気づけば好きになっていた
恋愛なんて馬鹿らしい、なんて 思っていたのに
美桜
おはよるかくん!
琉叶
おはよ!
琉叶
その髪飾りかわいいね
律弥
……。
嬉しそうに話しかける姿を見た ああこいつはこの女が好きなんだろうなって 確信してた
律弥
……。
放課後はいつも少し残って寝ている 家だと落ち着かないからだ
だからたまに聞こえるこの声
モブ
琉叶のやつ絶対美桜ちゃんのことすきだよなw
美桜
えー?笑
モブ
美桜ちゃんは恋人作らないの?
美桜
キープしてる人は3人くらいかな?
モブ
さいてーw
律弥
……はぁ
傍で顔を伏せているのに こんな会話を聞かれているとも思ってないんだろう
告白を盗み聞きしていたあいつと話した時に
少し本音が出た
律弥
あの女のどこがいいんだよ
琉叶
はぁ?
琉叶
どういう意味だよ!
律弥
……別に
感情が顔に出やすくて
好きな人のことを言われると 怒って俺を凝視していた
面白可笑しくて少し興味が湧き始めた
律弥
騙されやすそうだなって思っただけ
船越はとにかくあぶなっかしかった
琉叶
……この荷物重い
律弥
…ふっ
独り言も多くて、心配になって声をかけたら
琉叶
どうせ低身長だからって馬鹿にしてるな?!
ツルッ
律弥
あっ!おい!
グイッ
琉叶
…お詫びに治るまでなんでもするから
律弥
はぁ?
この時から既に好きになっていたかもしれない なんでもするなんて言われて こいつで変な想像をしたりなんかして
律弥
……。
家でもずっとあいつが頭をよぎって
息苦しい家の中は 気づけば時間が経つようになれた







