突然だが
「腐女子」「腐男子」という言葉を 耳にしたことは無いだろうか。
いやこの小説(?)に辿り着いてるってことは つまり君達もそういう事だと思ってるんだけど。
まぁ一応説明を。
「腐女子」「腐男子」とは、 BL…ボーイズラブを好む人達の事だ。
BL(ボーイズラブ)とは、男性同士の恋愛のこと。
そのBLを見て悶えていたらそれはもう どこに出しても恥ずかしい腐女子腐男子である。
何故急にこんな話を持ち出したかと言うと。
何を隠そう、この俺ことシャークん。
立派な腐男子なのである。
シャークん
今しがた読み終わったBL漫画を閉じ、 机に置く。
そして手で顔を覆い、
シャークん
シャークん
シャークん
シャークん
と呟く。
著しい語彙力の低下。
でも仕方ないと思うんだよ。
この本が素晴らし過ぎるんだよ。
いやほんとに。
見て欲しい切実に。
1度置いた漫画を再び手に取り、 背表紙の短いあらすじに目を通す。
アイツには、絶対負けない___!
負けず嫌いな高校2年生、明人。
勉強も運動も人並み以上に出来る明人には、 どうしても負けたくない奴がいる。
それは、チャラチャラしているのに 勉強も運動も明人以上に出来る浩介だ。
何かある度にどうしかして勝とうとするけど、 負けてしまう明人。 だけど浩介には誰にも言えない秘密があって_!?
設定からしてもう俺の性癖どストレートなんだよふざけんなありがとうございます。
俺は学園モノに目がないのだ。
学校という身近な場所に、 もしかしたら、もしかしたらこの漫画の様なことが 起こっているかもしれない。
そう考えるだけで、学校に行くことが どれだけ素晴らしい事かを悟った。
どうして学校は週に2回も休みがあるのか、と 国に直談判しにいってやろうかと考えたのも 今となっては良い思い出である。
因みに俺は中2から腐っている。
何となく暇で立ち寄った本屋さんにて、 運命の出会いを果たしたのだ。
『BLコーナー』
というのを目にして、 「あ、何か聞いたことあるな」 としか思っていなかった。
元々俺は好奇心旺盛で、 思い立ったが吉日をモットーに生きてきた。
だから、 なんの躊躇いも無くそのコーナーに向かったんだ。
そのコーナーに着くや否や、数人の女性客に ざわつかれたのを覚えている。
「えっえっえっえっ、腐男子さんじゃない!?」
「え、本物!?実在してんの!?ってか可愛いなオイ!!」
「えっちょっこんな見事に受け属性兼ね備えた子が存在するだなんて夢にも思わなk」
「あ”ぁ”死なな”いでーーッッッ!!!!!!! まだ貴方コミケの原稿 終わってないでしょーーッッッッッッ!!!!!!!」
「ッはっ!!!!!!!せや、ワイまだ死ねへんわ!!!!!!!」
「……ッッッてかマジで可愛いなあの子…!!!!!」
「下手しなくても襲われちゃうなあれ多分」
「えっほっっっそ…折れるやろあれ…」
「やな…養いたい……」
「いやそれな……」
※これ全部小声です。 遠くから見ても変人には見えません。 ご安心を。
確かすんごいボソボソ言われてた。
内容は聞こえなかったが。
あの頃の純粋無垢な俺は、 「そんな珍しいんだなー」としか思ってなかった。
だが。
今となっては あの女性客の気持ちが痛いほど分かる。
あの女性客達が小声で話していたのは、
まぁ所謂「腐男子受け」ってヤツだろう。
でも、
勘違いはしないで欲しい。
俺は、見守りたいんだ。
自分は一切干渉せず、 離れた所でひたすらにやにやしてたい。
BL本だけを読んで過ごしたいと本気で思い、 いそいそと本を集めていた俺。
冊数が300を超え、俺の人生は 薔薇色になるかと思われた…のだが。
でも最近、
悩みができた。
俺は、どうやら
nmmnが好きらしい。
きっかけは…… って言うかnmmnの対象は、
ゲーム実況者…主にワイテルズのメンバー。
俺らが実写を撮る時。
その度に誰かの家に集まるのは 想像にかたくないと思う。
で、その誰かの家に集まって動画撮って、 それからまぁ特に何をする訳でもなく だらだらするのがお決まりとなっている。
いや……文章にすれば動画を撮る以外 至って普通の友達との過ごし方なんだが。
「だらだら」の仕方が……ね。
お前らほんまに「友達」なんか?
