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ゴースト&ヒッチハイクゲーム

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ゴースト&ヒッチハイクゲーム

1 - ゴースト&ヒッチハイクゲーム

♥

32

2020年07月04日

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廃墟

ライヤ

皆、先輩から聞いた心霊スポットに到着しました。(笑)

ケンジ

ライヤ、今何時だと思ってんだよ💢

タクマ

え?アイツ本当に行ったの?

マサキ

超スゲー!ヒッチハイクでだろ。

ライヤ

あぁ、親切な人が乗せてくれた。

マサキ

よくおまえみたいな不審者を乗せてくれたな。(笑)

ライヤ

別に不審者じゃねーし、親切な人に乗せてもらったっていったろ。

ケンジ

夜の11時に?

タクマ

そんなことよりさ、
何処の心霊スポット?
廃墟系?トンネル系?

ライヤ

多分、廃墟系

タクマ

多分?ライヤ、お前どこにいるのかわかってないのか?

ライヤ

うん。ヒッチハイクで乗せてくれた人のオススメだって近くに廃墟見えるし多分あれだと思う。

ケンジ

へぇ~。で、お前帰り考えてんの?

ライヤ

あ、やばい💦

マサキ

廃墟、お泊まり確定!!(笑)

タクマ

ライヤおま...(笑)

ライヤ

帰り、歩いて帰るわ

ケンジ

ライヤお前本当に今どこにいるんだよ。まさか迷子か(笑)

ライヤ

えっとね。まわりは木ばかりです。遠くに山が見えます。

マサキ

ライヤ未知の山で遭難なう(笑)

タクマ

お前以外と余裕だな(笑)

ライヤ

じゃあ、廃墟探検したいと思います。

マサキ

おぉ、まさかの続行か?

ケンジ

今日のライヤはノリがいいな。

タクマ

新たな心霊スポット開拓開始!

ライヤ

タクマ興奮しすぎ、探索すんの俺。

ライヤ

と、言ってる間に廃墟の前で~す。

タクマ

廃墟てどんな感じ

ライヤ

ん~見た感じは結構古そうだなぁガラスは全部割れてるし落書きはあるしめちゃめちゃだなぁ。

ケンジ

語彙力のないお前にしてわいい説明だよ。

マサキ

マジそれ!タクマもいつもよりよくしゃべるなぁ

ケンジ

そりょそうだろうこういう話は大好物だもんな。なぁタクマ。

タクマ

あぁ、この間も中学の同級生だった奴らと心霊スポット巡りにこっくりさんや降霊会までやった。

ケンジ

おっと筋金入りだったな

マサキ

凄いを通り越して引くわー

ライヤ

もしもしー、もう中に入ったよ。

タクマ

お、中はどんな感じ

ライヤ

外側と同じ感じかな、あ、階段があった、2階には行けないな階段が崩れてる。

タクマ

なんだよ期待させんなよ、はい撤収ー

ライヤ

あっ待て

タクマ

何?

ケンジ

どうした?

マサキ

幽霊出現?

ライヤ

地下に続く階段があった

ケンジ

おぉ

タクマ

いいねぇ~

マサキ

異次元に続く階段か?

ライヤ

残念!地下は雨水で浸水してました!

タクマ

なんだよ!

マサキ

まぁ大体予想ついたけど

ケンジ

ライヤ、明日の夕飯、おごり決定な。

ライヤ

ち、しゃーないな

ケンジ

ところで本当に帰りどうすんだ?

マサキ

そうそうそれだよ、どうすんだ?

タクマ

こういう場合は救助隊に山で遭難しましたって、連絡するべき?

マサキ

いやそれはちょっとまずいんじゃない、学校で噂になったら…

ケンジ

確かに救助に来てもらうのが一番だがあれって金がかかるじゃないか?

ライヤ

マジで!金がかかるからってヒッチハイクにしたのに!

