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19 - 赤×水_大好きな君/先輩。

♥

221

2025年03月12日

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大 好 き な 君 / 先 輩 と 過 ご し た 一 年 間 。

4月__.

桜舞う4月の体育館、高鳴る胸を弾ませながら

僕らは沢山の先輩方と出会った。

その中、一際目立つ赤髪。

生徒会メンバー挨拶__、なんて先生から声が掛かり

その赤髪の人も登壇して行った。

赤_Liu

…はい、ご紹介に上がりました

赤_Liu

3年副会長の赤です

赤_Liu

___、___…‼︎

赤_Liu

____ッ‼︎

新入生全員が緊張した面持ちで門をくぐった今日。

入学初日で多少不安もある中、こんな先輩なら大丈夫かな、なんて少しばかり思えた。

偶然親友とクラスが一緒になってるんるんで歩いていた時、

突然後ろから声を掛けられた。

赤_Liu

お ~ い、そこの新入生 ~ ッ

振り向くとそこに居たのは、体育館で目が離せなかった赤髪の先輩。

水_Hto

えッ…、あ、はいッッ…‼︎

赤_Liu

そんなに緊張しなくても大丈夫だよ ~ 笑

赤_Liu

ほら、校舎内案内してあげるからこっちおいで

初対面なのに、なんだか凄く安心する声。

水_Hto

…‼︎

水_Hto

ありがとうございますっ、‼︎

赤_Liu

敬語じゃなくてい ~ のに

赤_Liu

俺、3年の大神赤。君は?

水_Hto

稲荷水って言いますッ…!

赤_Liu

水…、良い名前だねッ…♪

春の風が桜の花弁を舞わせる中、僕は先輩に一瞬で心を奪われた。

__あれが最初だった。

廊下の端で、何だか可愛い効果音が付きそうな歩き方をしていた君を見つけた時、

気が付いたら声を掛けていた。

赤_Liu

お ~ い、そこの新入生 ~ ッ

水色髪が陽に透けて、柔らかな光を宿している。

真っ直ぐな瞳。嬉しい事があった子供みたいな無邪気な顔。

水_Hto

えッ…、あ、はいッッ…‼︎

赤_Liu

そんなに緊張しなくても大丈夫だよ ~ 笑

赤_Liu

ほら、校舎内案内してあげるからこっちおいで

案内なんて、君の前では建前に過ぎなかった。

少しでも、無邪気な君の側に居たかったから。

水_Hto

ありがとうございますっ、‼︎

敬語…、仲良くなりたいから敬語じゃなくてい ~ んだけどなぁ……。

赤_Liu

敬語じゃなくてい ~ のに

赤_Liu

俺、3年の大神赤。君は?

ふわっと微笑んだ後、君は名を名乗ってくれた。

水_Hto

稲荷水って言いますッ…!

稲荷水。これが俺の、初恋の相手。

赤_Liu

水…、良い名前だねッ…♪

恋とは言っても、所詮初対面な君と俺。

相手からすればただ親切な上級生として、名前も顔を直ぐ忘れられる筈だった。

赤_Liu

(忘れられても仕方ないよなぁ……)

入学式から2ヶ月。

俺は君に会った後、君の姿を無意識に目で追っていた。

廊下で見かけた時。

体育館の別コートで部活をしている時。

これはまた別の感情になるけど、偶然移動教室で下学年の教室の前を通った時のこと。

君は友達と楽しそうに話をしていた。

"微笑ましい"なんて思っては、"俺も話したい"なんて気持ちが強く出てくる。

その度に胸が妙に騒ついて、相手から見向きもされていない俺を惨めに思った。

俺なんて、忘れられる存在の筈なのに。

水_Hto

…‼︎

水_Hto

赤先輩だ ~ っ‼︎

赤_Liu

ぇ…ッ?

