テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

烏は狐の元で再び翔ぶ。

第14話 - からすは苦しむ。

402

2025年02月02日

#二次創作

#ハイキュー

#日向嫌われ

#いじめ

#捏造

#日向翔陽

𓏸𓈒꒰ঌ 𝕪𝕦𝕜𝕒 ໒꒱𓈒𓏸

体育館裏

日向翔陽

監督、どないしました？

北信介

なんかあったんです？

黒須法宗(監督)

いや、あったっちゅうか……

黒須法宗(監督)

翔陽に会いたい人がおって……

日向翔陽

会いたい人……？

ｼﾞｬﾘ…

????

日向。

日向翔陽

！

北信介

？

日向翔陽

烏養コーチ…！

烏養繋心

久しぶりだな…。

武田一鉄

僕も居ますよ。

日向翔陽

武田先生も…

北信介

…烏野のコーチと顧問の方が、翔陽に何かあるんです？

北信介

ちゅうか監督はなんで了承したんです？

黒須法宗(監督)

いや、、断ろうと思ったんやけどな…必死に頼んでくるもんやから……

日向翔陽

武田先生またそんなに頭下げたんですか？

武田一鉄

どうしても日向君と話したくて…

烏養繋心

警戒されてるのは承知の上だったけど、あそこまで渋られたのは初めてかもな。

日向翔陽

あはは……

日向翔陽

あ、信介も監督も、安心してええですよ、この2人は、ちゃんと俺のこと、信じてくれたので。
ちゅうか、信介に至っては前にも話したやんか。

黒須法宗(監督)

そうやったん？

北信介

せやけど不安でな…。

烏養繋心

無駄に気を張らせて申し訳ない…。

武田一鉄

それで、単刀直入に言わせてもらうのですが……

俺の方に向き直り、真っ直ぐ見つめるコーチと先生。

ガバッ！

3人

！？

烏養繋心

あの時はすまなかった。

武田一鉄

あの時はすいませんでした。

日向翔陽

えっ、あ、あの

武田一鉄

彼らを止めることも出来ず、立場せいで動くことも出来ず……

烏養繋心

俺も、まともに庇うことも出来なかった。

日向翔陽

いや、でも、2人が謝ることじゃ……

武田一鉄

いいえ、この結果は、彼らを見ていた僕ら大人の責任です。
謝らせてください。

北信介

……

黒須法宗(監督)

……

日向翔陽

…もう、大丈夫ですよ。
俺には、大切な人も、信じてくれる人も、沢山居るので…

日向翔陽

あのころと比べたら、百人力、ってやつです。

日向翔陽

なので、顔を上げてください。

北信介

…翔陽が言うなら、俺はそれを肯定するで。

黒須法宗(監督)

…2人もそういう事らしいんで、そろそろ、顔上げたってください。

監督の言葉の後、2人は少しの沈黙し、ゆっくりと顔を上げた。

烏養繋心

本当に…いいのか？

日向翔陽

はい。
…ただ、最後に聞きたい事が一つだけ。

烏養繋心

聞きたいこと？

日向翔陽

学校側に届いた匿名の書類…はご存知ですか？

武田一鉄

学校側に匿名で…

武田一鉄

……いえ、聞いていません。
そんな物が届いていたんですか？

日向翔陽

なるほど……

教頭達の間だけで処理されたのかな。

日向翔陽

いえ、ちょっとした質問です。

武田一鉄

そうですか……

烏養繋心

力になれなくてすまねぇな…

日向翔陽

大丈夫ですって。
そろそろ烏野の様子を見てきてあげてください。

日向翔陽

俺らも練習に戻るので。

烏養繋心

…ああ、分かった。

武田一鉄

今日はお時間頂き、ありがとうございました。

信介と監督の方へ頭を下げる先生。

北信介

いえ、俺は構いませんよ。

黒須法宗(監督)

俺も、全然構わんですわ。

武田一鉄

ありがとうございます…。

武田一鉄

では、僕らはこれで…

日向翔陽

はい、また時間があれば話しましょう。
次は俺一人でも大丈夫ですよ。

烏養繋心

ありがとうな、日向。

日向翔陽

いえいえ。

黒須法宗(監督)