タクマ

じゃあ言いだしっぺのマサキが払うべき

マサキ

なんでだよ

タクマ

だってさ、このゲーム考えたのマサキだろ。つまり立案者であり責任者でもあるわけだ。

ケンジ

わかった!

マサキ

ケンジまさか

タクマ

ケンジどうした?

ケンジ

俺が迎えに行こう。

ライヤ

マジ神、でも現在地不明

タクマ

携帯電話持ってんだろ、調べられないのか?

ライヤ

いやそれがさっきから携帯電話で現在地調べてんだけど矢印がたつ
だけで画面真っ暗、地名すらでない

ケンジ

おい、ライヤ、その廃墟から出ろ
まずい気がする

ライヤ

ヤバイ!階段の方から何か聞こえた気がする

マサキ

え?マジ

タクマ

えー?でも階段は崩れてるじゃなかったけ?

ライヤ

違う地下からだ!何かがあがってくる!

タクマ

おい、いい加減にしろよ!そうやって俺たちのことかついでるんだろ!

ライヤ

違う本当だ!今気づいたがこれは人の足音だ!動物とかじゃない!それに地下は浸水してたんだ!ちゃんと見た!人なんていなかった!

ケンジ

わかったとにかくすぐ外出て目印になる物か地名がわかる物を探せ!バイクですぐ向かう!

一時間後

逃走

タクマ

ライヤからなかなか返事来ないな

マサキ

まさか廃墟の幽霊に殺されたんじゃ!

ケンジ

それはないだろう。いやそう思いたい。

タクマ

でもあれから一時間音沙汰なし

ケンジ

くそ、場所さえ分かれば!

ライヤ

タクマ

ライヤ

ケンジ

お前無事なのか

マサキ

やられちまったかと思ったよ。

ライヤ

へへへ、勝手に殺さないでよ。

タクマ

ビビらせやがって、幽霊はまいたのか?どんな感じの奴だった?

ライヤ

姿は見てないよ。逃げるのに必死だったし、でも凄い速さだったのは確か、タタタタタタって感じ

ケンジ

まいたのならなぜ連絡しなかった皆で心配してたんだぞ。

ライヤ

あぁ、バッテリー切れちゃってほら持ち運び用の充電器使ってたんだよ。

ケンジ

そうか

タクマ

とりあえず今は安心か?

マサキ

それより山から出られそうか?

ライヤ

そのことも大丈夫、さっきまわり見渡したら山道があったからすぐ降りるつもり。

タクマ

ふぅー安心した。

マサキ

気をつけて降りろよ。

ライヤ

あっ。舗装された道路発見!

ケンジ

よしいいぞ、ほかに何かないか

ライヤ

そう言われてもガードレールのほかになにもないよ。

ライヤ

あっ待ってバス停があったT峠だって

タクマ

え?T峠!以外と近くじゃん!

ケンジ

といっても高速道路使わないと行けないけどな、バイクで行くから待ってろ。

ライヤ

ちょ、ちょっと待って

ケンジ

どうした?

ライヤ

いやなんでも

ケンジ

お前、もうちょっと危機感持てよ

マサキ

俺も行った方がいいかな。

ケンジ

大丈夫だよ。俺一人で

マサキ

でも俺の責任でもあるし

ケンジ

わかった。マサキ

ケンジ

そう言うわけだ。ライヤ

ライヤ

ありがとう。皆

水田

マサキ

で、ライヤ、近く何が見える

ライヤ

見渡す限りの水田

ケンジ

だろうな、あそこらへんは、

ケンジ

T峠は一本道でどっちに出ても水田が広がっている。

タクマ

そうなのか?