水_Hto

この前は案内してくれてありがとうございましたッ、‼︎

赤_Liu

あッ、うん…‼︎

赤_Liu

大丈夫だよ ~ っ

君は、俺の事を覚えていてくれた。

名前もその日あった些細な出来事まで。

水_Hto

僕、初めて話した先輩が赤先輩で良かったです…‼︎

水_Hto

また話しましょ ~ ね ~ ‼︎

赤_Liu

うんッ、‼︎

赤_Liu

またね ~

また。

他人からは当たり前、というか

何の変哲もない言葉が俺には特別なものに聞こえた。

出会って2ヶ月しか経っていないのに好きで仕方がない。

___まるで呪いみたいに。

入学して3ヶ月経ったある日、生徒会の仕事で忙しそうな先輩を見つけた。

水_Hto

赤せんぱ ~ いッ‼︎

水_Hto

お疲れ様です…‼︎

赤_Liu

あ、水じゃ ~ ん‼︎

先輩は微笑んで僕の名前を呼んでくれた。

それだけなのに、心が跳ねる。

赤_Liu

何か困ってる事とかない?

赤_Liu

何でも聞いてね ~

水_Hto

えっと…、じゃあ…

水_Hto

おすすめのお昼ご飯とか…??

赤_Liu

え、そこ?笑

目を細めて小さく笑いながらも、

赤_Liu

購買のメロンパンめっちゃ美味しいよ ~

赤_Liu

今度食べてみて

なんて教えてくれた。

その日から毎日メロンパンを買うようになったのは、言うまでもない。

赤_Liu

あ、そ ~ だ

赤_Liu

この段ボール運ぶの手伝ってくれる…?

水_Hto

勿論です‼︎

赤_Liu

ありがとね ~ 、助かった…‼︎

水_Hto

少ししか手伝えなくてすみませんッ…

赤_Liu

ん ~ ん、大丈夫大丈夫…♪

赤_Liu

[撫ゞ

水_Hto

わッ、‼︎

赤_Liu

少しでも他人の為に動ける人、最高じゃん?

そう言って笑う先輩の横顔を見て思う。

先輩みたいな人になれたら、楽しい高校生活になるんだろうな。

なんて。

7月__.

体育祭の日、校庭の片隅に先輩を見つけた。

応援団長の仕事を終えて、後輩達を応援している。

赤_Liu

…‼︎

赤_Liu

水 ~ っ‼︎

赤_Liu

次のリレー出るんでしょ?

赤_Liu

頑張ってねッ…♪

水_Hto

はいッ、頑張ります…‼︎

水_Hto

てか…、僕の出る種目まで知ってるんですか…?

赤_Liu

ま ~ ね、水の事は気になってるし

軽く言われた言葉のはずだった。

なのに、心は跳ねて一向に落ち着かない。

水_Hto

( 気になってる……? )

水_Hto

( ど ~ いう意味で……? )

そんな事を考えている内に、もうレース開始直前。

レースが始まり、僕は必死に走る。

そしてゴールしか瞬間、先輩が駆け寄ってきた。

赤_Liu

おぉ ~ ‼︎✨

赤_Liu

凄いじゃん…‼︎

赤_Liu

1位おめでと ~ ッッ‼︎

水_Hto

えへへッ…ありがとうございます…‼︎

赤_Liu

ご褒美に飲み物奢るよ

赤_Liu

好きなの選びな ~

水_Hto

え、いやッ、申し訳ないですッッ……

赤_Liu

い ~ のい ~ の

赤_Liu

スポドリでいい?

水_Hto

あ、はい…っ、‼︎

赤_Liu

ん、午前中お疲れ様

赤_Liu

午後の競技も頑張ってね ~ …♪

水_Hto

…ッ!

水_Hto

ありがとうございますッッ‼︎✨

笑顔で差し出されたスポーツドリンク。

それを受け取る僕の手が少し震えていた。

水_Hto

( 僕……、先輩に恋しちゃったのかな…… )

3学年のクラス対抗リレー。

体育祭ならではの殺伐とした空気の中、俺はバトンが回ってくるのを待っていた。

そしてバトンが回ってきて勝負が決まるアンカー。

現在の順位は2位。

1位は陸上部のエース、差は一向に縮まらない。

そしてラストのコーナー、もう心には諦めの心が宿り始めていた。

その時__….

水_Hto

赤せんぱ ~ いッッ‼︎

水_Hto

頑張れ ~ ‼︎

赤_Liu

ッッ‼︎

俺の想いの人が、俺の事を応援してくれていた。

好きな人の前ではかっこよくいたい。

そんな想いの元全力で走った結果、僅か1秒差で1位を掴み取ることが出来た。

紛れもなく高校生活で1番全力を尽くした一瞬だった。

水_Hto

あ、赤先輩っ‼︎

水_Hto

リレーお疲れ様です…‼︎✨

__真っ直ぐで眩しい。

そんな君を、今直ぐにでも抱きしめたかった。

赤_Liu

めっちゃ疲れた…笑

赤_Liu

ど ~ …?かっこよかった…?笑

水_Hto

はいっ、1番かっこよかったです…✨

赤_Liu

ッ‼︎ありがと ~ ッ‼︎

水_Hto

汗拭かなかったら風邪ひきますよ ~ …?

