──これは、
私がひと夏に体験した
不思議な恋の物語 ──。
おばあちゃん
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
ミーンミーンミーンミーン
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
“あの場所”に着くと
空気がひんやりして
セミの声もしない。
私は昔から
誰も居ないこの場所が
大好きだ。
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
???
???
夏樹(ナツキ)
夏弥(カヤ)
夏樹(ナツキ)
夏弥(カヤ)
夏樹(ナツキ)
夏樹(ナツキ)
夏弥(カヤ)
少し喋っただけなのに、
夏樹に惹かれている自分がいた。
夏樹(ナツキ)
夏弥(カヤ)
夏樹(ナツキ)
私は夏樹と遊ぶのが
楽しみになっていた。
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏樹(ナツキ)
夏樹(ナツキ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏樹(ナツキ)
夏樹(ナツキ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏樹(ナツキ)
夏弥(カヤ)
夏樹(ナツキ)
夏樹(ナツキ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏樹(ナツキ)
これが最後の会話になるなんて
この時は思ってもいなかった──。
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
おばあちゃん
おばあちゃん
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
テレビで見た怖い話が
頭をよぎる。
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
おばあちゃん
暗く静まり返った“あの場所”
そこに夏樹はいなかった。
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏樹はいない
その言葉が脳裏に浮かぶ。
夏弥(カヤ)
夏樹を見つけられないまま私は、
自分の町へ帰った。
あれから5年たった今も
おばあちゃんから夏樹を見た
という情報は来ない。
私は、
幽霊に恋をしたのだろうか。
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)
夏弥(カヤ)