ケンジ

何度か通ったことがある。廃墟があるのはしらなかったが。

タクマ

そこに行けない俺が情けない

ケンジ

そうでもない

ケンジ

俺たちに異変があったらすぐ通報しろいいな。

タクマ

わかった

マサキ

でどうする?T峠は一本道だが確か北の道、南の道があったよな

ケンジ

そうだ、どっちに出ても水田しかない

マサキ

じゃあこうしよう、北の道、南の道、それぞれの道を使ってT峠を目指すんだ。

ケンジ

そうだな。なら俺は北の道から行こう。

マサキ

じゃあ、俺は南の道を

一時間後

くねくね

ライヤ

おかしい、ずっと歩いているはずなのに同じ景色な気がする。水田がただ広がっているだけ。

タクマ

おいライヤ、ケンジとマサキが向かってる!じっとしてろ!

ライヤ

何か光が道路の向こう側から来る

タクマ

光?ケンジたちか?

ライヤ

トラックだ。

タクマ

トラック?

ライヤ

あぁ!通り過ぎてしまった!

タクマ

お前に気づかなかったのか?

ライヤ

うんうん、あれは知ってて無視したんだよ。だって目が合ったし。

タクマ

嘘だろ、そんなバカな

ライヤ

あっ

タクマ

今度はどうした!

ライヤ

田んぼのあぜ道に何かいる

タクマ

かかしかなんかじゃないか

ライヤ

あれは違う、だってクネクネ動いているんだ。くねくね?あっ!

ライヤ

タクマ

おいどうした!

10分後

神隠し

ケンジ

いったいどういことだ?

タクマ

ケンジ

タクマ

連絡寄越さないから心配したよあっ!そんなことよりライヤが大変なんだ!さっきのコメント見たろ!

ケンジ

あぁ、知ってる今見た。だけどな

マサキ

そのライヤがどこにもいないんだ

タクマ

お前らちゃんと探したのか?今どこなんだ。

ケンジ

T峠のバス停前にマサキといる

タクマ

それはかち合ったてことか?

ケンジ

そいうことだ。

タクマ

おかしいだろうが!そんなわけないだろう!T峠は北の道と南の道しか出入り口がないっていったのはお前らだろ!

ケンジ

おちつけよ!絶対とは言っていない、俺達の知らない獣道があるのかもしれない!

タクマ

獣道じゃない、ライヤはちゃんと
舗装された道路を歩いたんだ!トラックまで走ってたんだぞ。

ケンジ

トラック?それならさっき見たぞ。

タクマ

お前それどこで見たんだよ!

ケンジ

北の道に入る前の水田ですれ違ったんだ、それがどうした?

タクマ

ケンジそのトラックの運転手はな
ライヤを見殺しにしたんだよ!

ケンジ

なんだと!でもまぁ安心しろ不審に思ったからナンバーは覚えてある。

マサキ

しかしライヤはいったいどこに消えたんだ!

タクマ

見落としたという可能性は…

マサキ

それはないな、ライヤは助けが来るの待ってたんだろ。そしたらさぁ手を振ったり大声でもだしてるはずだろ。それにおっかない奴に追い回されてるときてる、だから近づいてこないこと自体不自然だ。

ケンジ

ちっ、待ってろと言ったのに…

タクマ

ケンジこれは…

ケンジ

山で遭難者が出ました。と通報しよう。もうそれに頼るしかない。

3日後

ミステリー研究部部長 と アカネ

ケンジ

ということがあったんです。

リュウヤ先輩

え!あの怪異の渦中にケンジくんもいたの?このミステリー研究部の部長差し置いて?ずるいよねぇアカネちゃん。

アカネ

そうですよ~、どうして誘ってくれなかったんですか?

ケンジ

どうしてと言われても、

リュウヤ先輩

だってさ俺にアカネ、ケンジにライヤ、マサキにタクマも全員揃ってミス研じゃん。それなのに抜け駆けはずるいよ。

アカネ

本当ですよ~

ケンジ

あれはいわば軽い罰ゲームのつもりだったんだ。あんなことになるとは思わなかった。

リュウヤ先輩

まぁ、実は怪事件の概要はほとんどタクマくんから先に聞いて知ってたんだけどね。

ケンジ

じゃあなぜ聞いたんですか?!

