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コメント
1件
うわああ第11話も尊すぎた……!!😭💕 ひかりちゃんとレイくんの配信中の掛け合い、完璧に日常って感じでめっちゃ良かった〜!特にお互いの好きなところを言うあのシーン、二人して照れてるところが尊いにも程がある…「それ、ずるいだろ」ってレイくんが呟いたところ、私の胸がギュッてなったよ!! 配信終わった後のLINEのやり取りも、なんか二人とも同じ気持ちなのにまだ言葉にできなくてモジモジしてる感じがもう愛おしすぎて…!!次回も絶対読みます、すがさん最高です🍀✨
配信開始まで、あと十分。 朝比奈ひかりは、パソコンの画面を確認しながら、何度目か分からない深呼吸をした。 ゲームの起動は問題なし。マイクの音量も確認済み。配信画面も、サムネイルも、準備は全部終わっている。 いつもなら、このくらいの時間はレイとくだらない話をしている。 今日遊ぶゲームのことだったり、最近食べたもののことだったり。時には、どちらかが昨日の配信で起こした失敗を掘り返して、言い合いになることもある。 けれど、今日は少し違った。
月城 レイ
イヤホンからレイの声が聞こえた。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
思わず大きな声で返すと、通話の向こうでレイが笑った。 いつも通りだ。 声も、話し方も、からかってくるタイミングも。 何も変わっていない。 変わっていないはずなのに。
ひかりは、机の上に置いていたメモを意味もなく裏返した。 昨日の通話が、まだ頭から離れない。 『ひかりって、俺のこと好きすぎじゃない?』 『……だったら、どうする?』
あのときのレイの声。 冗談だったのだろうか。 それとも、本当に少しだけ、何かを思っていたのだろうか。 考えても答えは出ない。 本人に聞く勇気だって、もちろんない。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
また笑い声。 ひかりも、つられて笑った。 ……よかった。 こうして話していれば、いつも通りだ。 きっと配信が始まれば、いつもの自分に戻れる。
レイのことを意識しすぎるのも、今だけ。 そう思うことにした。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
その言葉を最後に、二人は配信開始のボタンを押した。
配信開始から三分。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
画面には、いつもの二人のアバターが並んでいた。 ひかりは明るく手を振り、レイは軽く片手を上げる。 コメント欄には、開始直後から次々と文字が流れていた。
『待ってました!』 『今日はゲームコラボ!』 『この二人の協力ゲーム、絶対おもしろい』 『ひかりちゃん、今日も元気!』 『レイくん、ひかりちゃんをよろしくお願いします』
朝比奈 ひかり
ひかりが反応すると、レイがすぐに口を挟んだ。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
レイの声が、少しだけ楽しそうになる。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
『始まる前から負けフラグw』 『レイ、煽るの上手すぎる』 『ひかりちゃん、絶対迷子になるやつ』 『二人とも通常運転で安心した』
ひかりはコメント欄を見ながら、思わず笑ってしまった。 そうだ。 これでいい。
レイがからかって、自分が言い返す。 レイが笑えば、自分も笑う。 特別なことなんて、何もない。 いつも通りの二人でいればいい。 そう思っていた。 このときまでは。
ゲームが始まると、二人は協力してステージを進めていった。 最初のステージは簡単だった。 レイが先に進み、ひかりが後ろからついていく。 道中にある仕掛けを協力して解除し、制限時間内にゴールする。 特に問題はない。 ……はずだった。
朝比奈 ひかり
ひかりが声を上げた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
数秒の沈黙。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
レイの声が裏返った。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
ひかりは思わず吹き出した。 レイも、呆れたように笑っている。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
コメント欄が一気に流れ始めた。
『早すぎるwww』 『五分で迷子は天才』 『レイくんのツッコミ助かる』 『宝箱に負ける男、月城レイ』 『いや、宝箱に負けてるのひかりちゃんでは?』
朝比奈 ひかり
ひかりは頬を膨らませた。 その間にも、レイは画面上のキャラクターを動かして、ひかりのいる場所まで戻ってきていた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
