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赤 葦

はい、ご飯です

秋 紀

おぉ ―!ちょ ― 豪華っ!

赤 葦

え...?

赤 葦

( スクランブルエッグと
米と味噌汁なんて
簡単料理なのに... )

赤 葦

いつも...何
食べてるんですか ?

秋 紀

え ? いつもは...なんでも...

赤 葦

...

なぜ...言ってくれないのか

そんなに言いたくないのか

俺では...頼りないか

今までの暮らしとかは諦めよう

でも...

赤 葦

秋紀さんは...元気ですね

秋 紀

やっぱり ?

秋 紀

昔に大人達もそう言ってたよ

秋 紀

全然 死なないって

赤 葦

...

秋 紀

...な......

赤 葦

秋紀さんはいつも...
少なくともここ数時間は
元気だと思います

赤 葦

でも...その前は ?
本音は何ですか ?

赤 葦

教えて欲しいです...

秋 紀

...

赤 葦

駄目...ですか...

秋 紀

...

赤 葦

っ...

駄目...か...

やっぱり俺じゃあ頼りないかな

秋 紀

...ずっと...死にたかった

赤 葦

え...

秋 紀

ずっと願ってたよ、
10年は願った

秋 紀

死にたいって

秋 紀

でも...殴られても蹴られても

秋 紀

どんなに腐って不健康な物を
食べても死なねかった...

赤 葦

っ...

秋 紀

俺の体は俺の心と正反対だ

秋 紀

ずっと「まだ死にたくない」
ってしつこく生きようとする

赤 葦

っ...あの...年齢
分かりますか ? 自分の

秋 紀

年齢 ?

秋 紀

えっとな...多分20前半

秋 紀

これも多分だけど...
3歳に捨てられた

赤 葦

っ...!!

こんな俺が言える口ではないが... なんて残酷な人生を歩んできたんだ...

まだ20と少ししかないと言うのに これ程辛い事を...

秋紀さんの事なんて殆ど知らない。

でも、少しなら分かる

秋紀さんの辛さが...

赤 葦

俺...幸せにしますから...

秋 紀

え ?

赤 葦

「生きてて良かった」

赤 葦

「死ななくて良かった」

赤 葦

って、

赤 葦

そう思えるように、
言ってくれるようにします...

秋 紀

...へへ、ありがと

秋 紀

君に会えて良かった...ボソッ

赤 葦

...?

赤 葦

あの秋紀さん

秋 紀

ん?

赤 葦

明日、買い物に
行きませんか ?

赤 葦

ご飯も連れて行きます

赤 葦

俺が作るのより...ずっと
豪華で美味しいです

秋 紀

...そっか、ありがとう

いつからだったかなぁ

15年前、試しに路地裏から出た

その時ったらまぁ酷かったよ

事実だからしょうがないけど  まるで塵のように扱い、 殴ってきた、蹴ってきた

そん時 俺は知った

「俺は生きていてはいけない」

それから...ただ死ぬこと願ってた

少し飯の食べる量を減らした

水があっても飲まなかった

蹴られた所の傷を...またさらに 深く傷つけた

それでも生きた

もう...希望を失った

死ねない、生きてても何もない

その10年と数年後...ちょっと 癖毛のある男がきた

成人か、ちょい手前か

どうせ逃げられるし近寄るなと言った

そしたら...家に来ないかと言われた

あの人には俺の姿が 分からないのだろうか

こんなに醜い姿をしているというのに...

でも...あの人は綺麗と言ってくれた

あの人が...俺の唯一の 光だと思った__。

君 を キ ラ イ に な れ た ら

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