一覧ページ

【参加型】Stellar Symphony〜sky-high編〜

第10話 - 最終話　sky-high

124

2025年11月29日

#一次創作

#参加型

#バンド

#音楽

#ドラマ

#宵語り

宵月シノ

一般人A

……あ、おい知ってるか？

一般人B

何？

一般人A

あのパクリ疑惑で炎上してたバンド……
sky-highのことだよ。

一般人B

あー、あのバンドね。

一般人B

でもあのバンドも結構終わったくないか？
パクリ疑惑のせいで人気落ちてるし。

一般人B

ま、他人の曲パクったんだから自業自得だろうがな。

一般人A

それが、おかしいらしいんだ。

一般人A

……これ見てくれ。

一般人B

んだよ、おかしいも何も──

一般人B

……。

一般人B

これ、マジかよ……。

それはとあるロックバンド──sky-highが投稿した1つの動画だった。

海の家の一角で楽しげに楽器を弾く4人の男女。

その中心に立っている金髪の少女はギターを持っており、マイクを通して歌も歌っている。

周囲に居る──黒髪の少女、ピンク髪の女性、金髪の男性も、それぞれ楽しそうに楽器を弾いていた。

動画内で演奏しているのはとある曲。

そう、パクリ疑惑をかけられたあの曲だ。そして店内にあるカレンダーを見ると、日付は話題が出るよりずっと前の夏だった。

……実はこの動画は、1度投稿されたが削除されてしまった幻の動画でもある。

では、それらが示すのはどのような真実か──。答えは、もう誰もが分かりきっている単純なものだった。

〜ステラフェス　ルーキーステージ〜

sky-high　楽屋

一之瀬理鈴

ま、まさかあれでいけるとは思わなかった……

一之瀬理鈴

というか、あの時のことほとんど忘れてたよ。

白峰ユウ

結成したばっかりだったし、即興で作って半分お蔵入りしてたからね。

白峰ユウ

編曲とかアレンジ諸々したとは言え、新曲として出した時に誰も何も言わなかったのは悲しいけど。

天月芦愛

あはは……私もほとんど忘れてた……。

天月芦愛

でもでも、あの動画のおかげで全部思い出せたよ！

天音ゆい

……ま、あの動画のおかげで疑う奴はほとんど居なくなったね。

天音ゆい

強いて言うなら、あのバンドの信者とか。

一之瀬理鈴

し、信者って……。

一之瀬理鈴

自分の好きなバンドの曲がパクられたと思ったら、実はパクったのは好きなバンドの方でした〜ってなったら、ね……。

一之瀬理鈴

本当に、無事解決してよかった。

ステラフェスのルーキーステージ本番を前に、 4人はこれまでの思い出を振り返る。

特に4人の記憶に強く残っていたのは、パクリ疑惑をかけられた時のことだ。

一之瀬理鈴

白峰さんが動画のことを思い出していなかったら、どうなってたことか……。

天月芦愛

あの時はずっと不安になってたなぁ〜。

天音ゆい

んじゃ、簡潔に言うとユウがMVPってこと？

突然ゆいからそう言われ、ユウは驚愕する。

白峰ユウ

……え、俺？

白峰ユウ

いやいや、んな訳……

白峰ユウ

確かに動画のことを思い出したのは俺だけど、バンド結成のきっかけとかは別だし。

一之瀬理鈴

確かに、結成前にも色々あったもんね。

一之瀬理鈴

……それじゃあ、皆がMVPってことでいいんじゃないかな？

天月芦愛

わ、確かにいいねそれ！

天音ゆい

さっすがリーダー、いいこと言うね〜。

一之瀬理鈴

え、そ、そうかな……？

ステージの様子を映し出しているモニターを見つめる4人。ついに、sky-highの出番はあともう少しというところにまで迫ってきていた。

一之瀬理鈴

こうして振り返ってみると、確かに色々なことがあったね。

一之瀬理鈴

結成の時はちょっとその場のノリと勢いがあった感も否めないけど……。

一之瀬理鈴

それでも、今はこうして4人でステージに上がれることが僕は嬉しいよ。

一之瀬理鈴

不甲斐ないリーダーかもしれないけど、これからもよろしくね。

天音ゆい

え〜、どうしたの急に？

一之瀬理鈴

いや……何となく……。

一之瀬理鈴

こういう時って士気を上げるようなことを言った方がいいのかなって……？

天音ゆい

