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ドンッ!!
凪
大きな音が鳴り響いて、俺は気づけば歩道で尻餅をついていた。
玲王
俺の上に誰かがのしかかっている。
玲王
凪
レオの顔が目の前にあった。激しく息を切らしている。
玲王
凪
咄嗟に目の前の存在を確認するように抱きしめると、確かな温もりを感じた。
どうやらレオが轢かれそうな俺を見て咄嗟に飛び出してきたらしい。
玲王
玲王
半泣きの声で話すレオに俺はきゅっと心臓が締め付けられる。
凪
レオにお礼を言おうとした時だった。
突然息が苦しくなり始めた。
凪
玲王
朝からずっと動き回っていた自分の体はとっくに限界を超えていた。
その代償が今来たらしい。
凪
玲王
何してんだ俺。せっかくレオに会えたのに。こっからたくさん話さなきゃいけないのに。
なんとか落ち着こうとするが頭までも痛くなってきて視界までも霞んできた。
完全に酸欠だ。
玲王
レオは焦ったように身を乗り出した。
凪
その時俺ははっきり見えた。 レオが頭から血を流しているのを。
凪
俺が病院に連れて行かなきゃ、と思い立って起きあがろうとするが体は言うことを聞いてくれない。
玲王
レオが背中をさすってくれる。
しかし頭から血が垂れてるのを見るだけで余計に俺の頭から血の気が引いていく。
まさかレオは……気付いてない?
凪
玲王
あろうことかレオが俺をおぶって立ち上がった。
凪
それは違う。俺がレオをおぶらなきゃ。俺がレオを守らなきゃ。
凪
玲王
頭怪我してるのに何動こうとしてるの。
自分の方がやばいことに気づいてないの?
しかし俺の方も限界だった。
凪
自分が落ちてどうすんだ、レオを守れと自分の体に鞭を打つが、残念ながらもう耐えられるものではない。
凪
俺は蚊の鳴くような声でレオを呼ぶ。
玲王
凪
玲王
もう、何も考えられない。そのまま俺は意識を手放した。
玲王視点
玲王
俺は意識を失った凪を見てパニックになりばぁやの元まで必死に走った。
ばぁやは車の前で待機してる。
ばぁや
玲王
ばぁや
玲王
頭?俺はどこにも怪我してない。 痛みだってないのに。
ばぁや
玲王
どうやら俺はアドレナリンで痛みに気づいていなかったらしい。
凪を突き飛ばした時に頭でも打ったのかな?あんまり記憶ないかも。
玲王
俺は横になっている凪の頭を撫でる。
顔色が悪いし呼吸も少し変だ。 大丈夫なのか……?
俺はふと自分の服を見ると首元は血で真っ赤に染まっていた。
玲王
ばぁや
いつになく言葉が強いばぁやを信用して俺は大人しく言うことを聞いた。
玲王
ばぁや
玲王
俺はまだ自分の傷がそんなに酷いということを信じていなかった。こんなにも平気なのだから。
おかえりなさい!
そろそろこの話も終わりが見えて来ました。
他の作品も並行してるので毎回は投稿できないかもしれないですが……
完結までは必ず持ってくのでどうかよろしくお願いします!
それではさようなら!