蓮が任務のため、高専の領域内を抜けようとしていた。
その時、複数の話声と足音が聞こえる。
月鵺蓮
虎杖悠仁
先輩もこれから任務?
足音の正体は1年ズと、それを率いる五条だった。
月鵺蓮
釘崎野薔薇
まぁ、五条先生と虎杖は別任務なんですけどね!
野薔薇は蓮と話せたのが嬉しいとでも言うようにニコニコしている
五条悟
五条は蓮の頭をわしゃわしゃと撫でている。
それを嫌がるように手を振り払う
五条悟
月鵺蓮
悟兄、虎杖に迷惑かけんなよ。
そういうと蓮は領域内から出ていく。
釘崎野薔薇
もっと話したかったのに、
先生のせいよ
野薔薇はガッカリしたように言う。
虎杖悠仁
伏黒恵
伏黒が目を見開く
五条悟
虎杖悠仁
先輩、伏黒と目すら合わせなかったじゃん
伏黒恵
伏黒は、そっぽを向いたまま、静かに言う
五条はそんな伏黒を黙って見ている。
蓮は任務が終わり、補助監督の車で高専へと道を帰っていた。
補助監督
帰国して初任務ですが、いかがでしたか?
月鵺蓮
補助監督
なら良かったです。
蓮は窓の外を眺めながら答え、
その返しに補助監督は苦笑いしている。
補助監督
どこか、寄り道などは…
月鵺蓮
そのまま帰ってくれ。
補助監督
そして、しばらく経ち、
蓮は窓の外の景色に違和感を覚える。
月鵺蓮
補助監督に尋ねる。
補助監督
補助監督は、蓮の言う方向を見る。
補助監督
月鵺蓮
恵達が!?
蓮は焦るように声を上げる。
補助監督
月鵺蓮
普段、焦らない蓮に補助監督は戸惑い、言う通りに向かう。
月鵺蓮
蓮は伏黒の名を小さく呼び、ギュッと拳を作り、呪いの方向を睨むように凝視する。
場面は東京都立呪術高等専門学校1年の "伏黒恵"、"釘崎野薔薇"の任務に移る。
釘崎は気絶し、伏黒は力尽きかけ、呪霊に苦戦していた。
伏黒恵
???
こんな雑魚に手間取ってんのか…?
ビルの上から伏黒に向かって喋りかける者が居た。
伏黒恵
(この声……蓮さん、なんで…)
伏黒は聞き覚えのある声に目を見開く
それは蓮だった。
月鵺蓮
蓮はそういうとビルの屋上から地面に居る呪霊目掛けて飛び降りる。
飛び降りる最中に背中に背負っている 呪力付きの日本刀を取り出し、 呪霊を祓う。
伏黒恵
見とれているように呪霊と戦う蓮を見ている。
月鵺蓮
蓮の珍しい大声に、伏黒は従う。
伏黒恵
気をつけてください!
そいつ、案外強いです!
月鵺蓮
蓮は軽く口角を上げ、自信に満ちた顔をしている。
伏黒は1年ぶりに見た、その顔に目を奪われていた。
なぜなら、その顔こそ、蓮に惚れた理由の1つでもあったからだ。
伏黒恵
伏黒は愛おしそうな顔で蓮を見ている。
そして蓮は先程斬った呪霊の血を指で パンッ!と鳴らし、爆発させる。
その場に居た数多くの呪霊は全て破壊された。
伏黒恵
受け継がれる
『血爆操術(ちばく そうじゅつ)』
久しぶりに見たな…
血爆操術とは 【自身や、敵、近くにある血を指を鳴らし、爆発させ、呪霊を祓う】 (赤血操術とは少し異なる。)
伏黒は煙が立ち上る方に目を向け、独り言のようにつぶやく。
月鵺蓮
煙の中から蓮が現れる。
伏黒恵
助かりました…
月鵺蓮
合流して帰れ。
伏黒恵
月鵺蓮
蓮は地面に腰を下ろしている伏黒を見下ろしながら言う。
伏黒恵
月鵺蓮
帰って硝子姉に診せるのがお前の仕事だ。
蓮は地面の伏黒に手を差し伸べる。
伏黒恵
帰りはどうするんですか?
