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痛いのはもう嫌だ
gkty. gktu
ガク
⁇?
3
2
1
__騒がしい声。
階段を駆け上がる音。
慌ただしい大人たちや、警察の無線。
がっくんは小さくまるまって怯える君を
そっと抱きしめたまま、 怖がる君の耳をゆっくり優しく手で塞いだ
ガク
ガク
なにか温かいものを感じて 、 目をぎゅむっと閉じると… ずーっとずっと、暖かかった
しばらくして 騒ぎが落ち着くと、 がっくんはゆっくりと手を離した。
そして、君の首に触れて 優しく囁く。
ガク
⁇?
ガク
酷く固くて重たい首輪を慎重に外すと、 その下には赤く腫れて火傷のようになった跡、
黒ずんだ痣がぐるりと首を囲っているの見えた。
手枷も外してやると、幼い腕にはくっきりと 金属の跡が、 皮膚を深くえぐったまま残っていた。
今までの全部の苦しみが、 その跡に刻みつけられていた。
がっくんは、 その子の頭を とてもゞ優しく撫でた。
ガク
不安と警戒 、 安心が混ざったまま、 だんだん小さく息をつき、
がっくんの手のぬくもりに、 初めて、ほんの少しだけ力を抜くことが出来た
⁇?
温もりの中、 心の奥でやっと"救われた"ことを 少しだけ、信じていいのかもしれないと思えた。
警察や、大人たちの対応や仕事もあって、 すっかり深夜になっていた。
夜遅くに帰ってきた親は警察に連れていかれ、 引受人として 一人暮らしのがっくんの家に 小さな、君を迎え入れる。
がっくんは 考えた。 急に助けに来た人の隣で寝るのは、 むしろこの子にとって怖いんじゃないか?と。
そこで、この子に自分の部屋を貸し 自分は別の部屋で布団を敷いて寝ることにした。
朝、静かな声が泣き声に変わったのに はっとして 様子を見に行くと、
顔がぐちゃぐちゃになるまで泣いて、 首と指から血を垂らしている君がいた。
ガク
がっくんが慌てて駆け寄る。
息を切らしながら
⁇?
首も指先も、寝てる間に自分の爪で 傷つけてしまっていたのだろう。
今までの夜も、どれだけ苦しんで 首輪を外そうとしたのだろう。
こうやって朝が来て、何もなくても 傷だけは残って。
がっくんの胸が 苦しみでぎゅうっと締まる。
ガク
できるだけ優しく包帯を巻き、 消毒する。 傷に触れる度、君は僅かに身体をすくめる。
ガク
がっくんは最後にそっと 頭を撫でた。
ガク
ガク
⁇?
その言葉が、少しでも刀也の心を あたためてくれるように 優しく何度も、何度も撫で続けた。
朝、血を拭いたあと そのままお風呂場へ連れていく。
ガク
ナイロンの服を脱がせると、 体に 青黒い痣、赤い傷、火傷の跡、引っ掻き傷……
数え切れないくらい、色んな種類の 痛みが刻み込まれていた。
どれだけ辛かったんだろう。 この身体に全部抱えて… 本当に毎日、どれほど涙がこぼれたんだろう。
ガク
手で温度を確かめて そっと風呂の中に誘う
恐る恐る 風呂場に入って、 お湯を少しかけてあげる
⁇?
と小さく呟いたあと
こくんと、ほんとうに小さな声で
⁇?
ガク
俺は言葉を失った
でも君は 首をかしげて小さく笑う
それが悲しいほど"普通な顔"で
普通じゃないことが この子にとっての"普通"だったんだ
心が痛い 、 でももう 手遅れじゃない。
ガク
精一杯 明るく笑ってみせる
君はちょっと驚いた顔で
⁇?
信じられない! というみたいに聞きかえす
ガク
わざと大げさに笑うと、君も少しだけ
⁇?
⁇?
と はにかむ
この子の毎日は きっと痛いこと、 苦しいことばかりだった。
でもこれからの毎日は、 あったかくて、ふしぎで、不安なこともあるかもしれないけど
優しいこと、嬉しいこと楽しいこと… "幸せ"って思えることだけで埋め尽くしてあげたい。
そう強く心に誓いながら 髪と背中を 優しくゞ 洗ってあげた
ガク
⁇?
ガク
⁇?
ガク
⁇?
お風呂から上がると まだ濡れた髪のまま
少し頼りなくタオルに包まっていた
まだこの家にこの子の服は一着もない。
だから、がっくんは押し入れから、 昔自分が着ていた服を取り出す
ガク
って言って、白いシャツと 淡い色のズボンを見せる
シンプルだけど 洗濯してあって とても清潔な服。
服をじーっと見つめる
⁇?
と、不安そうに見上げる
がっくんは笑顔で答える
ガク
そう言ってあげると、 そっと服を手に取って
⁇?
と 少しだけぎこちない手つきで袖を通した
手伝ってあげると 、
ずっと着ていた ボロボロの 服とは 比べ物にならないほど
やわらかくて あたたかく とても清潔な布に戸惑って
でも 、 はじめて纏う "自分の新しいもの"に ほんの少しだけ 、やわらかい表情を浮かべた。
⁇?
ポツリ と呟いて 小さなゞ 笑顔を見せる
その姿を見て がっくんは ゆっくりと膝を付き 笑った君の目を まっすぐ見つめる
ガク
⁇?
ガク
ガク
少し顔を上げた君に、
ガク
と 呼びかけて、 優しく続ける
ガク
ガク
少しだけ戸惑ったあと 目をぱちぱちさせて
刀也
刀也
何度もゞ 口の中で繰り返した。
ガク
刀也
新しい服に包まれて、 新しい名前をもらった刀也。
ほんの少しだけ かもしれないけど これまでより明るい笑顔をがっくんに向けてくれた気がした。
130タップお疲れ様でした !
これからは 少しずつ キラキラした HappyENDへ導いていきます ✨️
💗、💬 やる気出ます🥹🫶
💬は 何回も見返して 返信絶対返させて頂きます🌟(遅れたら申し訳ないぃ😭) 本当にありがとうございます🙌💕︎
next ▷▶▷ ♡ 950 ⤴︎
コメント
9件
(泣)
顔だぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!顔が出たぞぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!刀也ぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!幸せになれよぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!
よかったーーー🥲🥲 もう良すぎる、、、、、