リュウヤ先輩

だってさ部長に黙って行動した結果こんなことになったわけでしょ。

アカネ

それはそれにしてライヤくんはどこに行っちゃったんですかね?

リュウヤ先輩

アカネちゃん、ニュース見てないの?

アカネ

ニュース?

リュウヤ先輩

捜索隊が例の廃墟でライヤくんの遺体が見つけたんだって。事故だってさ。

アカネ

それ本当ですか!

リュウヤ先輩

そうだよ、だいぶ報道規制かかってるけどね。

リュウヤ先輩

ライヤくんのコメントに言ってた
地下の浸水したとこでぷかぷか浮いてたらしいよ。溺死らしい。

アカネ

うわぁ~

リュウヤ先輩

とにかくだ!

リュウヤ先輩

ミス研の部員が殺されたんだ!

リュウヤ先輩

この怪異の謎を解きライヤくんの
仇を討つんだ!そう思わないかい
ケンジくん!

ケンジ

はぁ。

リュウヤ先輩

なんだテンション低いな

リュウヤ先輩

それにこの怪異、心当たりがある。

リュウヤ先輩

よし決めた!明日ミステリー研究部緊急会議だ。全員部室に集合、以上!

アカネ

ちょっと待ってください。

リュウヤ先輩

どうしたのアカネちゃん?

アカネ

あたし明日、塾のテスト勉強が…

リュウヤ先輩

う~んじゃあ明日チャットでさらっとやろう、以上

リュウヤ先輩

あっ!ケンジくん、他の部員にもチャットでミス研緊急会議、伝えておいて、よろしく~

アカネ

よろしく~

ケンジ

わかりました。

ミステリー研究部

アカネ

ではミステリー研究部緊急会議、始めたいと思います。

リュウヤ先輩

どうも部長のリュウヤです。ミス研全部員見てますか?

ケンジ

はい

マサキ

はい

タクマ

はい、います

リュウヤ先輩

今回、まぁ、言うまでもないがライヤくんという優秀な部員を失った。本当にいい奴だった。

リュウヤ先輩

ライヤくんは主に民話や神話、都市伝説に詳しくミス研には欠かせない存在だった。

リュウヤ先輩

しかし、怪異により命を落としてしまった。

リュウヤ先輩

彼の命を無駄にしないためにもミス研の部員を総動員して怪異の謎を解き明かしライヤくんの無念を晴らそうじゃないか。

リュウヤ先輩

これが今後の活動方針、それに際して皆の意見、考察を聞きたい。アカネちゃん。

アカネ

はい

アカネ

では発言したい人は返事をしてください。

ケンジ

そのことをマサキとタクマで話たんだけど皆言いたいことがあるみたいだ。

リュウヤ先輩

全員発言したいのか?

リュウヤ先輩

わかった

リュウヤ先輩

ではまず私の考察から聴いてもらえないだろうか。

アカネ

では部長からお願いします。

リュウヤ先輩

私はね、くねくねのしわざではないかと思っているんだよ。

ケンジ

くねくね?確かライヤ言ってたやつか?

アカネ

はい、話中は静かにしてください。

リュウヤ先輩

「くねくね」、一時期ネット上で
話題になったりしてるから分かる
者もいると思うが分からない者もいると思うのであえて詳細を言おうアカネちゃん。

アカネ

はい。「くねくね」有名な都市伝説のひとつです。見た目は人間とかけ離れており正体、その詳細を知ってしまうつまりなんであるか認識してしまうと途端に精神に異常をきたしてしまう。

タクマ

ライヤ言ってたのはこいつかもしれない。

アカネ

主に夏の水辺に現れるようですね

タクマ

ライヤがそいつを見たのは水田だった。くねくねがライヤを…

リュウヤ先輩

俺もくねくねのしわざではないかと考えている。

リュウヤ先輩

俺も最初半信半疑だったんだがな
おそらくあの廃墟はくねくねの領域だったんだ。

リュウヤ先輩

しかしそのことを知らないライヤくんはそこに面白半分で足を踏み入れてしまいくねくねの逆鱗に触れてしまったわけだ。以上

タクマ

俺も部長と一緒かな

アカネ

あの部長、ちょっといいですか。

リュウヤ先輩

どうしたのかなアカネちゃん。

アカネ

まだもう一つ、可能性があるんじゃないですか。

リュウヤ先輩

可能性?

