テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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勝手に俺と付き合った気になってita社長令嬢→

第1話 - 勝手に俺と付き合った気になってita社長令嬢→

2022年09月27日

#スカッと

#スカッとする話

LINEドラマ

アイ

ちょっと！

アイ

貴方いつになったら彼女の私をデートに誘うのよ！

アイ

こんだけ放置するなんて彼氏として不甲斐ないと思わないの？

アイ

なんとか言いなさいよこの甲斐性なし！

レン

アイ？

レン

どうしたいきなり？

レン

一体なんの話だ？彼女？

レン

全然何のことか分からないぞ

アイ

何とぼけてるのよ！

アイ

いまさら無しにするなんんて出来ないんだからね？

アイ

もう大人なんだからそんな適当な付き合い方は許さないんだから！

アイ

ちゃんと責任取ってもらうわよ！

レン

いや

レン

責任を取るも何も

レン

俺はお前と付き合ってなんかいないぞ？

アイ

はぁ？

アイ

本当に無かったことにする気？

アイ

この前、私とお父さんの前で話してたじゃない

アイ

会社も私も大事にするって

レン

会社もお前も？

レン

なんのことだよ…

アイ

この前お父さんも一緒に食事行ったでしょ？

アイ

その時に言ってたじゃない！

レン

あぁ…

レン

社長と話していた時のことか

レン

あれは会社の今後の未来について話していたのと

レン

高校の同級生でもあり会社の同僚でもあるお前のことをよろしくと言われただけだろ？

アイ

何言ってるのよ！

アイ

あれは会社の将来の社長である私との未来をよろしくって言ったのに決まってるでしょ！

アイ

何いまさらビビってるのよ！

アイ

ちゃんと責任取りなさいよ！

レン

責任を取るだなんて…

レン

無理だよ…

アイ

何よそれ！

アイ

そんなことしてうちのお父さんが知ったらどうなるかわかって言ってるの⁉︎

レン

君のお父さんだってそんなつもりないと思うけど…

アイ

いいえ！

アイ

もう伝えてあるもの

アイ

貴方と私が付き合ってるってことは

レン

は？

レン

なんでそんなことになるんだよ！

レン

君のお父さんでもあるけど

レン

社長でもあるんだぞ⁉︎

アイ

だからなんなの？

アイ

私にも会社にも一生尽くしなさいよ

アイ

それが貴方の幸せなんだから

レン

なんだよそれ…

レン

なんでそこまで話が進んでいってるんだよ…

アイ

もう結婚についても色々と準備を進めていってるわよ？

アイ

私も今年でもう30になるからねー

アイ

なるべく20代の間に結婚したいから

レン

はぁ⁉︎

レン

結婚⁉︎

レン

何言ってるんだよ！

レン

付き合ってすらないんだから結婚なんて考えてるわけないだろ！

アイ

はいはい

アイ

まだ覚悟ができてないのね？

アイ

仕方ないわね

アイ

一緒にゆっくり準備していきましょう

レン

いやだから…

レン

お前とは結婚できないって！

レン

俺彼女がいるんだ！

アイ

は？

アイ

彼女がいる？

アイ

だって私が彼女でしょ？

アイ

何言ってるのよ？

レン

だからさっきから言ってるだろ？

レン

俺にはもう彼女がいるんだから

レン

お前と付き合うのは無理だし

レン

結婚なんてさらにありえないんだよ！

アイ

どうせ私と結婚ってなって

アイ

ビビって嘘ついてるだけでしょ？

アイ

いいのよ、正直に言って

アイ

だって貴方が私以外の誰と付き合うって言うのよ

レン

何だよその自信…

レン

お前高校の時もそうだったよな…

レン

学年で一番人気だったサッカー部のキャプテンと勝手に付き合ってるって話を広めて

レン

当時そいつが付き合ってた彼女と揉めてたもんな？

アイ

あれはあいつが悪いのよ？

アイ

私の彼氏に手を出してきたから

レン

それでお金を使って彼女をいじめてたらしいよな？

レン

なんてことをするんだよ

アイ

何それ？

アイ

私がそんなことをしたって証拠はあるの？

レン

何人もが現場を見たって目撃談を語ってたよ

レン

お前が一緒にいた所も見たって

アイ

そんなの嘘か本当かわからないじゃない

アイ

子供の時の話なんて本当か嘘かわからないでしょ？

レン

それはそうだけど…

アイ

いまさらそんなことはいいのよ！

アイ

誰なのよ

アイ

貴方の彼女って！

レン

スイだよ

アイ

は？

アイ

スイ？

アイ

スイってもしかしてだけど

アイ