って言うくらい、引っ付いているんだ。
いや、マジで可愛いから。
丁度今日俺ん家で実写の撮影があるから、 多分見れると思う。
やば、にやけが止まらない。
お、コンプラお兄さんきんときからだ。
シャークん
きんとき
シャークん
きんとき
きんとき
シャークん
シャークん
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん
口に含んだ水が勢い良く噴き出された。
いや…「うさぎさん」って。
世の中の可愛いを ぎゅっと濃縮して命を込めたのがきんときだって 言われても多分俺は信じると思う。(一息)
それ程までにきんときは可愛い。
※ちなみに噴き出された水は ギャグ漫画的な使用で瞬時に蒸発してます。 便利な世界だね。
シャークん
シャークん
シャークん
嗚呼妄想よ。
捗る捗る。
一応、 申し訳ないと言う気持ちはあるっちゃあるのだ。
でもその罪悪感も消し飛ぶ位の萌えを 提供してくれるんですアイツらは。
全くけしからん、
ありがとうございます。
ピーンポーーン
チャイムが鳴る。
どうやら到着したようだ。
シャークん
小走りで玄関へ向かう。
シャークん
きんとき
Nakamu
シャークん
ドアを開けると直ぐに 体に強い衝撃が。
我ながら情けない声が出る。
どうやらNakamuが抱きついて来ていたらしい。
うーーーんしっかりしてる様で弟属性。 推せる。
ってかこれ大丈夫か?
きんときが嫉妬しちゃうんじゃないか?
恐る恐るではあるが、きんときの様子を見た。
シャークん
蒼い切れ長の瞳が鋭く此方を睨んでいる。
すんごい殺意。
怖い。
いつもの可愛いお前はどこへ。
Where is kawaiiomae?
(可愛いお前はどこですか?)
でもつまりそんなにNakamuの事が 大好きってことだよな。
ってか今気付いたんだけど、 睨まれてんの俺じゃねぇわNakamuだわ。
はっ、これってつまりあれか。
『ねぇ俺以外に抱き着くとか良い度胸してんね?』
『へ、…あ、きんとき怒ってる、?』
『……そーだって言ったら?…どーすんの、』
『……もしかして、嫉妬してくれてる?』
『………………!』
『…………可愛すぎるって、きんとき……』
『…う、うるさい、! 俺だって、俺だって嫉妬くらいする、し…!』
『…ごめんね、機嫌直してよ…w』
『わ、笑うなばか!!』
『ふふ、ごめんほんとに…w あんまりにも可愛いから…』
『…………今回だけだからね』
『ん、……ありがとね許してくれて。』
そして最後に仲直りのちゅーを…。
Nakamu
Nakamu
シャークん
2泊ほどの沈黙の後、 またもや情けない声が。
あ、そっか。
Nakamuからしたら、俺が悲鳴上げてから ずっと無言だったのか。
優しいコイツならそりゃ心配もするよな。
ってかのぞきこんで来るNakamuのこのアングル 最高過ぎる。カメラ欲しい。
ってかまた妄想に入り込み過ぎたようだ。
周りから見れば ただぼぉっとしてる人になってしまう。
今後は少し気を付けるか。
シャークん
Nakamu
シャークん
きりやん
きんとき
Broooock
スマイル
シャークん
………………ん?
物凄く静かだ。
え、なんだろう。 怖い。
え、なんか俺やっちゃいました?
……
今ので思い出したけど、 なろう系って面白いよな。
悪役令嬢万歳。
シャークん
シャークん
Nakamu
Nakamu
はっ、と 意識が戻ったような反応をするNakamu。
きんときが可愛すぎて固まってたとか?
うーむ、有り得るな。 ズッ友だもんな(?)
それにしては 全員固まってたような気がするんだけど。
え、これもしかして。
きんとき総受けルート来てます!?
アマンタ
アマンタ
アマンタ
アマンタ
アマンタ
アマンタ
コメント
169件
フォロー&連載ブクマ失礼しますッッ
いやあの好きです。
待ってこの物語好きですwフォロー失礼しまーす