水_Hto

じっとしといてくださいねッ……

赤_Liu

ん…、?

水は持っていたタオルで俺の汗を拭ってくれた。

嬉しい筈なのに、何故か心が痛む。

赤_Liu

…こんな事、誰にでもやってんの?

水_Hto

ぇッ、…??

赤_Liu

………

水_Hto

特別だったら嬉しいですか…?

赤_Liu

…勿論。水の特別なら何だって嬉しいよ

水_Hto

ッッ…‼︎

水_Hto

えへへッ…そ ~ ですかッ……

__ど ~ してそんな顔をするの。

ど ~ してそんな優しい微笑みで、俺を見つめるの。

もっと好きになっちゃうじゃん。

水_Hto

…先輩にそ ~ 言ってもらえるの、何だか嬉しいです…

そう言って目を逸らした君の頬が、ほんのり赤くなっているように見えた。

勘違いかもしれない。

でもそれで良かった。

その勘違いだけでも、心臓が痛くなるくらい嬉しかったから。

10月__.

水_Hto

[ひょこッ…

赤_Liu

…?

水_Hto

赤先輩ッ…‼︎

赤_Liu

ど ~ かした?

水_Hto

あのッ、連絡先交換したくてっ、‼︎

赤_Liu

ん、い ~ よ

赤_Liu

交換しよっか

水_Hto

ありがとうございますッ!

水_Hto

あと…明日の文化祭のことなんですけど…

水_Hto

一緒に回りませんか…?

赤_Liu

お、いいね ~ ッ‼︎

文化祭前日の日、思い切って誘ったらあっさり頷いてくれた。

赤_Liu

水は何か出し物とかやんの?

水_Hto

僕のクラスはお化け屋敷です‼︎

赤_Liu

…水怖がりだから無理そうだねッ…笑

水_Hto

なッ、‼︎僕だってお化け屋敷ぐらいいけますしっ…‼︎

赤_Liu

じゃあ明日楽しみにしてるね ~ 笑

水_Hto

むむむッッ……

赤_Liu

結局俺に引っ付いてばっかだったじゃんッ…笑

水_Hto

だって怖かったんですもんッ……

赤_Liu

んふッ…可愛かったよ…♪

赤_Liu

また違うお化け屋敷行こ ~ ね

先輩と並んで歩く文化祭の廊下。

周囲から「仲良いね」だったり、

「お似合いじゃん‼︎」何て言われたけど、僕は上手く返せなかった。

水_Hto

( …素直に気持ちを伝えられたらいいのにッ… )

赤_Liu

ッ…??

文化祭が終わった3日後、

後輩と一緒に片付けをしている時だった。

水_Hto

…僕、最近告白されたんですよね

赤_Liu

ぇッ…、あ、そ ~ なの…?

彼の表情が、時折曇っているように見える。

でもその他は、いつも通りの君だった。

水_Hto

ど ~ すればいいんでしょうか…、

水_Hto

付き合っ方がい ~ んですかねッ……、

赤_Liu

ッ、好きなら付き合った方がい ~ んじゃない…?

水_Hto

好きかどうか、分からないんです……

水_Hto

赤先輩はっ、好きな人いますかっ…?

赤_Liu

…秘密

水_Hto

何でですかッ、!?!?

水_Hto

教えて欲しかったな ~ ……

赤_Liu

だって…、言ったら絶対困るし

水_Hto

困る……?

水_Hto

ど ~ いう意味ですかッ?

赤_Liu

……なんでもないよ

赤_Liu

水は、?

赤_Liu

好きな人いないの ~ …?

水_Hto

ん ~ ッ……

水_Hto

僕も…、秘密ですかねッ…笑

赤_Liu

え ~ っ、なんでよ ~ …笑

水_Hto

せ、先輩も秘密じゃないですかッ…‼︎

赤_Liu

そ ~ だけどさ ~ ?

