『私は正直、誰でもいい』
それは、本当に私の本音だ。
他に飾らないし、必要なものもない。
ただ、何も感じられないんだ。
えと
小さな沈黙が流れる。
ただ、音のしない部屋から時計の動く音だけが響いていた。
ゆあん
少し震えたように聞こえたのは気の所為なのだろうか。
無理して笑うような言い方をしていた。
えと
ゆあん
確かにそうだ。
さっきの言い方だとその通りだ。
えと
ゆあん
不思議と胸がチクリと傷んだ。
えと
ゆあん
えと
私、今何言おうとしたんだっけ…
皆の建築を見て、順位は明確だった。
ほぼお話してたからそりゃそうだろって感じではあるが…
『あの時、なんて言おうとしたんだろ…』
聞かぬまま終わり、天を仰いだ。
ゆあん
『そんなの、えとさんが苦しいだけじゃないのか…?』
『告白した者勝ちじゃん』
『俺は、えとさんからも…』
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
声に出して言うと、不思議と軽くなる。
誰かに聞いて貰ってなくても、何故かちょっとだけ安心する。
俺はまだ椅子に座ってただけなのに、どこからがゴトンっというものが落ちる音がした。
ゆあん
えと
ゆあん
『忘れてた、忘れてた!』
discordの通話は、切ってなかった。
申し訳なさそうに苦笑するえとの声が、赤面して丸々俺の耳に届く。
えと
えと
主
ゆあん
主
主
主
主
えと
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