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ルル
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楪羽*yuzuriha*
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コメント
3件
いやーー!!!!!!神崎帰れ!!!!今は俺の時間だ(?) 2人の子供はマジでゆりさんでしょ(^ω^)
第8話、読み終わりました…いや、この展開は重いですね。地下施設のひんやりした空気がこっちまで伝わってくるようでした。特に宮舘さんの足が止まったあの壁の落書き——「また あした」の文字。あの瞬間、何かが彼の中で繋がったんでしょうね。そして木箱から出てきた子どもの字…「二人の子ども」が今この場にいるって、もう確信に近い気がしてしまいます。阿部さんが静かに写真を撮ってたのも、さすがの観察眼。神崎側が"花を生み出した能力者"そのものを狙っているというのも不気味で、続きが気になって仕方ないです。
翌朝。 空は薄い雲に覆われ、どこか落ち着かない空気が街を包んでいた。
阿部亮平
深澤辰哉
事務所の机には、一枚の地図が広げられている。
赤い丸が付けられていたのは郊外の山間部。 二十年前に閉鎖された、能力研究施設跡地。
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
岩本照
目黒蓮
深澤は全員を見渡した。
深澤辰哉
深澤辰哉
深澤辰哉
深澤辰哉
全員
九人の声が重なる。
二時間後。
山道の入口。 鬱蒼と茂る木々。 使われなくなった林道には雑草が生い茂っていた。
ラウール
阿部亮平
阿部亮平
佐久間大介
向井康二
佐久間の言葉に少しだけ笑いが起こる。 緊張が少し和らいだ。
その様子を見ながら、宮舘は静かに息を吐く。 渡辺が隣へ並ぶ。
渡辺翔太
宮舘涼太
短いやり取り。 それだけで十分だった。
施設跡地。
コンクリートは崩れ、建物は土に飲み込まれかけている。 入口だった場所には錆びた鉄骨が残るだけだった。
阿部は端末を取り出した。
阿部亮平
数秒後。
ピッ。
阿部亮平
阿部亮平
崩れた瓦礫を回り込む。
その先。 地面の一部だけが不自然に沈んでいた。
岩本が草をどける。
岩本照
深澤辰哉
鉄製の蓋を押し上げる。
ギギギ……
冷たい空気が下から流れてきた。
目黒蓮
深澤辰哉
地下通路。
非常灯は消え、懐中電灯だけが頼りだった。 水滴が落ちる音だけが響く。
ポタ……
ポタ……
ラウール
阿部は端末を見ながら歩く。
阿部亮平
阿部亮平
その時だった。
宮舘の足が止まる。
宮舘涼太
渡辺も同時に止まる。
渡辺翔太
深澤が振り返る。 宮舘は壁を見つめていた。
そこには。 薄く消えかけた子どもの落書き。 小さな花。 そして ぎこちない文字。
『また あした』
宮舘の瞳が揺れる。
ラウール
ラウールが不思議そうに声を掛ける。 宮舘はすぐに笑顔を作った。
宮舘涼太
宮舘涼太
その笑顔はいつも通り。 だから誰も、それ以上は聞かなかった。
ただ一人。 阿部だけが、その壁を写真に収めていた。
阿部亮平
阿部亮平
さらに奥へ進む。 やがて一つの部屋へ辿り着く。
研究室。
机も棚も朽ちていた。 しかし。 中央だけは綺麗だった。 誰かが最近まで触れていたように。
目黒が辺りを見回す。
目黒蓮
阿部も頷く。
宮舘涼太
宮舘涼太
深澤辰哉
その時。
向井が床を指差した。
向井康二
床に、小さなガラス片が散らばっていた。
その中心。 一本だけ。
枯れていない花びら。 淡く金色に光っている。
ラウール
阿部は慎重に採取ケースへ入れる。
阿部亮平
阿部亮平
渡辺は無意識に一歩踏み出しかける。
しかし。 ぐっと足を止めた。
突然。
ピッ――
阿部の端末が警告音を鳴らす。
阿部亮平
全員が止まる。
