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嫌われ者の居場所

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嫌われ者の居場所

6 - 変わった可愛ええ子

♥

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2023年05月12日

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スーッと障子を開けて中で寝てる光をジッと見つめる

人の寿命は短い だからこそ成長が早い

初めて会った頃はボロボロだった光は今じゃ健康体で、身体を鍛えたりしている

そりゃあ、毎日私が作ったご飯を食べてるから当然だ

もう出会ってから3年

光は19歳になって更に大人っぽくなったし、強くなった

前みたいに悪夢で泣くことは無くなったし、オドオドすることも減った

逆に私の方がこうやって時々悪夢を見てないか覗き込んでしまう

それでも光について分かってないことがある

それは私達が見える事、そして、謎に甘い匂いが部屋を充満していること

そもそも初めから私達が見える時点でおかしい、普通の人間は私達のことなんて見えないはずだ

そしてこの部屋の匂い、甘くて、心地よくて、頭が溶けるようなクラっとする匂い

セナ

(日に日に強くなってる気がする……?きのせい…?)

ん……

ピクっと隙間の太陽光に反応するように光はゆっくり目を開けた

…んぁ…

……

セナ

あ、起こしてもうたな

セナ

おはようさん

光は私をジーッと見つめたあとふわっと微笑んだ

おはよう…セナさん…

セナ

!…

セナ

(可愛ええ……)

セナ

ご飯出来とるよ

セナ

顔洗っておいで

うん……

光を起こしたあとご飯をついで、味噌汁を入れて、とやっていると後ろからギュッと光が抱きしめてきた

セナさん、洗ってきました

セナ

ん…

セナ

これ持ってってくれる〜?

セナさん…

呟くように名前を呼ばれて振り返ったまま固まってしまった

セナ

どうし…

ん…

目が合うと光からチュッとキスをしてきて舌を絡めてきた

セナ

んんっ…

セナ

(最近毎日これやっ…)

ここ最近は私からより光からキスする事が多くなり、その度に私は腰が抜けそうになっていた

セナ

ぁ…っ…はぁ…

セナさん……

セナ

あか…ん…

セナ

もう…ご飯食べな…冷めてまう…

…う…それはダメ…

ご飯…

ご飯と呟くと光は茶碗を持って並べに行った

セナ

っ……

セナ

(あかん…最近光に飲まれてしまう…)

最近…いや、多分初めて見た時から芽生えてた感情が大きくなろうとしていた

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