レイが笑う。 ひかりも、笑った。 その瞬間、ふと思った。 ――ああ、やっぱり楽しいな。
レイと一緒にいると、こんなふうに自然に笑える。 失敗しても、からかわれても。 悔しいけれど、レイの声を聞いていると、なんだか大丈夫だと思える。 その気持ちが、少しだけ怖かった。
自分にとって、レイはいつからこんなに大きな存在になったのだろう。 答えを探そうとした、そのとき。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
ひかりのキャラクターが足場を踏み外し、画面の下へ落ちていった。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
また笑い声が重なった。 画面の向こう側で、視聴者たちも楽しそうにコメントを流していた。
『この二人、ずっと漫才してるw』 『レイくん、なんだかんだ優しいんだよな』 『ひかりちゃんが失敗しても怒らないの好き』 『レイ、ひかりには甘くない?』
そのコメントを見たひかりは、一瞬だけ手を止めた。 ……甘い? そんなことない。 レイは、誰に対しても優しい。
人の話をちゃんと聞くし、困っている人がいたら自然に助ける。 自分が特別なわけじゃない。 そう思おうとした。 けれど、次の瞬間。
月城 レイ
レイの声が聞こえた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
ひかりは、笑って返事をした。 それだけで、胸の奥が少しあたたかくなった。
配信開始から一時間。 二人は何度か失敗しながらも、少しずつステージを攻略していた。 途中でレイが操作を間違えて落ちたり、ひかりが思いもよらない発想で仕掛けを突破したり。 最初は簡単だと思っていたゲームも、進むにつれて難しくなっていった。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
そう言いながらも、レイは笑っていた。 ひかりは、少しだけ申し訳なくなった。 自分ばかり失敗している。 レイは何度も助けてくれているのに、自分はその期待に応えられていない気がする。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
言ったあとで、ひかりは少しだけ後悔した。 配信中に、こんなことを言うつもりはなかった。 ただのゲームだ。 失敗したって、笑えばいい。
分かっているのに、今日は妙に気になってしまった。 レイは、すぐには返事をしなかった。 数秒の沈黙。 それから、いつもより少しだけ落ち着いた声で言った。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
ひかりは、動きを止めた。 何を言われたのか、すぐには理解できなかった。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
ひかりは慌てて笑う。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
レイが小さく笑った。 そして、少しだけ付け足す。
月城 レイ
その言葉に、ひかりはようやく息を吐いた。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
何気ないやり取り。 いつもと同じような会話。 けれど、ひかりの胸の中では、何かがゆっくりと広がっていた。
レイは、自分と一緒にいるのが楽しいと言った。 失敗してもいいと。 一緒に楽しむことが大事だと。 そんなの、当たり前のことなのかもしれない。 でも、レイの口から聞くと、どうしてこんなに嬉しいのだろう。 ひかりは画面に目を向けたまま、小さく笑った。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
コメント欄は、再び笑いであふれた。 二人の配信は、最後までにぎやかに続いていった。
配信終了予定時刻まで、あと十分。 ゲームもいよいよ終盤に差しかかっていた。 ひかりは、画面の中の最後の仕掛けを見つめながら、真剣な声を出す。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
二人のキャラクターが同時にスイッチを押す。 扉が開き、画面にクリアの文字が浮かび上がった。
朝比奈 ひかり
ひかりは、思わず両手を上げた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
レイは笑いながら続けた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
今度は、ひかりが黙る番だった。
月城 レイ
その声は、普段より少しだけやわらかかった。 ひかりは、画面に映る自分のアバターを見つめた。 配信画面の中では、ひかりのキャラクターが嬉しそうに跳ねている。 でも、今のひかりは、それ以上に嬉しかった。
レイが、自分のことを見てくれていた。 自分が楽しんでいることを、ちゃんと分かってくれていた。 そのことが、何より嬉しかった。
朝比奈 ひかり
ひかりは、小さく頷いた。
朝比奈 ひかり
