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今日俺は、湊さんと2人で

母さんに会いに来ている

シン

先日、電話で話した通り

シン

俺は湊さんとこれからも一緒に暮らしたいと思っています。

シン

これは俺たち2人の総意です。

シン

今日はそれを伝えるために来ました。

シンの母

慎太郎、あなたの気持ちは分かりました。

シンの母

……湊さんとの同棲を認めましょう。

シンの母

……ただし、条件があります。

シン

……条件?

シンの母

私が2人の同棲を認める条件は

シンの母

今年同様、これから大学で受ける

シンの母

すべての試験で上位の成績を修めること。

シンの母

一度でも今年より成績が落ちることがあれば

シンの母

学生の間は家で暮らしてもらいます。

シンの母

……いいですね。

シン

分かりました。必ず維持してみせます。

シン

いえ、今年以上の成績を出せるよう努力します。

シン

……湊さんに自分のせいで俺の成績が落ちたなんて

シン

……二度と気に病ませたくないので。

シンの母

……そう。

シンの母

なら、勉学ほうは大丈夫そうね。

シンの母

あとはあなたが元気でいてくれるなら

シンの母

それだけいいわ。

シンの母

……湊さん

湊さん

はい

シンの母

家の息子が迷惑をおかけするとは思いますが

シンの母

これからもどうぞよろしくお願いします。

湊さん

こ、こちらこそ

湊さん

よろしくお願いします。

シン

じゃあ、俺たちは帰ります。

シン

こちらの用件はもう済んだので

シン

もういいですよね?

シン

俺は一秒でも早く湊さんとイチャつきたいんで。

湊さん

ちょっとシン!?

湊さん

親の前で何言いだしてんだ!

湊さん

あの、これは……その

湊さん

これから先そうしたいっていう

湊さん

こいつの願望であって

湊さん

今からどうこうしたいってことじゃ

シン

ちょっと、湊さん!

シン

俺の気持ちを勝手に改ざんしないでください。

シン

できることなら今すぐ抱きしめたいしキスしたい

シン

あわよくば押し(湊さんに手で口を押えられる)

湊さん

……お前は少し黙ってろ。

シンの母

……はぁ、あなたって子は

シンの母

今の慎太郎しか知らない湊さんには、

シンの母

信じられないことかもしれないけれど

シンの母

この子はこんなにも何かに

シンの母

執着するような子ではなかったんです。

湊さん

えっ!?……そうなんですか。(……執着の権化のようなこいつが?)

シンの母

はい。

シンの母

下の子が望めば嫌な顔一つせず

シンの母

何でも譲ってしまうようなそんな子でした。

シンの母

だけど、湊さんあなただけは違った。

湊さん

!?

シンの母

この子が初めて執着をみせたのがあなただった。

シンの母

慎太郎のことを思うなら、

シンの母

あなたのことを諦めさせるべきだったのかもしれません。

シン

母さん!

シンの母

だけど、できなかった。

湊さん

……。

シンの母

はじめは命を救ってくれたあなたにヒーローのような

シンの母

憧れを抱いているのだと思っていました。

シンの母

でもすぐに違うと分かった。

シンの母

あなたに向ける感情は恋慕なのだと。

シンの母

思い続けたところで再会できるとも限らない。

シンの母

再会できたところで

シンの母

この子が望む関係になれるかなんて分からない。

シンの母

報われることはないかもしない。

シンの母

それでも想い続けるというのなら

シンの母

私くらいはこの子の味方でいよう、そう思ったの。

シン

……母さん。

シンの母

……それに

シンの母

この子が一度決めたことを諦めるなんてありえないもの。

シンの母

何がなんでも成し遂げるまでまっすぐ突き進んでいく。

シンの母

……だから私が一般的な幸せのカタチを押し付けたとしても

シンの母

聞き入れてはくれなかったでしょうね。

シン

……そうだね

シン

……母さんに何を言われても

シン

湊さんを諦めるなんてことできなかったと思う。

湊さん

……シン。

シンの母

……母さんと父さんはあなたが幸せだと

シンの母

笑ってくれるならそれだけでいいの。

シン

……。

シンの母

……たとえ

シンの母

あなたたちの関係が

シンの母

多くの人たちに祝福してもらえなくても。

シンの母

あなたの居場所はここにあるから

シンの母

……いつでも帰ってきなさい。

シン

……ありがとう、母さん。

シン

……俺の湊さんへの想いを、

シン

俺たちの関係を否定しないでいてくれて。

シン

……また来ます。

シンの母

えぇ、いつでも待っているから。

それから

俺たちは湊さん家に帰って

湊さん

……よかったな、シン

湊さん

認めてもらえて。

シン

……今日は付き合ってくれて、ありがとうございました。

ギュッ

シン

俺がもっと大人になって

シン

湊さんの隣にふさわしい人間になれた

シン

その時は

シン

湊晃、あんたにプロポーズします。

シン

だから

シン

……もう少しだけ待っててもらえますか?

湊さん

……10年でも20年でも待っててやるよ。

シン

……そんなに待たせる気はありません。

シン

その間に外見も心も可愛すぎる湊さんが

シン

どれだけの人間を惚れさせるか

シン

分かったもんじゃありませんから。

シン

一般人には危険なレベルの可愛さだってこと

シン

いい加減自覚してくださいよ。

湊さん

……はぁ、お前はまだそんなことを

湊さん

それを言うならお前の方だろうが。

湊さん

……俺にプロポーズするまでに

湊さん

何百人惚れさせる気だ。

シン

俺のことはいいんです。

シン

湊さんにしか興味ないんで。

湊さん

……だったら早く俺をお前にものにしろよ。

チュッ

それから

残りの5年間、

すべての試験で上位の成績を修めた俺は

大学卒業後、近くの総合病院に就職

やっと本当の意味で大人の仲間入りを果たした

俺が湊さんにプロポーズするのは

もう少しだけ未来のお話

みなしょー夢小説 小話

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