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俺は、気晴らしに外に出ていた。
If
俺は、恋人いない歴=年齢の独身サラリーマンだ。
社会の波に揉まれながら、生きていく俺にとって、街中を歩くのは中々なかった。
俺は仕事の気晴らしも兼ねて、外に出る。そして俺は脳内で静かに彼女ができる妄想を繰り広げつつ出逢いも求めていた。
今まで、好きな人は出来ても告白とまでは出来なかった。
どうせ振られてしまう、失恋で終わるんだと思い、自分の思いは伝えず1人で恋心をしまいこんできた。
そんな意気地無しの俺は、妄想世界を繰り広げ、1人満足していた。
If
りうら
りうら
足を進め、30分は経ったのだろうか俺は親友であるりうらに遭遇した。
いつも最先端の流行りの服を着飾り、優しい性格の持ち主であるりうら。 りうらは所謂モテる男の象徴であった
そんなりうらとは高校からの知り合いで、たまたま馬が会い、今は親友という関係だ。
If
If
ここは都内でも人気があまりないような場所だ。流行り物に目がないりうらには興味のなさそうな場所の筈だ。
俺は、りうらがここにいた理由より、隣に居た綺麗な男性の方が気になっていた。
りうら
If
何度か行ったはずの彼の自宅を思い出してみたが、兄がいるなんて事は聞いたことがないし、見た事もなかった。
悠佑
If
りうら
悠佑
If
先程から俺が気になっていた人物はどうやら、りうらの親しい友人のようだ
悠佑と、名乗る彼は容姿端麗で、男性に対して使う言葉ではない気がするが彼は間違いなく息を飲むほどの美人だった。
少し雑に結われた1本の髪の束は、綺麗なグラデーションが目立ち、艶々としていた。 顔立ちは文句なしとして、特筆するのは体格だった。
身長は成人男性の平均身長よりは小さかったが、骨格が人より逞しかった。 何か昔格闘技か水泳でもやっていたのだろうか。
If
社会人特有の平挨拶をして、俺は悠佑から目を逸らしてしまった。 俺はゲイだとかそういうのでは無い、彼がノンケの俺でも目を合わせていられないほどのイケメンというか、兎に角眩しい人だったのだ。
悠佑
悠佑
りうら
If
悠佑さんから見たら俺はきっと ただの友達の友達という認識だろう。
If
悠佑さんはきっと俺の事を知人Bか、モブ太あたりの認識しているであろうそんな俺に向ける笑顔があんなにも眩しくて美しいと感じさせるとは恐ろしい人だ。
悠佑は誰がどんな角度から見ようが、魅力の尽きない、素晴らしい人だった
そんな人物に惚れた俺は、決しておかしい人では無いはずだ。
俺は彼を惚れさせる方法は全く分からないし、彼を俺のものにする黒魔術は知らない。
If
If
If
悠佑
悠佑
海や夏祭り、公園だとかいう夏の代名詞とも言える場所に俺は悠佑を誘えない。
いや、正確には誘う勇気がない。 それに、色んな場所に連れてく手段である車も持っていない。
If
悠佑
If
悠佑
If
1人じゃ何も出来なくて妄想に浸るだけが楽しみな俺は願ってしまう。
無力な俺は必死に願ってしまう。
ダブルベッドだから広いのに、2人で身を寄せあって寝て。
起きた時にはきっと悠佑が笑っておはようと言ってくれるんだ。
悠佑
If
If
悠佑
悠佑
俺は誰も見ていない事をいい事に妄想を繰り広げ、少し挨拶を交わしただけの彼を高嶺の花の存在に仕立てあげている。
If
今すぐにでも会いたいんだ。
俺の帰り道、いつも曲がるあの角から飛び出してきてくれないか。手段は選ばない。
カンカンと照り付ける暑い夏に潜む悪魔か天使かはたまた魔物に連れられて 俺の元に来てくれ。
悠佑
満点の笑顔で俺のとこにだけ来てくれればいいんだ
If
俺に膨大な愛を伝えさせてくれ。
もしかしたら容姿端麗の悠佑は 俺みたいな人間とはそもそも生まれた星のもとが違うのかもしれない。
偶然と偶然が重なり合って 夏の魔法の奇跡が合わさり、僕のものになってくれ。
If
If
きっと悠佑とはこれから交わることが無い。きっと彼と恋仲になるのは叶わない夢なんだろう
今日も深夜の1時半、俺は自分の無力さに痛感し、自虐する
俺は無駄だと分かっていても、 今日も妄想する
彼の隣が似合うのはどんな人だろうか
彼の恋人として居てもいいのはどんな人だろうか。
ないこ
悠佑
きっと簡単にアニキを笑顔にできる人のはずだ
名前は男らしくかっこいいイメージの翔、いや初兎か? いや、囚われては行けない 意外と中性的な 「ないこ」 かもしれない。
スタイルはモデルみたいで、 性格は頼りがいがあって、 ピアスが良く似合う、 香水の匂いを仄かに感じる、 音楽が好きな人だろう。
悠佑
ないこ
悠佑
キスをする時も、悠佑が背伸びをして「ないこ」頭を撫でるんだ。 そしてお互いが静かに笑い、幸せを噛み締める。
いや、待てよないこって誰だ。
思いついて、妄想してみたのは 自分とは到底違う人物だ。 俺は高嶺の花の悠佑の人物像を確立させ、俺との距離を再確認する。
この世に居ないものを頭の中で作り上げ、自分が苦しんでいく。
どうせ俺以外の誰かに頭を撫でられて君は笑うはず。 俺はいつもの癖で自分の無力さを自虐的に捉え、比較する。
If
If
If
あまりにも自分の自虐に妄想が暴走している事に気付いた。
If
If
どんなに頭の中で無理だと考えても、「やっぱり逢いたい」 という気持ちは収まらない。
なんでもいいから急にこの狭い部屋の一角にポンっと現れて、俺の前に出てきて欲しい。
不思議な力を要してでも...
自分では制御出来ない 「俺の物にしたくて仕方ない」 という気持ち。
高ぶる思いを馳せて、思うがままに妄想させても、それはきっと 「夏の魔法」
あの時悠佑と出会い、会話をした俺の方が「夏の魔法」にかけられていたんだ
If
If
到底無理な事ばかり妄想しすぎていて分からなかったが、実際には悠佑に認識されていなかったり、ウザイと離れて行くかもしれないという悲しすぎる結末ばかりが本当なのかとしれない。怖い結末を考えてしまいます。
俺は真夏の空の下に身体が勝手に動いていき、身を震わせた
暑い夏でも熱い思いがあっても 心は寒々しいまま
それは彼があまりにも到達不可能な高嶺の花だから? それとも自分の妄想が哀しいから? そんな事を考えていても、俺は君の事を第一に考えてしまう
彼の好きなアイスの味はなんなのかとどうでもいい事までも考えている
If
俺は街の中心で静かに囁く。
理由なんてなんでもいい。魔物に連れ去られてでも「俺」のものにしたい
「俺」は妄想をし続ける。 彼を俺の物にしたいんだ
でも最後は結局分かっていたことのように諦めてしまう。
なるわけないか