その言葉を聞いて、レイも少しだけ笑った。
月城 レイ
コメント欄には、また新しい文字が流れ始める。
『今日のレイ、なんか優しくない?』 『ひかりちゃん限定で声が甘い気がする』 『クリアおめでとう!』 『こっちまで楽しくなった!』
そして、その中にひとつ、目を引くコメントがあった。
『質問! お互いの好きなところを一つずつ教えてください!』
朝比奈 ひかり
ひかりは、画面を見たまま固まった。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
レイは笑っている。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
ひかりは困ったように笑った。 視聴者は、二人の関係が気になって仕方ないらしい。 そして、ひかり自身も。
レイの好きなところなら、いくらでも思いつく。 からかってくるところ。 本当は優しいところ。 自分が困っていると、すぐに気づいてくれるところ。 一緒にいると安心するところ。 でも、それを配信中に言うのは、なんだか恥ずかしかった。
朝比奈 ひかり
とっさにそう言って、ひかりは逃げた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
レイは少しだけ考えた。 そして、あっさりと答えた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
ひかりは、完全に黙ってしまった。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
思わず声が大きくなる。 レイは、くつくつと笑った。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
ひかりは、顔を覆いたくなった。 コメント欄は、予想通り大騒ぎだった。
『今の回答、好き』 『笑ってるところが好きって言えるの強い』 『レイ、ひかりちゃんのこと見すぎでは?』 『ひかりちゃん、真っ赤になってそうw』 『これはもう……』
朝比奈 ひかり
ひかりは勢いよく言った。 ここで黙っていたら、もっとからかわれる。
朝比奈 ひかり
言いかけて、少し考える。 何を言おう。 本当の気持ちを、そのまま伝えてもいいのだろうか。
朝比奈 ひかり
言葉にした瞬間、胸の奥が少しあたたかくなった。
朝比奈 ひかり
ひかりは少しだけ笑った。
朝比奈 ひかり
今度は、レイが黙った。 さっきまで余裕そうに笑っていたのに。 返事がない。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
レイは一度、軽く咳払いをした。
月城 レイ
その声は、いつもより少し小さかった。 ひかりは、一瞬だけ目を丸くした。 そして、ふっと笑った。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
コメント欄では、相変わらず二人のやり取りに歓声が上がっていた。
『レイくん、今照れた?』 『ひかりちゃんの褒め言葉に弱い男』 『二人ともかわいい』 『同期ってこんなに甘いんですか?』
レイは、そのコメントを見て、わざとらしくため息をついた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
ひかりも笑いながら返す。 けれど、二人とも気づいていた。 今日の自分たちは、いつもより少しだけ素直だった。 いつもなら冗談で流してしまうようなことを、少しだけ真面目に伝えてしまった。 そのことが、嬉しいような、恥ずかしいような。 不思議な気持ちだった。
配信終了。 最後の挨拶を終え、二人はそれぞれ配信画面を閉じた。 ひかりはヘッドセットを外し、椅子の背もたれに体を預けた。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
笑いながら、ひかりは机に突っ伏した。 楽しかった。 本当に、楽しかった。 ゲームも、コメント欄も、レイとのやり取りも。
全部が楽しくて、配信が終わってしまったことが少しだけ寂しかった。 ……もう少し、話したい。 そう思ってしまった。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
あまりにも自然な返事だった。 まるで、次があるのは当たり前だと言うみたいに。 ひかりは、少しだけ笑った。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
ひかりは言葉に詰まった。 どうしてだろう。 楽しかったね、またやろうね。 そんな普通の会話のはずなのに。 今日は、もう少しだけ本音を聞いてみたくなった。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
言ってから、ひかりは自分でも驚いた。 何を聞いているんだろう。 楽しかったと言ってくれたのに。 またやろうと言ってくれたのに。
それでも、ちゃんと聞いてみたくなった。 レイは、すぐには答えなかった。 その沈黙が、ひかりには少しだけ長く感じられた。
朝比奈 ひかり