伏黒は蓮の手を取り、立ち上がる。
月鵺蓮
そこまで遠くないしな…
伏黒恵
蓮は頷き、廃ビルの中へ入ろうと歩いていく。
伏黒恵
伏黒恵
伏黒の突然の大声に蓮は驚き、肩が跳ねる。
月鵺蓮
びっくりした…
呟きながら振り返る
伏黒恵
伏黒は真剣な顔で言う。
月鵺蓮
(なんでお前はいつも、そう真っ直ぐなんだよ…)
わかったよ…
蓮はスっと視線を戻し歩いていく。
蓮の背中が見えなくなるまで見送り、
野薔薇を抱え、車へ向かう。
蓮がビル内を歩き、小さく残った呪霊を片っ端から祓っていく。
月鵺蓮
蓮は咳き込みだし、血を吐く
月鵺蓮
……クソっ…
なんで…こんなんじゃ…
蓮は足に力が入らず、地に片膝を着き、 片手は壁をつたい、身体を支え、
悔しそうに涙を流す。
すると上の階から呪霊の咆哮が聞こえる。
月鵺蓮
雑魚だけじゃねぇのかよ…!
蓮はふらつく足取りで階段を上がって行く。
屋上へ辿り着くと、そこには1級の呪霊が居た。
月鵺蓮
蓮の声に反応し、呪霊がこちらを向く。
月鵺蓮
さっさと祓ってやる
言い放った後、背に背負う刀を引き抜き、
呪霊に向かって構える。
。
。
。
しばらく戦い合い、蓮が呪霊と少し距離を置き、
スっと目を瞑る
月鵺蓮
血の池地獄
【領域展開】 血の池地獄とは 辺り全体を血に染める。その領域内に居る者、全ての血液を体内で爆発させ、体内から破壊し、領域が解けた頃には原型を留めていない。
そして、しばらくし、 領域展開が解け、呪霊の姿は跡形となく消えていた。
月鵺蓮
ヴッ!…ゴフッ!
蓮は膝から崩れ落ち、大量の血を吐く。
月鵺蓮
そう思いながらも意識を保とうと前を見ると、
唖然と立っている伏黒が居た
月鵺蓮
蓮は驚きと焦りで目を見開き、固まっている。
月鵺蓮
伏黒恵
"なんで"はこっちのセリフだ!
なんで、血なんか…
伏黒が駆け寄り、手を伸ばそうとするが
蓮はその手を思い切り、振り払う。
月鵺蓮
帰れっつったろ、なんで居んだよ。
伏黒恵
また来ただけです。
そんなことより、捕まってください。
車まで支えます。
月鵺蓮
お前聞こえてなかったのか。
余計なお世話だって言ってんだよ!
お前には関係ない!
それに、呪霊とやり合ってヘマこいただけだ。
少し休めば治る。
蓮は自分の力で立ち上がり、伏黒を睨みつける。
そして、何も言わず歩き出す。
伏黒恵
伏黒はソッと蓮の名をつぶやく
月鵺蓮
……その代わり、これ運べ。
蓮は月鵺家当主にだけ渡される呪力付きの刀を恵に向かって投げ渡す。
伏黒恵
伏黒は戸惑いながら蓮と刀を交互に見る。
月鵺蓮
お前はそれを悪いようにはしないから。
蓮は前を向いき、歩いたまま、伏黒に言う。
"嫌い"なんて、思ってもいない言葉を言わないと素直になれない、
そんな子供のような不器用さは蓮から消えることはない。
伏黒恵
伏黒は思っても見ない言葉に目を見開き、 渡された刀を大切に持つ。






