勢い良く出てきたにしても…
行くところないな…
部屋にはまだ紫耀がいるし
だから戻るにも戻れないし…
暦
人生詰んじゃった…。
???「大げさな笑笑」
暦
誰!?
廉
俺や笑
暦
な…永瀬…?
廉
お前何しとるんこんな時間に。
暦
紫耀と別れた。
暦
というか、付き合ってたっけ?って言われた。
廉
え?
廉
(あれ…?あいつ…)
紫耀
いくら幼なじみでも、彼氏には勝てないでしょ笑
廉
(とか言ってたくせに…付き合ってないってなんだよ。)
暦
…ん?廉?
廉
はっ!あ…なんや!?
暦
いや…「え?」とか言ってたから、なんか思い当たる節があるんじゃないかって…
廉
(…今この事言って、もし復縁して、また高瀬が嫌な思いしたら…良ーないな…。)
廉
いや…何でもない…。
暦
そう…?
廉
おん。
廉
高瀬、はよ家帰れよ。
暦
あ~…うん。
廉
何やねん。どないかしたんか?
暦
いやー…部屋…まだ紫耀がいて…
暦
率直に言うと…家なき子状態なんだよね笑
廉
マジか笑
廉
高瀬、昔っから無計画人間なとこ変わってないな笑
暦
それ…私も今自覚した笑
廉
なら…来るか?
暦
ん?何処に?
廉
俺んとこ、高級タワマンやで?
暦
え?永瀬が高級タワマン?似合わなー笑
廉
何やと!?
廉
で…来るん?
暦
いや…いいよ。迷惑だし。
廉
お前の迷惑は今に始まったことちゃうから気にすんな笑
廉
ほら、行くで?
さらっと手を出してくれる永瀬。
永瀬って本当に優しいんだなって実感した。
大学生にもなって、自分の事をちゃんと管理出来ないし
つくづく私は情けないなーと思ってしまう。
永瀬…ありがとう…。
side 紫耀
暦の部屋
紫耀
あ~あ、暦…どっか行っちゃった。
紫耀
多分坂本のとこだろうなー。
紫耀
…………………………
俺はおもむろに暦の部屋を散策し始めた。
紫耀
暦…。
狂おしい程愛してる暦。
その暦の部屋を散策できる機会なんて滅多に無い。
紫耀
暦…。
好き
好き
好き、好き、好き、好き、
大好き
紫耀
愛してるッ…。
見つけた暦の服を抱きしめる
暦の匂い…
暦の匂いは俺の精神安定剤。
だから、俺は暦がいないと精神が狂っておかしくなる。
やべぇ…この匂い…嗅ぐだけでイケる。
紫耀
暦、暦、暦暦暦暦暦…!
知らぬ内に俺は果てていた
紫耀
ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…
紫耀
あいつに…電話しないと。
プルルル…プルルル…
瀬奈
はい…
紫耀
なぁ…お前の隣に暦いる?
紫耀
いるよな?一応お前暦の親友だもんな。
瀬奈
いませんよ…?今私1人です。
瀬奈
暦がどうかしたんですか?
紫耀
は?なんでいねぇの?
紫耀
お前、暦が俺の隣にいないとき、暦見張っとけって言ったよな?
紫耀
今あいつはどこにいんだよ…
瀬奈
暦、もし私のところにいないなら…
瀬奈
多分…永瀬のところにいます。
紫耀
あぁ…
紫耀
永瀬…クンか…。
瀬奈
あ…あの!
紫耀
何?まだ用?
瀬奈
永瀬を殺したり…しないでください…。
瀬奈
暦は私が説得するので…
紫耀
説得?そんなの必要ねーよ。
紫耀
時間が経ったらさ、戻ってくるの、俺の愛しの暦ちゃんは。
ガチャ…
紫耀
ほーらね。
紫耀
じゃ、切るねーおやすみー。
紫耀
おかえり、暦ちゃん。
暦
……………………………
暦
タダイマ、ショウクン…。
もし俺の人格を表すとしたら
「悪魔」だろう。