…ほな、俺らもそろそろ戻ろか。

北信介

はい。

日向翔陽

はい。

去り際、先生達に軽く手を振って、俺はその場を後にした。

日向翔陽

もう夜かー。

自主練時間も過ぎていき、夕食の時間。既に食べ終えた俺は、角名さんと大耳さんと一緒に教室へ向かっていた。

角名倫太郎

外真っ暗じゃん、コンビニ行くの明日でいいや。

日向翔陽

倫太郎コンビニ行こうとしてたん？

角名倫太郎

何か食べたくなっちゃって。

大耳練

また明日やな。
この暗さで出るのは流石の男子高校生でも危険やし。

日向翔陽

せやなぁ…

コツ、コツ……

日向翔陽

？俺ら以外の足、音…

影山飛雄

…ぁ？

サーッ……血の気が引く感覚がする。

角名倫太郎

…

大耳練

……烏野の。

影山飛雄

っぁ、ひ、なた

日向翔陽

っ、ぁ、…あ……っ

こわい、こわい、こわい、朝に会ったばっかなのに、取り繕えない、こわい、また、掴まれるんじゃ

影山飛雄

ひなたっ、

日向翔陽

っひ…！

角名倫太郎

……ウチのになんか用？

大耳練

話なら俺が聞くで？

角名さんが俺に抱き着き、大耳さんが前に出る。

影山飛雄

ぁ、の─、──れ、日──話をっ

日向翔陽

ぁ…ぅ……や、…

角名倫太郎

…怯えてる翔陽と話す気？

大耳練

話せると思わん方がええで。

影山飛雄

っ…ひ、ひなた！お───、─を…させ───っ

影山が何か言ってる。こわい、なんて、いってるの、わかんないよ、こわいよ、わるぐち？やだ、こわい

影山飛雄

日向！

日向翔陽

っ…や、ぁ…っやだ……ッ!!

影山飛雄

っ──！

日向翔陽

っ…や、ぁ…っやだ……ｯ!!