アカネ

そう、殺人事件という可能性が、

マサキ

殺人事件!?

タクマ

くねくねがやったんじゃないのか?

アカネ

はい、皆 はなから殺人事件の可能性を切り捨ててるから一応言ってみただけだけど

リュウヤ先輩

いい着眼だと思うよ。その可能性
も視野に入れて話を進めようじゃないか。

アカネ

じゃあ、次あたしでいいですか。

ケンジ

おいまさか!

アカネ

犯人はこの中の誰かだと思います。

リュウヤ先輩

アカネちゃんそれ本気?

ケンジ

やっぱり

マサキ

なんでそうゆうこと平気で言えるかなぁ~

アカネ

そして、その犯人はずばりマサキくんです。

マサキ

なんでそうなんだよ!

ケンジ

いや、それはないだろう。

アカネ

ちゃんと根拠もあります。

マサキ

どんな根拠だよ!

アカネ

ケンジくん、確か山の中にあった T峠は 北の道、南の道、出入り口が北、南、の2カ所しかないっていってたよね。

ケンジ

あぁ、そうだ

アカネ

水田の北側、南側も一本道だよね?

ケンジ

そうだ

アカネ

つまり、ライヤくんに遭遇する機会があったのは北側から来たケンジくん南側から来たマサキくん、二人しかいないということなんだよ。

マサキ

だからなんで俺なんだよ

アカネ

ここから消去法でいくとマサキくんが犯人ということになるんだよ

ケンジ

でも待て廃墟までは距離がある、バス停前に着いたのものほぼ同時
だった。時間的にもおかしいんじゃないか。帰り道もずっと一緒だったし。

アカネ

そうそう、そこがトリックなのよ

アカネ

ライヤくんのコメント観たけどさ地下から何か上がってきたって書いてあるけど本当は犯人が廃墟の地下に潜んでいてライヤくんのことを追いかけまわしてたんじゃないかと思うですよね。あたし。

リュウヤ先輩

それがマサキくんだと言うのかい?

アカネ

そう、でもマサキくんは想定外の事態に陥ってしまった。ライヤくんに逃げられてしまうんです。

アカネ

きっとマサキくんは血眼になって探したことでしょう。チャットで会話しながら。

アカネ

そしてついに水田で追い詰めた。ことを終えた後は車のトランクにライヤくんを詰めてケンジくんより速く到着し廃墟までライヤくんを運んだ。その後はケンジくんにあたかも今T峠のバス停前に到着したように装おった。以上 Q.E.D. 証明終わり

マサキ

俺じゃねーし

タクマ

まさかチャットの裏でそんなことが繰り広げられていたとわなぁ~それに辻褄も合ってるしスゲー納得、アカネちゃんマジ感心したわ。

アカネ

でしょ~

リュウヤ先輩

マサキくんまさか本当に君が?

マサキ

だから俺じゃないって言ってるだろ!!俺もいい加減キレるぞ!!

アカネ

諦めなさい。もう証明はされたのよ!

ケンジ

おいちょっと待て

アカネ

どうしたのケンジくん?

ケンジ

マサキは車では来てないぞ

アカネ

え?でもマサキいつも親に買ってもらった車いつも乗り回して自慢
してたじゃん。

マサキ

あの時は兄貴のバイク勝手に借りて行ったんだよ。バイクの方が速いと思ってさ!

ケンジ

マサキが乗ってたあのバイクの後ろには人も乗せられそうにないし無理だろ。

リュウヤ先輩

アカネちゃんドンマイ

タクマ

じゃあ、やっぱりくねくねが…

アカネ

やっぱりそうなっちゃうよね

マサキ

待てよ

アカネ

何?

