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一番星のキミに恋するほどに切なくて。

第1話 - 一番星のキミに恋するほどに切なくて。

2022年06月01日

#SnowMan

#だてあべ

ぴな

亮平

金髪の男の人が目を開いたまま、僕に
話しかけてきた。

亮平

「えっ、あ……阿部亮………」

涼太

「そう意味じゃないだろ」

亮平

聞き覚えのある声が、僕の自己紹介
をさえぎった。
ーポンッ(頭を軽くたたかれる)

亮平

「り、涼太さん……」

亮平

自己紹介しろって意味じゃなかったの
かな？

涼太

「亮平、ちゃんと誰かたしかめてから
開けたのか？」

亮平

「うん？うん、ちゃんとたしかめたよ」

涼太

「いや、こんないかにも危なそうな
ヤツら立ってたら、開けるなよ」

亮平

苦笑いする涼太さんに、僕は首を
傾げる。

亮平

あれ、開けちゃいけない人だった！？

？

「そ、総長っ!!聞いてないっすよ、
彼女がいたなんて!!」

涼太

「………………………」

亮平

今度は赤髪の人が涼太さんに声をかけた
みんな涼太さんと話したいのか、次々と
話に入ってくる。
でもみんな仲良さそうだし。
知り合いだよね？

？

「総長〜！流さないでくださいよ」

涼太

「お前に話す必要があるのか」

亮平

シレッと答える涼太さん。
涼太さん、僕が涼太さんの彼女だって
ことを否定しなかったけど、
いいのかな……。

？

「ありますよ!!俺は涼太さんの右腕
っすよ!!俺は涼太さんのことを
知りつくす義務がありますから!!」

涼太

「……気色悪ぃな」

亮平

な、なんか涼太さんにじゃれてる子犬
みたい。
それに、涼太さんも困り顔だけど、
なんだか楽しそう。
そんな会話にプッと噴きだしてしまう。
すると、また視線が僕に集まった。

亮平

「わっ……ごめんなさいっ……
なんだかおもしろくてっ!!」

亮平

いつもの無表情を崩して困った顔をして
いる涼太さんって、あんまり見られない
から。

？

「可愛いな……」

亮平

「えっ……」

亮平

金髪の人がズイッと顔を近づけてきた。

亮平

わわっ、ななな、なにっ！？

涼太

「……近いだろ。離れろ」

亮平

「わっ、涼太さん」

涼太

「腹が空いた……」

亮平

振り向くと、眠そうな涼太さんが僕を
見おろしていた。

亮平

「あ、うん。もうできてるよ？」

涼太

「……ということだ」

亮平

涼太さんはそのままドアノブに手を
かけて閉めようとする。

？

「って……いやいやいやいやっ!!」

亮平

すかさず金髪の人が扉に足を挟み、
それを阻止した。

涼太

「……なんだ？」

亮平

心底めんどくさそうに、涼太さんは金髪
の人を見る。

？

「なんだ、じゃないっすよ!!涼太さん
が倉庫に全然来ないからさびしかった
んすよ!!」

亮平

え、倉庫？

涼太

「たまり場だ、狼牙(ろうが)の」

亮平

首を傾げていた僕に、涼太さんが説明
してくれる。
そっか、涼太さんはそこに顔をだして
いたんだ。
でも、最近行ってないって……。
たしかに最近は、仕事以外は家に
いたような……。

涼太

「……悪い。しばらく様子見てから
行く」

亮平

様子………？

亮平

なんの様子だろう……。

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ぴな

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