叶わないと思ってた

君と会えていないのは

何年ぶりのことだろうか。

君はきっと、

前よりももっと

かっこよくなっているんだろう。

私の事なんて忘れちゃうよね？

でも私はずーっと覚えてる。

かっこよくて優しくて…

昔には戻れないのかなぁ？

戻れなくてもいい。

ただ、君に会いたいだけ。

青空が輝く日。

よく晴れてたね。

まだ、幼稚園の頃だった。

懐かしいなぁ。

君はすごく優しかったよね。

毎日のように遊んで

帰るのが遅かった時は親に怒られたり…

よく笑ったよね。

でもその日…

「早く支度するわよ！帰っておいで！」

君のバイバイは何故か、辛そうだった。

でも…幼稚園の頃の私はそんなこと気にならなかった。

早く気づいていれば…

翔…いやまさか。

しょーくんじゃないよね…？？

いや…ないない！

まさか…そんなこと…ないよね！

せ…世界に同じ名前の人は何人もいる訳だし！

あーもう真っ暗。

しょーくんが来たからって…

全てが全て…良い訳じゃないんだ

あーもう無理だよ。

ずーっと待ってたのに。

ずーっと好きでいたのに。

辛いって…この恋。

おかしいよ。

1滴2滴…涙を垂らす

学校

声なんて聞きたくない！！

あーもう嫌。

うるさい！うるさい…

喋らないで！…しょーくんは…

喋らないで…！

お願いだから。私と目を合わせないで。

あーもう最っ悪。

なんで私の目の前の席に

しょーくんが来るの！？

彼女いるんでしょ！彼女…！

バンッ

君の声なんか…聞きたくないもん。

あの頃に戻りたいだけ…

こんな関係嫌だよ。

私はすごく、辛いのに。

やっと会えたのに失恋なんて…

あー無理。泣く。

放課後

もう嫌だ。

誰の声も聞きたくない。

こんなに辛い思いするのに…

なんで彼女さんに声掛けちゃったんだろ。

私ってほんとバカ。

この日は青空が輝く日。

予想通り、さらにかっこよく…

さらに優しく…なっていた…

しょーくん…。

私はこれからも、今からも。

しょーくんが…