影山飛雄

っ──！

日向翔陽

こ、わい…ｯ

角名さんの服を握りしめて、そう言う、日向。

影山飛雄

ｯな……んで

日向が、俺を見て、怖い、そう、言ったのか？

角名倫太郎

…そういう事らしいから、話はさせないよ。
行こ、翔陽、今日はもう休も。

日向翔陽

ひゅっ…ぅ、ん……

大耳練

……話したいことあるんやったら、普段からそれ相応の言動を心掛けんとな。
朝の事もあるし、簡単に話せると思わん方がええで。

影山飛雄

あ…………。

そう言って帰っていく3人。日向は…ずっと震えてた。

影山飛雄

おれと、あっただけで……あんなに…

せっかく、自分で、自分で考えて動いたのに…自分の意思だったのに。

影山飛雄

…っくそ、

影山飛雄

折角、話が聞けると思ったのに……。

影山飛雄

……

…心の奥が、ズキズキと痛い。日向に拒絶された、あの時からずっと。

影山飛雄

……アイツも、こんなに…これ以上に痛かったのか…？

日向翔陽

ひゅっ、すー…ぅ……ｯ

角名倫太郎

翔陽無理しないで良いよ、ゆっくり息して。

角名さんにしがみつきながら、言われたとおりに呼吸を繰り返す。

日向翔陽

っすー……は…ｯすー……

角名倫太郎

そうそう、偉いね。

角名さんが頭を撫でてくれた。優しい手つき。 ……きもちいい。

角名倫太郎

……あ、そうだ、翔陽何があったんですか？俺らが居てもあんなにビビるって。

大耳練

あー…実は、かくかくしかじかでな……

暖かい、心地いい。 …ねむい。

日向翔陽

はっ…すー…はー……すぅ…す……

角名倫太郎

マジか……って、翔陽？

日向翔陽

すぅ……すぅ……

大耳練

寝てもうたか。

角名倫太郎

まぁさっきの話も考えれば…仕方ないか。

角名倫太郎

取り敢えず部屋まで運びますか。

大耳練

せやな。

日向翔陽

すぅ……すぅ……

日向を運び終わって、少しばかり北さんと話をする。

角名倫太郎

翔陽…っていうか日向、相当ビビってましたけど、まだ合宿やるんですか？

北信介

まぁ…気持ちは分かるし、どうせなら翔陽ぐらい早く帰したいわ。

北信介

そもそも翔陽はいつも強がり過ぎやねん…。

北信介

平気だとか慣れただとか……バレーしたいだとか……

北さんが日向の頬を優しく撫でる。

日向翔陽

ん……

角名倫太郎

強がり…ですか…

北信介

いじめに慣れたってのも強がり、白鳥沢の方で話してた時も強がり、ちゅうか、バレーしてる事すら強がりなんとちゃうかな。

北信介

まぁ、翔陽も不安なんやろうけど…

角名倫太郎

不安？

大耳練

翔陽がか？

北信介

おん。
分かりづらいだけで、相当無理しとるし、昔っから人の事に敏感やからなぁ。

北信介

ほら、言う前に物取っといてくれたり、先回りして仕事とかやってくれてたり、翔陽良くあったやろ？

角名倫太郎

ああ、確かに……。

大耳練

練習試合の結果、いつの間にか書いとったりしてくれとったしな。

北信介

いつも自分より他人、って感じでなぁ。
無愛想に見えても、その人の為に色々やってくれる事もよくあるんやで。

北信介

その分無理してしまうんやけどな。

角名倫太郎

なるほど……あ、そうだ北さん。

角名倫太郎

日向のスマホのパスワードとかって分かります？

北信介

ん？知っとるけど…

角名倫太郎

じゃあちょっと良いですか？

その頃──

影山飛雄

……クソ。
どうすれば……

月島蛍

……あ、王様じゃん。
何やってる訳？

影山飛雄

あ……つきしま…

谷地仁花

影山くん…どうかしたの？

影山飛雄

谷地さんも……

…そうだ、2人なら…

影山飛雄

その…日向の連絡先…知らねぇ……ですか？

月島蛍

えっなにそれ、敬語のつもり？？

影山飛雄

ぐっ……

影山飛雄

わ、悪ぃかよ…

月島蛍

べつに？
ていうか何で日向の連絡先知りたい訳？
君交換してたでしょ？

影山飛雄

……あのトラブルの後……
むしゃくしゃして……消しちまった…。

月島蛍

馬鹿なんじゃないの？

影山飛雄

ぅ……

谷地仁花

そ、それより……何で影山くんが、日向の連絡先知りたいの？

谷地仁花

影山くんは、日向のこと、信じてないんじゃ……

影山飛雄

……確かに俺は、信じてなかった、けど……

影山飛雄

今はもう、アイツに聞かねぇと何もわかんねぇんだよ……。

月島蛍

へぇ、じゃあ聞けば？

影山飛雄

っそんな、簡単に聞けるわけ、ねぇだろ……

月島蛍

だろうねw
今まで散々罵って来て喧嘩して裏切ってきた"元"相棒さんとは日向も話したくないだろうしw

影山飛雄

ッ………

月島蛍

で、日向の連絡先聞いてどうするつもり？

影山飛雄

…アイツに謝って、本当の事が聞きてぇ……それだけだ。

月島蛍

…へ〜。

谷地仁花

影山くん………。

月島蛍

……ま、いいや。
コレで日向に何かしたら絶対許さないから。
ハイ、コレ。

影山飛雄

！！あ、ありがとう……ござい、マス…

谷地仁花

…仲直り！出来るといいね…！！
あの合宿の時みたいに。

影山飛雄

……ああ。

????

なんで……

????

なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで！！！！！！！！

????

なんで皆翔陽くんばっかり！！！

????

なんで皆翔陽くんを信じるん！？

????

なんで翔陽くんを嫌わんの！？

????

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ！！！！！

????

翔陽くんは……

????

翔陽くんには……

????

"独り"がお似合いやろ？

????

翔陽くんは、翔陽くんは……

私と心中するんや！

この作品はいかがでしたか？

402

9件

めっちゃ泣けた(⁠´⁠;⁠︵⁠;⁠`⁠) 稲荷崎との関係性好きです💕 続き楽しみです✨

続きないんですか？？めっちゃみたいんですけど？！？！？！

最後怖すぎ

𓏸𓈒꒰ঌ 𝕪𝕦𝕜𝕒 ໒꒱𓈒𓏸

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

烏は狐の元で再び翔ぶ。

第14話 - からすは苦しむ。

作者の他の作品すべて見る

#二次創作の新着小説
一覧

関連するタグ

烏は狐の元で再び翔ぶ。

第14話 - からすは苦しむ。

作者の他の作品すべて見る

#二次創作の新着小説一覧

関連するタグ

#二次創作の新着小説
一覧