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ー数か月前・夕方ー
ガッチマン
他の配信者さんとお店で コラボの打ち合わせをした帰り
久しぶりに乗った電車の人の多さに おれは圧倒されていた
ガッチマン
1つ隣の入口付近に横向きで 牛沢が立っているのが見える
ガッチマン
駅から駅へ電車が進むにつれ 徐々に乗客が減り、やっと 人が歩けるほどのスペースが出来る
ガッチマン
おれはうっしーに声を掛けるべく 人の間をぬって移動し始めた
先ほどいた場所と うっしーのいるところの ちょうど半分まできたところで ある違和感に気付く
牛沢
いつものふんわりとした 穏やかな雰囲気とは違い 青ざめた表情で 口を両手で押さえているうっしー
ガッチマン
ガッチマン
『◯◯駅〜◯◯駅〜 お降りの際は お忘れ物にご注意ください』
電車が停まり 牛沢とは反対側の入口が開く
ガッチマン
乗客がある程度下りたところで 再びうっしーの方に 目を向けた時だった
ガッチマン
牛沢の背後に 異様なまでに密着した 男性が立っている
ガッチマン
牛沢
目に涙を浮かべ ガタガタと震えている牛沢
ガッチマン
牛沢
ガッチマンに気付く
ガッチマン
牛沢
ドクンッ…
この後の事は あまり覚えていない
気付いたらおれは ホームで男性を殴りつけ 取り押さえていて 駅員の通報で駆け付けた警察により 事情聴取を受けていた
幸いうっしーの証言のおかげで 殴った件は不問となったが…
ガッチマン
" 男が男に痴漢された "
今回の騒ぎで警察や駅員だけでなく 複数の乗客にも知れ渡ってしまった
ガッチマン
いつもなら もっと冷静に対処できていた
今回みたいに 後先考えずに行動するなんて 今まで一度もなかったのに どうして…
『…ガッチ、さぁん……っ』
ドクンッ…
ガッチマン
ガッチマン
おれは、うっしーのことを…
ガッチマン
あの後、うっしーを 一人では帰らせたくなくて 家まで送っていったのだが その時にいろんな事を聞いた
例えば、痴漢に遭ったのは 今回が初めてではないこと
小さい頃から度々 痴漢やストーカーの被害に 遭っていたこと
そのせいでたまに 男性が怖くなってしまうことなど
ガッチマン
" これからはおれが うっしーを守らないと… "
この日を境におれは 事あるごとにうっしーと行動を 共にするようになった
最初戸惑っていたうっしーも 慣れてきたのか 今ではどこへ行くにも おれを誘うのが 当たり前になっていた
そんな日常の中、ふと頭を過ぎる
" たまに男性が 怖くなると言っていたのに 男のおれがそばにいて 良かったのだろうか "
" おれが気付いてないだけで 本当は怖くて そのことを言い出せずに いるのではないか "
今まで一度も うっしーの嫌がる姿を 見たことが無かった分 気にしだしたらキリがなく
" 実は一緒にいるのが ずっと苦痛で仕方なかった "
そう言われるのを覚悟して おれは聞いた
でも、うっしーは
『ガッチさんだけは 怖いって思った事ないんだぁ』
そう言いながら笑っていた
" うっしーを守れるのはおれだけ… おれだけが特別なんだ "
なんて思ったのも束の間
『キヨたちのことは接してるうちに だいぶ慣れたんだけど…あ…/// そ、その…時々 ドキッとする時があって…ね?///』
目の前で頬を赤らめながら言う うっしーを見ておれは 理解してしまった
うっしーにとって おれはそういう " 特別 " に
" 害となるものでも 恋愛対象ともなり得ない存在 " なのだということに…
ガッチマン
スマホを片手に 前髪をかき上げ天を仰ぐ
ガッチマン
『あの、さ… ガッチさんって今 好きな人、いる…?』
ガッチマン
でも、電話口のキヨの雰囲気や声に 言わずにはいられなくなって…
『まあ、ガッチさんなら 大丈夫だと思うけどw』
ガッチマン
好きだと伝えたところで 現実は変わらない
それにおれが告白してしまったら きっとうっしーは 困ったように笑って
おれが傷付かないよう どう断ろうかと あれこれ悩むはず…
ガッチマン
ガッチマン
おれの想いなんて どうでも…
ー現在・キヨ家ー
ガチャッ…
リビング横にある寝室に 静かに入るガッチマン
ガッチマン
窓から差し込む薄暗い月明かりの中 扉に背を向けた状態でベッドに座り 身を縮こませている牛沢が目に入る
ガッチマン
牛沢
恐る恐る振り返る牛沢
牛沢
ガッチマンを見て どことなく安堵した表情になる
ガッチマン
牛沢
牛沢
微かに震えている
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
ギシッ…
牛沢の隣に座る
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢
俯く牛沢
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
すりっ…
牛沢
牛沢の首筋に触れる
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
目の前で急に視線をそらし 赤くなる牛沢
ガッチマン
ガッチマン
…もしかして
本当は嬉しかった、とか…?