マサキ

この際だから言うけど怪しい奴なら他にもいるんじゃないのか?

アカネ

誰よ。その怪しい奴って?

マサキ

タクマだよ!

タクマ

俺が!?

マサキ

そうだ

タクマ

俺はあの時、家に居たんだ

マサキ

それを証明できるか?

タクマ

できるわけないだろ!!

マサキ

もしタクマが犯人の場合はチャットで会話してるだけでいい。

マサキ

あの時、本当に家にいたのかもわからない

マサキ

実質タクマは幽霊みたいに自由に
行動できたわけだ

アカネ

あぁーそう言えばそうね

タクマ

そんなの間違ってる!!

アカネ

あれ?動揺してる?怪しいーゾ~

タクマ

それを言うならリュウヤ先輩やアカネだって同じようなものじゃないか。

リュウヤ先輩

おいおい

アカネ

こっちに火の粉を飛ばさないでください。

ケンジ

リュウヤ先輩やアカネ、タクマは家にいたんだな?

アカネ

そうですよ

リュウヤ先輩

もち。

タクマ

そう言ってるだろ!

タクマ

今日の皆はおかしいぞ。異常だぞ。面と向かってないからって言いたい放題。

アカネ

う~んやっぱり人間じゃなくてくねくねなんですかね。

タクマ

そうだよ。このミステリー研究部は心霊スポット巡りに降霊会までやってるから邪悪なものを引き寄せてしまったんだよ。

リュウヤ先輩

やだなぁ~そんなこと言っちゃ。俺はね歴代ミス研に習ってやってるわけ。伝統を守ってるだけだよ。

ケンジ

そういえばそのことで皆に聞きたいことがあるんだがいいか?

リュウヤ先輩

どうぞ

ケンジ

ライヤの事件の前に心霊スポット
巡りに降霊会をやったみたいだがその時のメンバーを教えてくれないか。

リュウヤ先輩

え?いいよ

リュウヤ先輩

直前にやったのが確か俺とライヤとマサキだけだと思うけど。

ケンジ

タクマとアカネは?

アカネ

あたしその時、両親と旅行中

タクマ

その日バイトだった

ケンジ

そうか!

リュウヤ先輩

どうしたんだいケンジくん?

ケンジ

どうやら「くねくね」は俺達の中にいたみたいだ。

リュウヤ先輩

なんだって!?

アカネ

タクマ

それどうゆうことだよケンジ!?

ケンジ

説明する前にタクマとマサキにもう一つ確認させてくれ。

マサキ

何?

タクマ

なんだ?

ケンジ

あの日のライヤは本当にライヤだったと思うか?

タクマ

何言ってんだよケンジ?

マサキ

ライヤはライヤだろ

ケンジ

ライヤがライヤとは限らない誰か別の人物かもしれない。そうすればあの不可解な言動にも説明がつく。

タクマ

それって!

ケンジ

ライヤの端末を使えばできないことわない。現に現場からライヤの携帯電話が見つかっていない。

タクマ

まさか、あのトラックの運転手!

ケンジ

正確には長距離トラックの運転手だったが。

リュウヤ先輩

なぜケンジくんがそんなこと
まで知ってるの?

ケンジ

俺の親父は警察官でね。親父は堅物で大変だったよ。ほとんど自分で調べるはめになったけど。

アカネ

へぇ~知らなかった

ケンジ

ちなみに俺は警察官志望だ。

アカネ

犯人はトラックの運転手、てこと?

ケンジ

違う、あのトラックはたまたま
近道をするために通っただけだ。

ケンジ

しかしこのトラックの存在は後々重要になってくる。

ケンジ

そうだな、まず犯人はどんな行動を取ったのか?それを説明しよう

リュウヤ先輩

聴かせてくれ。

アカネ

全員静かにね!

