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男の顔が、至近距離に迫る。
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かすれた声で言っても、男は笑いもせずに目を細めた。
手にした刃物が、首筋をゆっくりなぞる。
ひやりと冷たく、心臓が跳ね上がる。
??
言葉の先は言わなくても分かった。
男の指が顎を掴み、無理やり顔を上げさせる。
視界の端で刃先がキラリと光った。
逃げるには、何かしないと——そう思っても、全身が硬直している。
足の力が抜けそうで、膝がわなわな震えた。
??
その声が、やけにゆっくりと時間を引き延ばす。
一歩、また一歩、奥の闇に引きずられていく。
足音がコツコツと響き、外の世界の音はもう届かない。
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ぬし
ぬし
ぬし