……ドクンッ…
…いや、そんなはずない
あんなに怯えていたし 相手が好きな人でもない限り そう簡単に今までの恐怖が 無くなる訳…
ガッチマン
ドクンッ…
ガッチマン
ガッチマン
いつかこんな日が来ることは 分かっていた
うっしーが おれじゃない誰かを選ぶことも
今度はその誰かが うっしーを守っていくことも…
ガッチマン
ぐっ…
牛沢
キヨが触れた場所に 軽く爪を立てるガッチマン
牛沢
ガッチマン
さっきのが 勘違いじゃなければ キヨはうっしーのことを…
そしてうっしーも キヨのことを……
牛沢
爪を立てたままのガッチマンに 声を掛ける
ガッチマン
牛沢の声に反応せず 無表情のまま黙っている
牛沢
すっ…
ガッチマン
ガッチマンの頬に触れる牛沢
牛沢
ドクンッ!
ガッチマン
牛沢の心配そうに見つめる瞳や声に 一瞬にしてあの時の衝動が 押し寄せてくる
ガッチマン
おれが…
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
言われた通り ガッチマンに背を向ける
牛沢
ガッチマン
ぎゅっ…
牛沢
後ろから牛沢を優しく抱きしめる
牛沢
ちゅっ…ちゅう……
牛沢
何度も何度も 牛沢の首筋に キスをするガッチマン
キスされる度に 牛沢の体が ビクビクと反応する
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢
ちゅうぅ…
牛沢
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
ぐいっ!
牛沢
牛沢を自分の方に向かせるガッチマン
ガッチマン
ガッチマンの顔が 徐々に近付いてくる
牛沢
牛沢
ぎゅっと目を閉じる牛沢
先ほどと様子が違うものの 微かに震えている
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
守らなきゃいけなかったのに
おれだけは こんなことするべきじゃ なかったのに
これじゃ、あいつらと…
うっしーに 痴漢とかしてきたやつらと 一緒だ…
ガッチマン
牛沢
スッ…
牛沢から離れるガッチマン
ガッチマン
牛沢
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢
ぎゅっ!
ガッチマンの服を掴む牛沢
牛沢
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
牛沢
ガッチマン
結局、行き着く先は同じ…
何をやってもおれは
うっしーの " 特別 " には なれないんだ…
牛沢
ぽろっ…ぽろっ……
ガッチマン
牛沢の目から涙が零れる
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢
牛沢
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
言われてみれば確かに キヨたちと比べると うっしーと距離が近い気がする…
そういえばうっしー 赤くなる時はいつも おれの目の前だったような…
ガッチマン
も、もしかしなくてもおれ キヨたちみたいに うっしーへの好きが だだ洩れだったんじゃ…//
牛沢
ボロボロ泣く牛沢
ガッチマン
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
ぐいっ
牛沢
牛沢を抱き寄せるガッチマン
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
すりっ…
牛沢
牛沢の頬を撫でる
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
嬉しそうに笑う牛沢
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢に顔を近付けていく
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
あと少しで キスできそうなところで 止まるガッチマン
ガッチマン
牛沢
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
牛沢
ガッチマン
ガッチマン
ガッチマン
ガッチマン
ガッチマン
牛沢
ガッチマン