桃青
二人の関係
ブクマ一言
りいぬside
俺たち‥気になります。
「こっち来んな、」
「..なんでそういうこと言うの」
さとみくんところちゃん、どっちが彼氏なのか..!
今日は会議のためメンバー六人が集まっている。
会議も終わり、リラックスタイムにみんなが入る。
そして、俺たち四人は机の周りに集まり、さところの尊さについて語り合っているのだ。
一方の二人はというと俺たちとは少し離れたところでじゃれ合ってる。
じゃれ合っている..というよりは、さとみくんの圧倒的なころちゃんへのアタックだが。
「いやぁ〜、尊いなぁ」
「そうですね〜」
じぇるぅとが頬を緩めながらそう言う。
「でも、本当にどっちが彼氏なんだろうね」
「それなぁ..。なんで、二人とも教えてくれへんの..どっちが彼氏ぐらい俺たちに言ってもええやろ..。」
気力を失った爺さんみたいにヘナヘナと文句を口走るじぇる。
「莉犬はどう思います?」
「んー、俺はねー..」
正直、俺はどっちでもいい気もする。
「どっちでも..、いいと思うよ、はは」
なんだろう、みんなの視線が痛い。
「つまんな」
「おい、じぇる!wお前..っ許さ」
「はいはい、喧嘩はやめてね」
俺とじぇるが口論になる前になーくんが止めてくれた。
「ほら、二人とも言わないからこそ俺たちの想像が膨らむんだよ」
なーくんが言ったことに全員が共感した。
俺に散々だったじぇるもなーくんの言葉で一撃だ。
「じゃあ..、さとみくんが彼氏だった場合、ころちゃんが彼氏だった場合を考えてみますか?」
「それナイスアイディアだよ、るぅとくん!!」
そして、俺たちの想像は膨らみに膨らんでいく。
いや、半分妄想面もあるが。
「じゃあ、まずころちゃんが彼氏だった場合!」
本日の司会はなーくん。
「照れながらもさとみのこと愛してそうやな」
「んー、でも今のころちゃんさとみくんのこと拒否してますよ?」
るぅとくんの言葉で一斉にみんながさところに目を向ける。
「ねぇ、ころんってばぁ」
「まじ、きもいて」
「オレにちゅーしてくれないの?」
「一人で鏡の前でしとけよ!」
二人の姿を見て俺は苦笑いを浮かべる。
さとちゃんよく折れないなぁ..。w
「いや、あれは違うて!」
「今は俺たちがいるからころんはさとみを拒否してるねん!」
「そうですかね〜..。」
「確かに、家に帰ったら立場逆転も有り得るね」
「やろ!?なーくん!!」
「玄関のドアを閉めた途端に、ころんがさとみにキスするねん!」
「みんなの前では恥ずかしいからってさとみの耳元で言うんやよ!」
うげ、まじ今のじぇる興奮状態になってるんだが。
「じぇるくんそれはキモイですよ」
「は、?るぅとやんのか」
今日のことで、じぇるがどれだけころさとを推しているのかが分かったわ。
俺は逆にさとちゃんが彼氏の方がしっくりくるなぁ。
「じゃあ、次はさとみくんが彼氏だった時!」
なーくんめちゃめちゃ楽しそう..。
「いや、もうあれ見れば納得じゃね?」
奥の方で、さとちゃんがころちゃんの頬を手で撫で、もう片方の手でころちゃんの腰を添えてキスをしている。
「りいぬ、ナイスタイミングや!!たまにはいいとこあるやん!」
「さとみくん、紳士って感じが凄いするね」
ってそういえば、ころちゃん結局キスされてるじゃん。
「結局、どっちが彼氏でも違和感生まれませんよね」
その通りだ。
全く分からないのがさところ。
そして、全く分からさせないのがさところなのだ。
るぅとくんが「あっ、」と何か見つけたように声を出した。
「さとみくんところちゃんって..、えっちしたことあるのかな」
「なんや、るぅとえっちやなぁ〜」
「そんなんじゃないですって!!」
「もしかして、るぅちゃんなにか見つけた?」
るぅとくんがゆっくりと頷いたと同時に
「爪」
と答えた。
俺含め、みんなが「爪?」と疑問を持つ。
「..ほら、っもし彼氏なら爪切るじゃ無いですか」
るぅとくんらしいヴァルハり方。
「何言うてるねん、るぅと」
「いや、だから..、」
るぅとくんそれほど、そういうこと言いたくないのね..w
「..指入れるじゃないですか、」
「だから、中を傷つけないように爪を..」
あぁ!!とじぇるくんが大きく分かりやすい行動を取った。
なるほどね、と手でジェスチャーを取りながら。
「早速、さとみくんところちゃん呼ぼうか!」
やっと見つけた手がかりで心を弾ませ、
さとちゃんところちゃんを呼ぶと二人は直ぐに俺たちの方に寄ってきた。
..手を繋ぎながら。
「さとみくんところちゃん、手を出してくれる?」
「手?」とハモったさところ。
疑問を持ちながらも、手のひらを見せてくれたさところ。
けど、そっちじゃない、反対の方..なんだよ。
「反対の方見せてくれる?」
と、なーくんが優しく問いだしたところ
さとちゃんが何かを悟ってころちゃんを抱き寄せた。
「ななもりさん、これ以上は秘密っす」
と、微笑みながら
「今日はこれで帰りますね」
と、ころちゃんの手を引き玄関の方へと姿を消した。
「はは、流石さとみくんだね」
やっと見つけた手がかりをさとちゃんは一瞬で見破り、まるで俺たちで楽しんでいるようだ。
そして、真相はまだ沼に浸かったままなのであったのだ。
♡1000~
ブクマ一言
無言ブクマブロック対象です。 前回のはノーカウントですので御安心を😸🍀
なんか今回の話、没やわ
コメント
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ブクマ失礼します
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