独りの俺と11人の人気者

いってらい

〜もふの部屋〜

あれから順調に課外が終わり

ついに夏休み明けの登校日

未だに実感がない

が、霓百祭の成功のためにも

〜リビング〜

そう。

あの係分担の日から、 えとさんとゆあんくんは とても忙しそうだった

久しぶりに姿見たな〜

・・・

〜学校〜

『忘れ物をした』

なんて嘘をついた

もちろん、忘れ物なんてしていない

兄さんのファイルを削除するためだ

そんなことを思いながら、

生徒会室に向かった

＜ﾊﾞﾀﾝ

やっぱり、会ってしまった…

そう言って、じゃっぴは 持っていた紙をひらひらとする

今から教頭のところに行くようだ

俺は慌てて近くの空き教室に入った

そーっと廊下を覗いて、 二人が去ったのを確認する

誰もいないことを確認してから、 こっそりと生徒会室に入った

〜生徒会室〜

部屋の中には誰もいなかった

俺はこっそりと 生徒会のパソコンを取る

起動してファイルを探す

パスワードを入力してください

これを開いて中身を全部消せば…

ファイルの中には何もなかった

想定外のことに戸惑う

他の誰か、 特に先生に見られてたらマズイ…

そう思ったその時だった

突然、うりとじゃっぴが入ってきた

じゃっぴはだいぶ困惑しているけど

それよりも…マズイ……

この状況、どうしよう

遡ること数分前

うりとしっかり確認をする

やっぱりね、 偉い人に話しに行くのは 緊張するのよ？

しかも、今めっちゃ眠いし

久しぶりに朝早く起きたよ……

俺の呟きにうりが口を開く

ん？なになに？

急に止まってどうしたの！？

って…

そこにはもふくんがいた

俺たちは用事があるけど、 もふくんはなんでこの時間に？

もふくんでも忘れ物はするんだな〜

そう言って、 書類をひらひらさせておく

ま、伝わるでしょ

もふくんは頷くと、 近くの空き教室に入っていった

へ〜、あそこ使ってたんだ…

うっ…バレた…

バレないように早く来たのに…

素直に言ってしまえば、 俺が何を知っているのか聞かれる

かといって嘘をついても…

うりにバレそう……

教えられない

簡単に知っちゃいけない

どうしよう

教えてしまったら……

おつらい

290タップお疲れ様でした