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【第三章】見放された声

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【第三章】見放された声

5 - #5 誰にもいかないでほしいから

♥

121

2022年01月11日

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癒夢

ワスレナグサ…

~癒夢先生のあらすじ!~ 真夜中さんと私は謎の森に迷い込み、 望音ちゃんの名札とワスレナグサの 花びらで出来た道を見つけました。 そして、今、その道を辿っている ところです……。ハァコワイ

真夜中

な、何ですかいきなり

癒夢

……え?

癒夢

私何か言いましたか?

真夜中

……

真夜中

…まぁ、いいですけど

癒夢

……はぁ

癒夢

長いですね…この道

癒夢

…ちょっと疲れました

真夜中

確かに、足場も悪くてもう走れませんし

真夜中

休憩しますか?

癒夢

そう、ですね

真夜中

それにしてもこの白い霧…

真夜中

何なんでしょうか……?

真夜中

気味が悪いです

癒夢

ここに来るまでには霧なんて…

真夜中

…おかしいですねぇ

癒夢

え?

真夜中

いや、

真夜中

望音ちゃんですよ

真夜中

名札が落ちてた事からして、

真夜中

望音ちゃんがこの先に居るのは確実ですが

真夜中

私たちが必死に歩いてる道を

真夜中

子供のあの子がどうやって…

癒夢

…確かに、望音ちゃんが1人で霧をかき分けていくなんて無理ですね

真夜中

それに…

真夜中

もう1つあるんですよ、さっきから気になっていたんですが

真夜中

ワスレナグサの花言葉は

癒夢

……!

癒夢

私を忘れないで…

癒夢

まさか…!

真夜中

きっと

真夜中

現代の科学では説明がつかないことがあったんでしょう

癒夢

……

癒夢

(現代の科学では説明がつかない…)

癒夢

(……!)

癒夢

WT……!?

真夜中

……

真夜中

…今、何と仰いましたか?

癒夢

え……

真夜中

癒夢さん、その人達を知ってるんですか?

癒夢

……っ

癒夢

ま、真夜中…さん…?

癒夢

(真夜中さんの表情が…変わった?)

真夜中

癒夢さん、私は別に怒ってはないんです

癒夢

!!

癒夢

(怖い……)

真夜中

ただ───

癒夢

こ、

癒夢

来ないで!!

その時、木の陰から1匹の獣が 飛び出してきた。

それは森にいるはずがない… 虎のように見えた。

癒夢

ひっ……!?

真夜中

(グシャ)

癒夢

……

癒夢

え、

恐る恐る目を開けた時にはもう、 虎は見るも無残な姿になっていた。

癒夢

(こわい)

怖かった。

今まで見てきた優しい真夜中さんは、 私の妄想だったのかと思ってしまう。

なぜこの森は 白い霧が立ちこめて いるのか

なぜ望音ちゃんが 1人で森に入ったのか

なぜワスレナグサが 道になっているのか

なぜ森にトラがいたのか (※作者がトラ恐怖症だから

真夜中さんは、

なぜ、

一瞬で変わってしまったのか

真夜中

そして真夜中さんは、 血まみれになったトラを投げ捨てた。

その目には光がなかった。 まるでゴミ箱に捨てるみたいに、 獣を、捨てた。

真夜中

…森にトラが湧く事もあるのですね

真夜中

まぁ、どうでもいいですけど

真夜中

望音ちゃんは怪我してませんかね

癒夢

…あなたは……

癒夢

誰なの……

真夜中

あなたの学校のガードマンとして働いています、

真夜中

真夜中です

癒夢

違う……泣

癒夢

そうじゃない…ッ泣

癒夢

真夜中さんは、

癒夢

普通の人間じゃないんですよね…?泣

真夜中

普通?

真夜中

私は、普通の人間ですが?

癒夢

……ッ泣

癒夢

じゃあさっきトラを一瞬で殺したのは何だったんですか!!

癒夢

明らかなる証拠じゃないですか!!

癒夢

なんかおかしいですよ!今の真夜中さんはッ!!

真夜中

…それは

癒夢

絶対に言いませんよ、

癒夢

こ、怖いけど…"今の"真夜中さんには、WTの事なんか話せません!

真夜中

……

癒夢

……

そして、真夜中さんと私は、 しばらく睨み合っていた。

数十秒後、ようやく真夜中さんが ふっと表情を和らげた。

真夜中

…全く、折れませんねぇ

真夜中

いいですよ、私の事をお話します

癒夢

真夜中

それと……

真夜中

あの、

真夜中

……(咳払い

真夜中

スゥーーーーー

真夜中

こ、

真夜中

怖がらせて…

真夜中

…すみませんでした(ボソ

真夜中

(ノω・チラ)

癒夢

……

癒夢

……泣

癒夢

怖かったです…泣

真夜中

あの、本当すみません、気が動転しちゃって、はい、本当に

癒夢

もういいですから、

癒夢

ちゃんと話さないと1人で探しに行きますからね!(*`ω´*)

真夜中

え、ええっ

真夜中

ちょ、それは危ないでs

癒夢

( ˘•ω•˘ )オコッタモンネ

真夜中

わわわ分かりましたから!💦

真夜中

話せばいいんですね!?💦

こうして私は癒夢さんに 自分の事を話し始めました──。

望音

……?

望音

(気のせいかな、)

望音

(私を呼ぶ声……?)