慌てて言い足す。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
レイが、小さく笑った。 それから、静かな声で言った。
月城 レイ
ひかりは、息を止めた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
今度こそ、何も言えなかった。 レイは、少しだけ間を置いてから続けた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
その声は、とても自然だった。 特別な意味なんてないように聞こえる。 けれど、ひかりには、それだけではない何かが伝わってきた気がした。 ひかりは、胸の前でそっと手を握った。 嬉しい。
どうしようもなく、嬉しい。 自分と一緒だから楽しい。 レイがそう言ってくれた。 たったそれだけなのに、胸の奥がいっぱいになる。
朝比奈 ひかり
ようやく出てきた声は、小さかった。
朝比奈 ひかり
言ってしまった。 今度は、自分から。 その瞬間、通話の向こうが静かになった。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
少しだけ間が空いて。
月城 レイ
ひかりは目を瞬かせた。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
通話が切れた。
朝比奈 ひかり
ひかりはスマートフォンを見つめた。 本当に切れている。 逃げられた。 完全に。
朝比奈 ひかり
そう呟いたけれど、頬は自然と緩んでしまった。 さっきの声。 「それ、ずるいだろ」 あの言葉が、頭の中で何度も繰り返される。
もしかしたら。 本当に、もしかしたら。 レイも自分と同じように、少しだけ意識してくれているのかもしれない。 そう考えると、嬉しくて、恥ずかしくて、どうしようもなかった。
ひかりはスマートフォンを胸元に抱え、椅子の上で小さく丸くなった。
朝比奈 ひかり
答えは出なかった。 ただ、明日もレイと話したい。 それだけは、はっきりしていた。
一方、月城レイは、通話を切ったあと、椅子の上で深く息を吐いていた。
月城 レイ
思わず声が漏れる。
月城 レイ
自分でも、何が危ないのか分かっている。 ひかりと話す時間が、楽しくて仕方ない。 ひかりが笑うと嬉しい。 自分の言葉に照れると、もっとからかいたくなる。 けれど、本当に照れているのは、自分のほうなのかもしれない。
今日だってそうだった。 『レイのいいところは、優しいところ!』 あんなふうに真っすぐ言われるとは思わなかった。 恥ずかしくて、すぐに返事ができなかった。
そして最後。 『私も、レイとだから楽しかったよ』 あの言葉を聞いた瞬間、胸がぎゅっと締めつけられた。 嬉しかった。 それ以上に、どうしようもなく嬉しかった。
自分だけがひかりとの時間を特別に思っているのではないか。 そんな不安が、ほんの少しだけ消えた気がした。 もちろん、ひかりが自分を恋愛対象として見ているかどうかは、まだ分からない。 ただ、ひかりも一緒にいる時間を楽しんでくれている。 それが分かっただけで、今日は十分だった。
月城 レイ
レイは小さく笑った。 いつもは、自分がひかりをからかう側だった。 余裕のあるふりをして、ひかりの反応を見て、楽しんでいた。 でも最近は、もう違う。
ひかりが何かを言うたびに、嬉しくなる。 少しでも自分を気にしてくれると、期待してしまう。 そして今日、はっきり気づいた。 自分は、ひかりと一緒にいる時間を、誰よりも大切にしたいと思っている。
ただの同期だから。 気が合うから。 一緒にいて楽だから。 そんな理由だけでは、もう説明できない気持ちがある。
レイはスマートフォンを手に取った。 ひかりとのトーク画面を開く。 何か送ろうか迷って、しばらく考えた。 そして、短く打ち込む。
月城レイ:今日はおつかれ。またやろうな
送信。 すぐに返信が来た。
朝比奈ひかり:うん! 今日はありがとう。レイとできて楽しかった!
レイは、その文字を見つめた。 そして、ふっと笑った。
月城 レイ
誰に向けるでもなく、そう呟く。 けれど、その声はいつもよりずっと優しかった。 スマートフォンを机に置き、レイは天井を見上げた。 明日も、ひかりと話したい。
次の配信でも、きっとまた笑うだろう。 今までと同じように、軽口を叩いて、言い合って。 その時間が、これからも続けばいい。 そう思った。
けれど、同時に。 いつか、その「いつも通り」だけでは足りなくなる日が来るのかもしれない。 そのとき、自分はどうするのだろう。 レイは小さく目を閉じた。 まだ答えは出ない。 でも、ひとつだけ確かなことがあった。
ひかりと一緒にいる時間が、今の自分にとって何より大切だということ。 それだけは、もう冗談にできなかった。
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ねこねこにゃんこ
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#〔インターネット少年/少女〕
狸野 ゆゆせ
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