高校の時のスイ？

レン

そうだよ

レン

あのスイだよ

レン

最近出会って意気投合して

レン

付き合ってもう半年ぐらいなんだ

アイ

何よそれ…

アイ

あんな地味女のどこがいいのよ！

アイ

クラスの中でも端っこで本ばっか読んでた陰キャラじゃない！

レン

それの何が悪いって言うんだよ

レン

お前みたいに目立ちたがりで

レン

金を使って取り巻きを作ってた奴よりはマシだろ？

アイ

何そのムカつく言い方…

アイ

あんた社長令嬢にそんなこと言っていいと思ってるの⁉︎

レン

社長令嬢とはいえ

レン

今は同じ社員の立場だろ？

レン

別に何を言おうが俺の勝手だ

アイ

ムカつく！ムカつく！

アイ

なんなのよ一体！

アイ

せっかくこの私が付き合ってあげるって言ってるのに！

アイ

断るっていうの⁉︎

レン

そういうことになるな

アイ

あり得ないわ…

アイ

お父さんにもう結婚してるってまで言ってるのよ？

アイ

いまさらなんて言ったらいいのよ？

レン

そんなことを言われてもな…

レン

俺の知ったことじゃないし…

アイ

絶対貴方は私のものにしてやるんだから！

レン

無理だけどな

レン

せいぜい頑張れよ…

〜1週間後〜

アイ

あんた聞いたわよ！

アイ

あんたの彼女、誰かに襲われたらしいわね？

アイ

かわいそうに…

アイ

顔に傷を負ったらしいじゃない？

アイ

これじゃ結婚も無理ね…

レン

お前…

レン

誰からそのことを聞いたんだ…？

レン

誰もそんな情報を知らないはずだけど…？

アイ

高校の同級生で家も近所なのよ？

アイ

風の噂よ！風の噂！

レン

そうか…

レン

風の噂で俺の彼女が襲われて

レン

顔に傷を負ったと聞いた…？

レン

そういうことだな？

アイ

そうよー

アイ

可哀想にね？

アイ

せっかく結婚式を控えていたと言うのに

アイ

顔に傷を負ってしまったようじゃ恥ずかしくて結婚式なんてできないでしょ？

レン

そんなことない…

レン

たとえ顔に傷を負っても

レン

俺は彼女と結婚したいと思うよ？

アイ

はぁ？

アイ

何言ってるのよ

アイ

顔に傷を負ってる奥さんなんて恥ずかしくて外を一緒に歩けないでしょ？

アイ

それに子供ができた時になんて言われるか…

アイ

母親の顔が影響していじめられる可能性だってあるのよ？

レン

そんなこと関係ないよ

アイ

なんなのよ…

レン

それに彼女

レン

そもそも怪我を負ってないしね？

アイ

へ？

アイ

何よそれ？

アイ

怪我を負ってない…？

レン

あぁ

レン

元気にしてるよ？

レン

今日も普通に会社に行って仕事をしてるから

レン

なんの問題もないよ

アイ

そんなわけ…

アイ

だって…

レン

完了報告があったからか？

レン

お前からの依頼に対して

アイ

なんのこと…？

アイ

何を言ってるのか全然わからないわよ…

レン

こっちはもう証拠を掴んでるんだよ？

レン

お前がスイを襲うように依頼したっていうことが

アイ

証拠って何よ…

アイ

なんの話よ！

レン

お前が依頼した奴の携帯から

レン

色々とメッセージのやり取りが出てきてるんだよ

レン

まさか携帯を見られとは思ってなかったのか？

レン

普通に個人LINEでやり取りをするなんて…

アイ

携帯？

アイ

どういうことよ…

アイ

なんで携帯の情報なんて…

レン

奪ったんだよ

レン

お前が依頼したやつから

レン

携帯をね

アイ

へ？

アイ

奪った？

アイ

そんなわけ…

レン

空手の経験者っぽかったらしいけど

レン

うちの彼女、空手の黒帯だし柔道もできるからね？

レン

襲われたけど難なく倒したらしいよ？

レン

それにその口ぶりだとやっぱり犯人はお前のようだな？

アイ

そんなこともうどうでもいいわよ！

アイ

スイが空手を習ってるなんて…

アイ

そんなわけ…

アイ

護身術って何よ…

レン

スイもお前と同じく社長令嬢だからね？

レン

何かあった時に自分の身は自分で守れるように

レン

色々と訓練は受けてるんだよ

アイ

へ？

アイ

あいつが…

アイ

社長令嬢…？

アイ

そんなこと聞いたことない…

レン

俺も付き合い出して初めて聞いたんだよ

レン

高校の時からそれを見越して色々と勉強をして

レン

社長になるための準備をしていたらしい

レン

その一環で空手とかも習ってたってわけだよ

アイ

そんな…

レン

だから襲われることも珍しくなくて

レン

色々と対応も慣れていたってわけ

レン

今回も襲ってきた相手を難なく倒した後に

レン