いつも素直で、真っ直ぐな君が、それ以上何も言わなかった。

「秘密」。俺も使った言葉だけれど、

水が放った秘密という言葉は、何処となく胸が痛かった。

きっと、誰か想いを寄せている人がいるんだろう。

俺じゃない、俺より一層良い人に。

暫く、その事で作業が手に付かなかった。

だけど口には出さない。

いや、出せないの間違いだろうか。

周りにどう批判されるかより、君に嫌われる事が1番怖かった。

彼の隣に居られるのなら、友達でいい。

ど ~ せ大学に行くのに離れ離れになるんだ。

「先輩」で居られるだけで、本当に十分だ。

……そう、心の中で思い込もうとしていた。

3月__.

水_Hto

赤先輩ッ、卒業おめでとうございますっ…‼︎

放課後の中庭。

春の風が吹き抜けて、満開の桜の花弁も、風に誘われて舞っている。

赤_Liu

ありがと ~ っ‼︎

彼が差し出した花束と、クラス全員で書いたであろう色紙を受け取る。

水_Hto

寂しくなりますね……、

赤_Liu

うんッ……

赤_Liu

でも、きっと水なら大丈夫だよッ、応援してる…

水_Hto

……僕は、大丈夫じゃないと思いますッッ…

赤_Liu

えっ、?

水_Hto

先輩が卒業したら……、寂しいですっ……

真っ直ぐな瞳が俺を見つめている。

何かを訴えかけるかのように。

赤_Liu

……水ッ、?

水_Hto

…ッ?

赤_Liu

好きだよ

水_Hto

………えッ…??

赤_Liu

ずっと…、ずっと好きだった…

__言ってしまった。

伝えてしまった。

もう、後戻りは出来ない。

水_Hto

……僕もッ、好きです……

赤_Liu

……えっ、?

水_Hto

ずっと好きでしたっ…

赤_Liu

ッッ……

違う。

それは「後輩」としての好意。

それは「恋人」には届かない。

水_Hto

僕……、ちゃんと恋愛として好きですよッ、?

赤_Liu

は………、

水_Hto

本気なんです…ッ、

赤_Liu

…俺も本気だよ

赤_Liu

でも、俺は大学でここ離れなきゃなんだ…、

赤_Liu

だからさ……ッ、

ここの高校は学ランじゃない為、第二ボタンを贈る文化はない。

その代わりに、好きな子にはネクタイをあげる風習がある。

学年毎に、色が違うネクタイ。

赤_Liu

俺のネクタイ…、水にあげる

水_Hto

へッ、い ~ んですかっ…?

赤_Liu

もし、水が卒業しても、俺の事を好きなら……

赤_Liu

その時、また伝えて欲しい

赤_Liu

そこで恋人になろうよ、ね…?

水_Hto

…‼︎

水_Hto

はいッッ……、‼︎

赤_Liu

あの丘の一本杉で待ち合わせねッ…、

水_Hto

卒業してもッ…、絶対忘れませんっ…

赤_Liu

うん…、俺も忘れないよ

大粒の涙を流しながら、君は背を向けた。

遠ざかっていく背中を、俺はただ見つめる事しか出来ない。

手を伸ばせば、きっと届いたはずなのに。

__それでも、伸ばす事は出来なかった。

赤_Liu

…世界で1番好きだよ、水

約2年後、君はまだ俺を好きで居てくれるだろうか。

微かな願いだけど、これだけは願わせてよね。

離れ離れになったとしても、俺は君の事が大好きで大好きで仕方がなくて、

ど ~ せ忘れる事が出来ないのだから。

…もし、俺の事を好きで居てくれたのなら、絶対に会おう。

あの一本杉を待ち合わせ場所にして_.

リクエストの休憩がてらに思い付いたのをぱぱぱっと書かせていただきました…‼︎ リクエストもうちょいだけ待っててください…😭🙏

この作品はいかがでしたか?

221

コメント

10

ユーザー

ムズムズする終わり方だ…! もう、絶対付き合って?? なんなら結婚してくれ?? もう強制的にくっつけちゃうっ……!(´థ౪థ) 今日もめためた最高んぬ(๑´ロ`๑)~♪❤️

ユーザー

ぅぅわ…… 絶対爆誕するじゃんっ……(何がとは言わんけど) 休憩がてらにかけるレベルじゃなくて草w(凄すぎやん……っ

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