ケンジ

まず犯人はあの廃墟にライヤを待ち伏せしライヤを襲った、そしてライヤの名をかたりチャットで俺達と会話した。

ケンジ

偽ライヤとしようか

ケンジ

偽ライヤは俺達の前で本物のライヤが今も生きているように見せたかった。それが当初の計画だった。

ケンジ

しかし予想外にも俺達は食いつきがよすぎた。本物のライヤがいる廃墟の場所を教える段階でT峠のバス停に俺が行くと言い出した。

ケンジ

偽ライヤは焦っただろうななぜなら犯人はまだ現場付近にいただろうからな。

ケンジ

そして存在しない偽ライヤを水田に動かし俺達をかく乱しようとした。

ケンジ

あそこは人家もまばらだからトリックには絶好の条件が揃っていた。しかも犯人がその場にいなくてもあの付近の地形に詳しければ現在位置を好き勝手主張することができる

リュウヤ先輩

なるほど

アカネ

スゴイ

タクマ

おぉ~

タクマ

それで犯人は?

ケンジ

あの時、偽ライヤはトラックを見たと言っていた。

ケンジ

俺もT峠の北側でそのトラックを見た。そのことを鑑みてみた。つまりトラックを見る機会があった人間が犯人ということになる。

ケンジ

他の情報も純粋に考えてみるとトラックは南側から来たそれを見ることができた人間は二人、偽ライヤとマサキだけとなる。

タクマ

おいそれはまさか!?

ケンジ

そう犯人はマサキということになる。

タクマ

おい、マサキどうなんだ

リュウヤ先輩

マサキくん

アカネ

マサキ

マサキ

そうだよ。俺がやったんだよ

アカネ

あれ?以外とあっさり

リュウヤ先輩

マサキくんがなんで

タクマ

嘘だろ

ケンジ

なぜライヤを殺したんだ。

マサキ

あれは降霊会をやった時だった、誰かが俺にささやいたんだ。

マサキ

殺せー殺せーてね。

タクマ

そんなことで…

アカネ

嘘でしょ。

リュウヤ先輩

マサキくん、君は

ケンジ

マサキ…

マサキ

バレちゃったけど、これで決心ができたよ。

アカネ

え?嘘でしょやめてよ

リュウヤ先輩

マサキくん

タクマ

マサキ、早まるな

ケンジ

そうだ落ち着け、考え直せ

マサキ

サヨナラみんな

後日談

アカネ

凄いことになっちゃったね

タクマ

取り調べきつくなくてよかった。刑事はちょっと恐かったけど

ケンジ

俺は取り調べが終わったら
親父に取り調べられた。

タクマ

まさかマサキが本当に自殺するなんて

アカネ

T峠廃墟近くの樹木で首吊り

タクマ

それにしてもひどい1週間だったな。

タクマ

これからどうしようかな

アカネ

これはさすがにミス研活動自粛ですかね

リュウヤ先輩

ミステリー研究部はしばらく活動
を自粛するよ、では今日はここまで。解散。

後日談 裏

ケンジ

来てくれましたか?リュウヤ先輩

リュウヤ先輩

いったいどうしたんだいいきなり呼び出して?

ケンジ

単刀直入に聞きますがライヤ、マサキ、を殺したのはリュウヤ先輩
ですよね。

リュウヤ先輩

ケンジくんはいったいなんの
話をしてるんだね

ケンジ

ケンジでいいですよ

リュウヤ先輩

ケンジくん何かの冗談なんだろ

ケンジ

まぁ聞いてください

ケンジ

マサキの事件の後、親父と話あったんですよ。

ケンジ

そしたら色々おかしな点があったんですよ。

リュウヤ先輩

へぇ~じゃあどうして俺が殺したことになるか教えてよ。

ケンジ

わかりました

ケンジ

まずライヤの事件から説明しましょう。

ケンジ

あの夜、ライヤはそもそもヒッチハイクなどしていなかった、ズルしたんです

ケンジ

どうしてそんなことしたのかそれはこれがリアルタイムドッキリだったからです。

リュウヤ先輩

リアルタイムドッキリ?

