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セカイジンノ アソブ メイロ

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セカイジンノ アソブ メイロ

1 - セカイジンノ アソブ メイロ

♥

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2019年12月08日

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午前7時 気温2度

辺り一面に霧がかかっており

30メートル先も見渡せない

セカイジンB

ハロー

セカイジンA

あぁ、久しぶりだね

セカイジンB

今日も楽しくお話をしよう

大きさは幼稚園児ぐらい

人型の黒い影がふたつ

目立たず静かに浮かび上がる

セカイジンA

うん

セカイジンA

では、お告げを待とう

彼らはセカイジン

この世ならざるあやかしのたぐい

冬霧の朝 ヒトを観察しながらお話をする

セカイジンB

いつも

セカイジンB

この時間は心躍るね

セカイジンA

来たぞ

セカイジンB

(今朝の人々は、なぜ慎重に歩いているでしょうか?)

セカイジンB

はい!!

セカイジンB

道が凍っているので
足を滑らせてケガをしないように

セカイジンB

え?ハズレなの?

セカイジンA

ふふふ

セカイジンA

いつものだよ

セカイジンA

ココロを見るんだよ

セカイジンA

はい!!

セカイジンA

滑ってころぶのを人に
見られたら恥ずかしいから

セカイジンB

えー

セカイジンB

ちょっと納得いかないなぁ

セカイジンA

まぁまぁ、そう言わず

セカイジンB

そうだね。次の問題でがんばるよ

………

……

セカイジンA

あ、あそこで人がころんだよ

セカイジンB

本当だ

セカイジンB

おじさんが尻もちをついてる

セカイジンA

セカイジンA

みんな無視だね

セカイジンB

しょうがないよ

セカイジンB

ころんだだけで大ケガは
してなさそうだもの

セカイジンA

そう?

セカイジンA

大ケガしてたらもっと
無視されてるかもね

セカイジンB

セカイジンB

大丈夫?
って声をかけた人がいるよ

セカイジンB

これは簡単だよ

セカイジンB

はい!!

セカイジンB

ころんだおじさんが心配になったから

セカイジンA

これは難しいな

セカイジンA

でも

セカイジンA

はい!!

セカイジンA

無視して通り過ぎる罪悪感に
耐えられなかったから

セカイジンA

え〜

セカイジンB

キミも間違えたか〜

セカイジンA

そうだね

セカイジンA

じゃあなんでだろう?

セカイジンB

うん、そうか

セカイジンB

はい!!

セカイジンB

その人を助けることで、
自分のココロが暖かくなる
ことを期待したから

セカイジンB

セカイジンA

セカイジンB

やったぁ〜

セカイジンA

やるなぁ

セカイジンB

人を助けると、良いことを
したって気分になるもんね

セカイジンA

そうだね

セカイジンA

あ、もうすぐ霧が晴れそう

セカイジンB

お話ももうすぐ終わりだね

セカイジンA

ん?

セカイジンA

今度は小さな女の子がころんだよ

セカイジンB

本当だ

セカイジンB

お父さん、
見ているだけで助けないね

セカイジンA

女の子が泣いてる

セカイジンB

かわいそう

セカイジンA

(なぜ、お父さんは助けないか?)

セカイジンB

ふふふ

セカイジンA

うん

セカイジンB

そうだよね〜

2人のセカイジン

はい!!

2人のセカイジン

本当はすぐに助けたいけど

2人のセカイジン

自分で立ち上がって欲しくて

2人のセカイジン

子供が助けを呼ぶまでは
見守ると決めているから

セカイジンA

よし

セカイジンA

今日はここまでにしようか

セカイジンB

うん

セカイジンB

人間は興味深いね

セカイジンA

あ、

セカイジンA

女の子が立ち上がったよ

………

……

セカイジンは 朝日を浴びて姿を消した

女の子

パパ〜

女の子

キレイな虹が出てきた〜

パパ

本当だね

パパ

霧が晴れて、虹が出てきたんだ

女の子

お空いっぱいに広がってる〜

道路に霜が降りる季節

街角に黒い影が見える

それはきっと、セカイジン

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