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居候します。3

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居候します。3

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2019年01月18日

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あれからまた、何ヶ月かがたった。

美彩

おはよ〜

おはよう

もう随分なれた。

それでも私はお母さんを迎えに行かないといけない。

言わないと

美彩

ねえ、優

なにー?

美彩

お願いがあるんだけど、いい?

どうした?

美彩

あのね、私にはお母さんがいるの

美彩

それでね、私の家庭は結構厳しくて、お母さんは家を出たの。

美彩

別に私のことが嫌いだった訳じゃない。

美彩

私、お母さんを迎えに行きたい。

そっか、そんなに厳しかったんだ。

いいよ。

その代わり、俺も行く。

美彩

えっ…?

俺決めたの。

美彩を守る。

年齢差なんて関係ない。

美彩

…ありがと。

いいえ。それで、いつ行くの?

美彩

出来れば早めがいい。

美彩

いいかな?

いいよ。

じゃあ明日、朝すぐに行こう。

美彩

うん。

美彩、行くよ?

美彩

うん。

そういえば、居場所はわかるの?

美彩

完全には分からないけど、なんとなくなら。

そっか。どこ?

美彩

お母さんの出身地、福岡。

福岡か…

ここ熊本だし、そこまで時間はかからないね。

美彩

うん。

美彩

近所のおばちゃんたちがいるはず。

分かった。

福岡

美彩

ついた…

お母さんの実家とか、分かる?

美彩

わかるけど、もうない。おばあちゃんもおじいちゃんも、もういないから…

あ、ごめんね?大丈夫?

美彩

ううん、いい。大丈夫だから。

ならいいけど…

美彩

家はもうないけど、おばちゃんたちの家ならわかる。

美彩

今もあればだけど…

よし、とりあえず、行ってみよう。

美彩

うん。

美彩

あった。

ここ?

美彩

うん。

ピーンポーン

おばちゃん

はーい!!

おばちゃん

あら美彩ちゃん!!

美彩

こんにちは。お久しぶりです。

おばちゃん

お久しぶり!!

おばちゃん

あら?その方は?

美彩

あ、色々あって、今一緒に暮らしてる優です。

美彩

名前の通り、すごく優しいんです。

こんにちは。初めまして。

おばちゃん

初めまして〜

美彩

あの。私のお母さん来ませんでしたか…?

おばちゃん

…お母さんね、先週、亡くなったの…

美彩

えっ…

おばちゃん

ごめんね。ちょっと前まではすごく元気だったのよ。

おばちゃん

それでね、お母さん、亡くなる前に『美彩は私の自慢の娘』って言ってたよ。

美彩

…謝らないでください…

美彩

ありがとうございます。

美彩

あの、その…

美彩

お母さんのお墓とか、知ってますか?

おばちゃん

ええ、知ってるわよ。

おばちゃん

連れて行ってあげようか?

美彩

いいえ、場所だけ教えて貰えれば嬉しいです。

おばちゃん

そう?

おばちゃん

じゃあこれ。メモしてあるからね。

おばちゃん

気をつけていってらっしゃい。

美彩

はい、ありがとうございます。

ありがとうございます。

おばちゃん

じゃあね〜

おばちゃん

優くん。

はい?

おばちゃん

美彩ちゃんを、よろしくね。

もちろんです。

おばちゃん

ありがとう。

こちらこそです。それでは。

おばちゃん

うん…。

美彩

お母さん…

大丈夫…?

美彩

うん…。

美彩

ついた。

美彩

お母さんのお墓…。

美彩

お母さん、間に合わなくてごめんね。

美彩

自慢の娘って言ってくれてありがとう。

美彩

私もお母さんは私の自慢のお母さんだよ。

美彩

お母さんがいなくなっても、見えなくなっても、お母さんはずっと私の自慢のお母さんだからね…。

美彩…

お母さん、こんにちは。

初めまして。

美彩さんと同居してる者です。

美彩さんは優しくて、何事にもくじけない、俺の憧れのような人です。

美彩さんのことは心配しなくても大丈夫ですよ。

なにかあったら俺が守ります。

俺が美彩さんを傷つけたりしたら、俺を恨んでください。

安らかにお眠りください。

熊本

美彩

優。今日はありがとね。

いいよ。別に。

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