阿部亮平
深澤辰哉
阿部は画面を見る。
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
足音。
コツ……
コツ……
コツ……
暗闇の奥から、一人の老人が姿を現した。
白髪。 杖をつき、ゆっくり歩いている。
研究員には見えない。
老人は九人を見ると、驚いたように目を見開いた。
老人
深澤が前へ出る。
深澤辰哉
老人は少し笑った。
老人
その言葉に、その場の空気が変わる。
阿部亮平
老人はゆっくりと部屋を見回した。
老人
老人
渡辺の表情がわずかに強張る。 宮舘は静かに息を呑む。
老人は続ける。
老人
老人
老人
老人
老人
老人は遠くを見るように目を細める。
老人
その瞬間。 誰かの指先が、小さく震えた。 また別の誰かは誰にも気付かれないよう、そっと拳を握る。
老人はまだ二人の正体には気付いていない。
静寂の中、老人の穏やかな声だけが響く。
老人
老人
老人
老人は懐かしむように目を細める。
老人
老人
老人
老人
深澤辰哉
老人はゆっくり頷いた。
老人
老人
老人
老人
老人
老人
阿部亮平
老人
老人は静かに答えた。
老人
老人
老人
老人
ラウール
老人は驚いたようにラウールを見る。
老人
老人
老人
阿部はメモを取りながら尋ねる。
阿部亮平
老人は首を横に振る。
老人
老人
老人
少しだけ表情を曇らせる。
老人
老人
老人
老人
老人
その言葉に。 目黒の表情が険しくなる。
目黒蓮
老人は静かに頷いた。
老人
老人
老人
老人
事務所にいる時とは違う。
九人全員の表情から笑みが消えていた。
その時。
阿部の端末が小さく震えた。
《通信受信》
能力関連事件調査班――桐谷。
能力関連事件調査班というのは特務組織内にある部署の一つでそしてよくSnowManの対応をしてくれるのが桐谷さんである。
阿部はスピーカーへ切り替える。
阿部亮平
桐谷
切迫した声だった。
深澤辰哉
桐谷
全員が息を呑む。
桐谷
桐谷
阿部亮平
数秒の沈黙。
そして。 桐谷は静かに告げた。
桐谷
その場が静まり返る。
佐久間大介
向井康二
阿部はゆっくり全員を見回した。
誰も何も言わない。
だが。 阿部は気付く。
その言葉が出た瞬間。 二人だけが、ほんの僅かに息を止めたことを。
阿部亮平
阿部の中で、点だった違和感が線になり始める。
その頃。 施設の外。 森の奥。
双眼鏡を覗く男が通信機へ報告する。
武装兵
武装兵
武装兵
通信機の向こうから声が返る。
研究員
武装兵
研究員
武装兵
男は研究施設へ視線を向ける。
武装兵
その胸元には。 神崎の研究所と同じ紋章が刻まれていた。
地下研究室。 老人は崩れかけた棚を見つめていた。
老人
老人
深澤辰哉
老人は棚の奥へ歩いていく。 壊れた棚をゆっくり押す。
ゴゴ……
隠し扉。
岩本照
岩本照が慎重に開ける。
中は小さな保管室だった。 資料棚。 古びた箱。 そして。 小さな木箱が一つ。
宮舘の心臓が大きく跳ねる。
宮舘涼太
老人が箱を持ち上げる。
老人
渡辺の瞳が大きく見開かれる。
老人は苦笑した。
老人
老人
老人
老人
深澤が木箱を受け取る。
ゆっくり蓋を開く。 中には。 色褪せた折り紙。 小さなビー玉。 木彫りの動物。 そして。
二人の子どもの字で書かれた、一枚の紙。
『またあした』 『いっぱい花をさかせよう』 『みんな元気になるといいね』
部屋が静まり返る。
目黒はその紙を見つめる。
佐久間は思わず口元を押さえた。
向井も何も言えない。
その字は。 幼い子どもが、一生懸命書いたものだった。
そこには研究も実験もない。
ただ。 誰かを助けたい。 その純粋な願いだけが綴られていた。
二人の脳裏に。 あの日の笑い声が蘇る。 しかし。 まだ二人は何も言わない。
仲間たちはまだ知らない。
その"二人の子ども"が。 今、この部屋で同じ紙を見つめている二人自身だということを。