ふはっ、何それ！

天音ゆい

やっぱ理鈴は何があっても理鈴なんだね。

天音ゆい

ま、あーしはそんな“自分らしい”リーダーが好きだけど。

一之瀬理鈴

ありがとう。

天月芦愛

ゆいちゃんは何かないの？

天月芦愛

リーダーの次はやっぱり副リーダーだよね〜？

天音ゆい

え、あーし？

天音ゆい

あーしより芦愛の方が副リーダーっぽいじゃん。

天月芦愛

それは関係ないよ〜！

天音ゆい

え、ん〜……何だろ。

天音ゆい

最初は上手くいくか心配だったけど、この4人で良かった。

天音ゆい

今はもう最高の居場所。
これからもよろしく。

天月芦愛

うんうん、いいね！
それじゃあ私は〜……

天月芦愛

皆と出会えて、sky-highのドラム担当になれて本当に良かった！

天月芦愛

まだまだ力不足なところもいっぱいあるけど、頑張るからね！

一之瀬理鈴

ふふっ、頼もしいね。

一之瀬理鈴

……それで、白峰さんは？

白峰ユウ

俺か……。

白峰ユウ

……一時はどうなることかと思ったけど、またこうして皆で演奏出来てよかった。

白峰ユウ

どんなバンドにも負けない。
……俺達で、sky-highで優勝しよう。

天音ゆい

ひゅ〜ひゅ〜

天音ゆい

〆に相応しいかっこいいセリフ〜

白峰ユウ

……。

会場スタッフ

sky-highの皆さん、準備をお願いしまーす！

一之瀬理鈴

あ、はい……！

一之瀬理鈴

……よし。

一之瀬理鈴

皆、行こう！

ワアアアアア──！

一之瀬理鈴

皆さん、こんにちは〜！

一之瀬理鈴

sky-highのギター&ボーカル、一之瀬理鈴です！

天音ゆい

ベースの天音ゆいで〜す。

天月芦愛

ドラムの天月芦愛です！

白峰ユウ

……キーボードの白峰ユウです。

一之瀬理鈴

今回はこんなに大きなイベントにお招きいただき、本当にありがとうございます！

一之瀬理鈴

心を込めて演奏し、歌うので最後まで聴いてってください！

一之瀬理鈴

それでは、最初の曲──！

観客

これがsky-high……凄いバンドだな……。

観客

かっこいいー！

観客

流石、あの逆境の中も耐え抜いたバンドだ。

天音ゆい

ふふん、まだまだ盛り上がれるでしょ！

白峰ユウ

こんなんじゃ終わらないから着いてきて。

天月芦愛

それじゃあ次の曲、いくよ！

ワアアアアア──！

〜ライブ終わり　楽屋〜

一之瀬理鈴

ふぅ、ふぅ、はぁ……。

天音ゆい

つっかれたー……。

天月芦愛

でも、結構手応えあったよね……。

白峰ユウ

……他のバンドはどうなんだろうな。

一之瀬理鈴

あ、次のバンドは……MIRAGE？

一之瀬理鈴

……なんか、顔つき変わってるね。

天月芦愛

皆、色々あったのかな？

天音ゆい

何があってもあーしらが勝つけどね。

白峰ユウ

そりゃ当然。負ける訳ない。

一之瀬理鈴

うん、そうだね！

一之瀬理鈴

……僕、やっぱりsky-highの4人でならどこまでも行けるような気がするよ！

【Stellar Symphony〜sky-high編〜】

－終－

【参加型】Stellar Symphony〜sky-high編〜

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

124

1件

【作者のあとがき】閲覧ありがとうございます。エピローグはありますが一応これで完結となります。後日投稿されるエピローグも合わせてお楽しみいただければと思います。なお内容はほとんどありません。

宵月シノ

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

【参加型】Stellar Symphony〜sky-high編〜

第10話 - 最終話　sky-high

作者の他の作品すべて見る

#一次創作の新着小説
一覧

関連するタグ

【参加型】Stellar Symphony〜sky-high編〜

第10話 - 最終話 sky-high

作者の他の作品すべて見る

#一次創作の新着小説一覧

関連するタグ

第10話 - 最終話　sky-high

#一次創作の新着小説
一覧