きんとき

ねぇ

望音

!?ビクッ

きんとき

‪w‪w‪w

きんとき

何してたの?‪w

望音

(…!)

望音

((・・。)(。・・))フルフル

きんとき

そっか笑

きんとき

めちゃくちゃキョロキョロしてたから心配したわ‪w

望音

……っ

望音

……

きんとき

…そうだよね

きんとき

まだ話せないよね

望音

…コク

きんとき

まぁ、大丈夫だよ〜

きんとき

俺はきんとき!

きんとき

WT4人目!

きんとき

The・普通の人!

望音

…?

望音

(バリバリ陽キャじゃn

きんとき

あー!!

きんとき

今心の中でバカにしたね!?俺の事!

きんとき

俺らは普通の人間じゃないから何でもわかるんだよ〜‪w

望音

(……普通の人って言ったの誰やねん)

きんとき

じゃ、はい、

きんとき

これ

望音

きんとき

スケッチブック!

きんとき

恨みつらみはここに吐き出そう!

きんとき

(…と言っても、)

きんとき

(もう悩みなんてないよね)

きんとき

(昔の癒夢ちゃんの時と同じ)

きんとき

(俺らがすべき事はもう終わった)

きんとき

(あとは望音ちゃんが踏み出すだけ…)

きんとき

(声を出すんだ、望音ちゃん…)

望音

……

私はペンを持ったまま固まった。

書くことがないからだ。

母が私を虐める事は話した。

癒夢先生の事も話した。

もう心配事なんてない…

本当にそうだろうか

私が直視できないでいる問題

…自分

自分の事だ

私が声を出せるようになったら どうなるんだろう。

もう心配してくれる人なんて いなくなるのだろうか。

母は私をきらう。

みんなにまできらわれたくない。

望音

(皆がいてほしい)

望音

(私の傍から離れないで欲しい)

望音

……

望音

(いかないで…)

きんとき

!?

望音

…っ、…ズズ

きんとき

(泣いたァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ)

きんとき

(いや、泣かせたのか?俺が泣かせちゃったのか?だとしたらまたスマイルにお前またパリピになって泣かせたのかよって文句言われるに決まってるというかなんで心理の神なのに泣かせちゃうんだよおかしいだろ)

きんとき

も、望音ちゃん?^^

きんとき

大丈夫だよ?泣かなくても

きんとき

ほら

きんとき

はい、息吸って〜

望音

ダッ

きんとき

あっ!ちょ、

きんとき

望音ちゃん!?

きんとき

どこ行くの!?

きんとき

ま……

きんとき

待って!!!!

きんとき

ダッ

きんとき

(はーい俺の失敗でしたーすみませんでした〜〜〜〜〜〜)

きんとき

(俺はなんでこうも失敗しちゃうのかなぁぁぁー)

望音

…ハァ、ハァ、

望音

……っ、

望音

(声、出せるのに)

望音

(本当はもう治ってるのに)

望音

(みんなが離れていくのが怖くて)

望音

(心配されなくなるのが怖くて)

だって

WTの人達や、癒夢先生が 離れていったら、

今度こそ私は独りになる。

きんとき

離れないよ

望音

っ!?

望音

(きんとき、さん)

きんとき

そばにいるから

さっきまで陽キャの顔をしてた きんときさんは、いつになく 柔らかい笑顔を浮かべていた。

きんとき

大丈夫だから…

望音

……

きんとき

だから、

きんとき

お願い

きんとき

もう君はちゃんと生きていける

きんとき

前を向いて

きんとき

君は君でいいんだから

きんとき

声が出せない君も

きんとき

声が出せる君も

きんとき

泣いてる君も

きんとき

笑ってる君も

きんとき

全部、望音ちゃんなんだよ

望音

…!

きんとき

…………

きんとき

俺は、

きんとき

きんとき

俺は普通だった俺が嫌いだった

きんとき

でも、今思えば後悔してる、

きんとき

"あの時"…

望音

(きんときさん…?)

きんとき

( ゚д゚)ハッ!

きんとき

ご、ごめん!

きんとき

つい…昔の事を

望音

きんとき

気にしないで!大丈夫だから!

きんとき

いや、よかった!

きんとき

うん、これで後は君が喋れるようになれば解決だし!

きんとき

うんうん、完璧!

望音

(ジー…)

きんとき

そ、

きんとき

それじゃ俺はもう行くね!

きんとき

あ、あと前の花畑に戻った方がいいよ、

きんとき

スマイルが迷子になるから

望音

……

望音

“((。。*)コクッ

きんとき

………💦

きんとき

(いやいや俺は…何してんだよ全く)

最後のきんときさんの言葉、 何だったんだろう……?

それにしても、スマイルさんって誰… あ、消えちゃった。

望音

……ぁ…

望音

ゲホッ!!ゴホッ!

望音

(あとちょっと…私に勇気があれば)

望音

(絶対に人を信じられる…)

望音

(そんな勇気が)

少しだけ後ろ髪を引かれながらも、 私は花畑に戻った。

……To be continued

【第三章】見放された声

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コメント

20

ユーザー

真夜中のあほ() トラさん一瞬でピーしたら 怖がられるに決まってるのに... ららおこるよ!?(((え (何言ってんのこいつ)

ユーザー

トラかぁ…小さいころ、弟がホワイトタイガーを飼いたいって言ってたなぁ…(リアル話)

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