携帯を使って、依頼主である君に完了報告をしたらしいよ？

レン

どうせ何かしら接触を俺にしてくるだろうって思ってさ

アイ

そんなこと…

アイ

だから私の携帯に連絡が来ていたということね…

レン

そういうことだな

レン

だからお前は勘違いして

レン

スイが襲われて入院してるだなんて俺に言ってきたってことだ

アイ

くそ…

レン

今回の件

レン

ちゃんと罪を償ってもらうぞ？

アイ

なんで私が罪を償わないといけないのよ！

アイ

悪いのは貴方でしょ！

アイ

私のことを騙したんだから！

レン

まだそんなことを言ってるのか…？

レン

傷害事件を起こしかけたんだぞ？

レン

罪を償わないといけないのに決まってるだろ？

アイ

いいえ！

アイ

私は悪くない！

レン

それに君だけじゃなくて

レン

会社のことも大きな問題になると思うぞ？

アイ

へ？

アイ

どういうことよ…？

アイ

うちの会社？

レン

ああ

レン

そうだよ？

レン

うちの会社の話だよ？

アイ

何が問題なのよ！

レン

スイの会社はな

レン

うちの会社の一番大きな取引先の会社なんだよ

アイ

へ？

アイ

うちの取引先？

アイ

本当に？

レン

あぁ、そうだよ

レン

うちが毎年数億円の案件をもらっている会社が

レン

スイの会社なんだ

レン

で、彼女がそこの社長令嬢ってわけ

アイ

そんな…

レン

つまりお前はうちの一番大きな取引先を怒らせたってわけ

アイ

うっ…

レン

そうだな

レン

彼女の会社の社長

レン

相当怒ってるらしいぞ…

レン

まさか自分の会社の取引先のご令嬢が自分の娘を襲うなんてな

アイ

そんなに怒ってるの…

レン

そうだな

レン

お前のことを訴えるのは当たり前として

レン

もううちの会社との取引は今後一切するつもりはない

レン

そう意気込んでるらしいぞ

アイ

そんな…

アイ

なんとかしないと…

レン

もうどうにもならないだろな

アイ

なんで貴方そんな余裕ぶってるのよ！

アイ

貴方もいる会社なのよ？

アイ

そうだ…

アイ

貴方なんとかしなさいよ！

レン

は？

レン

なんで俺がそんなことを？

アイ

だってうちの売上がなくなったら

アイ

貴方だって困るでしょ？

アイ

そう考えたら貴方がなんとかするのは自然なことじゃない？

アイ

だって貴方の彼女の会社なんだから、なんとか出来るでしょ？

レン

無理だね

アイ

なんでよ！

アイ

貴方が口聞いてくれれば流石に！

レン

そもそもなんとかする必要がない

アイ

へ…？

アイ

どういうこと？

アイ

貴方もいる会社なのよ？

アイ

なんとかする必要がないって…

レン

俺、この会社辞めるから

アイ

へ？

レン

転職するんだ

アイ

どこの会社によ…！

レン

スイの会社にだよ

アイ

は？

アイ

あいつの会社に？

アイ

一体いつの間に…

レン

元々そういう話だったんだ

レン

俺が向こうの会社に入って

レン

将来的にはスイと二人で会社を経営していく

レン

そういう構図で考えていた

アイ

そんな…

アイ

だからなんとかする必要がないって…

レン

そうだな

レン

別にこの会社がどうなろうが知ったこっちゃないな

レン

俺の大切な彼女を傷つけた奴が将来引き継ぐ会社だなんて

アイ

そんな…

レン

だからもうこの話に俺は関係ないんだ

レン

あとはお前の会社とスイの会社の話

レン

俺はスイの会社側から参加させもらうよ

アイ

そんなこと言わないでよ…

アイ

私たち元々同級生じゃない…？

アイ

もう一回仲良くしましょうよ？

レン

無理に決まってるだろ…

レン

お前がスイを襲ったのがそもそもの始まりなんだよ

レン

だからお前が自らこの関係は終わらせたんだよ

レン

もういいか？

レン

お前と話してるだけで胸糞悪いんだよ

アイ

待って…

レン

あとはお互いの会社の弁護士同士の話になると思うから

レン

お前から俺には2度と連絡してくるなよ？

レン

分かったな

アイ

助けてよ…

レン

さようなら

〜後日談〜

レン

その後、俺はスイの会社に移り今は働いています。

レン

その後、アイとスイの会社同士の取引はなくなり

レン

アイの会社は売上が大幅に減ってしまい業績が悪化

レン

どうにもこうにもいかなくなり会社は倒産してしまったそうです

レン

俺とスイは今一緒に経営企画で働いていて会社を大きくするべく試行錯誤を繰り返しています

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