夏姫

そんなことより、私たち北幕が攻撃して死んだ人間の割合について言うわね。

夏姫

北幕が過去に攻撃した数が多いのは南幕。

夏姫

南幕には今、女数人しか居ない様子が見受けられるわ。

冬菜

つまり？

夏姫

南幕の血統だった男たちは、全員北幕の攻撃によって殺害されたということよ。

夏姫

私たち北幕の義務の一つは…女を上位にし、男は下位にする。

春乃

酷すぎますよ！

冬菜

ちょっとやめときな…

夏姫

これでもそんなに重くて酷い義務じゃないのよ。

夏姫

東幕なんて、相手を滅してこそ正義だなんていう義務よ？

夏姫

そっちの方が酷くないかしら？

春乃

だとしても、東幕にだけは絶対攻撃しないでいただきたく思います。

春乃

あの人たちだけでも、平和で幸福に恵まれた世界で長生きして欲しいのです…

春乃

理由は…

春乃

…理由は明確に言えませんがね。

夏姫

…くだらないわね、そんなことで東幕を攻撃しない理由になるとでも思った？

夏姫

あいつらは、北幕の権限を全部汚した。

夏姫

それでお偉いさんみたいに周りに振る舞ってるだけなのに、本物のお偉いさんだなんて思われてるのが腹立つ。

夏姫

権限を取り返すために計画を立ててみたの。

夏姫

乃木冷峰を連れ戻して、洗脳する。そして洗脳された状態の乃木冷峰が、まず南幕の血統の女3人を殺し、その後に東幕と西幕の血統の他6人を殺す。

夏姫

これが、私以外のトップたちの理想ね。

夏姫

でも私の理想は違う。

夏姫

過去にあったのよ、こんな事例が。

夏姫

北幕の戦士を全員別々の幕へ派遣し、油断している様子の人間から日に日に殺していく。

夏姫

人狼ゲームみたいで楽しそうでしょ？

冬菜

…ちっとも楽しそうではありませんね。

冬菜

東幕を巻き込む時点でもはや狂っています。

冬菜

東幕を外すのであれば良いのですが。

春乃

しかしながら、私たち西幕と南幕は仲間意識を持つので貴女たちの味方は一切致しません。

夏姫

いいわよ、後で後悔する羽目になると思うけどね。

一方東幕では

目が覚めると隣に光が居た。

宮木光一

おーはよ。

乃木冷峰

わっ、お前なんで居るんだよ…

宮木光一

昨日、猫ちゃんみたいに甘えてきたよね？(笑)

乃木冷峰

え？…あ。

思い出したくもないけど、確かに甘えてた記憶がある。

昨晩のことだった。

宮木光一

～♪︎

乃木冷峰

…

宮木光一

あれ、どうしたん？

乃木冷峰

…ごめんね…

乃木冷峰

ごめんね…恋愛対象にもなれない陰キャで…

宮木光一

れ、恋愛対象？

宮木光一

華が言ってたこと、引きずってんの？

乃木冷峰

…うん…

宮木光一

本人の前で思ってもないこと軽く言っちゃったからかな？

宮木光一

華もあの後一人で反省会してたみたいだよ…

乃木冷峰

…ねぇ、お願い…

乃木冷峰

構って…

そんなこと言って光に寄りかかったんだっけ。

宮木光一

うおっ、急に構ってくれなんて相当傷ついたんか？

宮木光一

いいよ、部屋行こ。

乃木冷峰

にゃ～ん…

宮木光一

にゃんって(笑)

それで部屋に入ってからか…

乃木冷峰

にゃ～ん。

乃木冷峰

にゃんにゃん。

宮木光一

ちょっと、猫ちゃんやめなさい(笑)

乃木冷峰

俺、猫だもん…

宮木光一

そうなの？

宮木光一

可愛いでちゅね～猫ちゃん(笑)

乃木冷峰

にゃ～。

乃木冷峰

にゃ～にゃ～。

宮木光一

あ、猫ちゃんなんだったら顎の下気持ちいんやろな？(笑)

宮木光一

こちょこちょ～(笑)

乃木冷峰

んんっ…

乃木冷峰

みゃん…

宮木光一

…好き？(笑)

乃木冷峰

うん、好き～…

乃木冷峰

もっとして、みゃ～ん…

なんて、変な要求してたかもな…今考えると。

乃木冷峰

そうだったの…？

宮木光一

うん、なんなら今顎の下こちょこちょしてあげてもいいよ(笑)

乃木冷峰

え、じゃあ…

宮木光一

こちょこちょ～(笑)

乃木冷峰

なんか落ち着くな…

宮木光一

あはは、ぽーってなってる可愛い～(笑)

原輝海

おーい！起きろ！！

宮木光一

はいよー！

鈴原華音

起きてくるの遅いよ！

宮木光一

ごめ～ん…

宮木光一

ほら、冷も謝ろう…

宮木光一

あれ、いない…

原輝海

2人とも、待ってて。僕探してくるよ。

原輝海

冷～…

原輝海

あ、居た！

原輝海

冷、戻るよ！

原輝海

…ん？、ねぇ冷、戻るよ、！

乃木冷峰

嫌、戻りたくない…

原輝海

昨日のことまだ引きずってる感じだね。

原輝海

恋愛対象、っていう言葉でしょ？

原輝海

華も反省してるから、戻って話し合いを…

乃木冷峰

人と顔合わせたい気分じゃないんだ、ごめんね…

乃木冷峰

…はぁ、どうせ俺なんて根暗で泣き虫な人間だよ…

乃木冷峰

そんなやつと居たって楽しくないでしょ…

乃木冷峰

だから今日はずっと部屋に居る…

原輝海

…待ってよ！

原輝海

ちょっとでもいいから話して欲しいんだ、僕となら話せるでしょ？

乃木冷峰

いやいいんだ…

乃木冷峰

相談するほどのことじゃないし…

立ち去って行ってしまった。

原輝海

…あの子に似てるな…

原輝海

悩んでるのに大丈夫だよって返ってくる…

原輝海

あんな人が一番悩んでるだろうに、どうして言わないんだろうな…

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