ケンジ

はい

ケンジ

あの時ライヤは罰ゲームで独りで心霊スポット巡りをすることになりました。

ケンジ

しかしライヤはそれに納得できなかった。

ケンジ

どうやって仕返しするか考えリュウヤ先輩に相談することにしました。

ケンジ

そしてあの廃墟を舞台にしたドッキリを企画した。

ケンジ

だがこれはライヤを殺すための計画の一部にすぎなかった。

ケンジ

夜の11時にヒッチハイクでつかまった親切な人というのはリュウヤ先輩だったわけです。

ケンジ

ライヤは廃墟の近くまで着くと俺とマサキとタクマにチャットで会話を始めた。

ケンジ

リュウヤ先輩はおそらく用事があるといって帰るふりをした。

ケンジ

アカネが言ったとおり廃墟の地下に潜んで時が来るのを待っていたんでしょう。

ケンジ

ライヤが廃墟の奥に入ったと同時にライヤを襲った。

ケンジ

そしてリュウヤ先輩はライヤの携帯電話を奪いライヤとしてチャットに途中参加した。

ケンジ

おそらく入れ替わりがあったのは
地下から足音が聞こえた後だと俺は思っています。

ケンジ

その後、一時間会話が途切れます、おそらくコメントに余計なことを書いてないか確認と今後の計画のことを考えていたんだろうと俺は思います。

ケンジ

リュウヤ先輩は俺達と会話を成立させるためにT峠バス停前と言いました。これは後に出てくる「くねくね」の伏線です。あの近くは水田ですからね。

ケンジ

しかし予想外にも俺とマサキがそこに行くと言い出した。

ケンジ

リュウヤ先輩は急いでチャットの中の偽ライヤを水田へ移動させ、かく乱を図った。

ケンジ

リュウヤ先輩はその間に現場の廃墟から撤退したというわけです。

リュウヤ先輩

いやー!スゴイ!スゴイ!ブラボーだよ。スゴイ想像力だと思うよ。

リュウヤ先輩

でもさ君の推理は少し穴だらけじゃないかい。ほとんどおそらくだろ。君の妄想にすぎない。

ケンジ

まぁ続きを聞いてください。次はマサキの事件です。

ケンジ

リュウヤ先輩はあの夜ライヤの事件の総仕上げとして水田にライヤの携帯電話を落とすところをT峠に向かっていたマサキに見られた。

ケンジ

リュウヤ先輩は黙るよう懇願したそしてマサキをスケープゴートに
しようと計画をたてた。

ケンジ

ミステリー研究部の緊急会議を
開いたのもマサキをスケープゴートにするための布石だったんです。

ケンジ

ミステリー研究部緊急会議前日リュウヤ先輩はアカネさんにマサキ犯人説に誘導するためにあえてミス研の部員が殺されたと表現した。

ケンジ

リュウヤ先輩はミステリー研究部緊急会議が始まる前にマサキを口封じに殺し、チャットで偽マサキが犯人に傾くのを見守った。

ケンジ

俺がアカネからマサキを庇ったときは焦ったんじゃないんですか。

ケンジ

俺が解かなかったらリュウヤ先輩が探偵役になるつもりだったですか?どうですか?どこか間違って
いますか?

リュウヤ先輩

いやー本当にスゴイよ。君の想像力には驚かされた。きっといい小説家になれるよ。

リュウヤ先輩

じゃあようもすんだしそろそろ終わりにしようかな。

ケンジ

待ってください。

リュウヤ先輩

ケンジ

降霊会で何があったんですか?

リュウヤ先輩

君は知らなくていいことだ。

ケンジ

そうですか。

リュウヤ先輩

じゃあそろそろ終わりにするよ。

ケンジ

待ってください

リュウヤ先輩

今度は何

ケンジ

親父が明日リュウヤ先輩と話たいそうですが時間はありますか?

リュウヤ先輩

空いてるよ。
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