主人公
主人公
気が付くと僕は知らない場所にいた
ここに来る前の記憶を思い出してみる
たしか僕はベッドにいたはず…
つまりこの世界は僕の夢の中?
なら起きればこの部屋から出られるのでは
でも、どうやって起きればいいのか分からない
どうやって起きれば……
主人公
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主人公
主人公
主人公
主人公
主人公
主人公
主人公
主人公
主人公
主人公
転がる数冊の本に荒れる机の上
その机の上に破れたメモが1枚置いてある
明らかに不自然なそのメモを手に取り内容を確認する
内容はたった一言
【アイツから逃げろ】
たった1枚のメモからいくつもの考察ができてしまう
アイツとは一体誰なのか
そして逃げろという事は恐らく捕まると何かしら起きるということ
少なくとも捕まっていい訳では無い
そしてこのメモを書いた人がいるということ
それが意味するのはこの夢の世界自分だけではない
恐らく複数人いるのが見て取れる
その人物が果たして夢だけの世界なのか
それとも同じ夢を見てる生者なのか
考えれば考えるほどよく分からなくなってきてしまう
まだ憶測にしか過ぎないが自分以外の誰かがいるという可能性が出てきた
その僅かな可能性を信じて先程拾った鍵を使いこの部屋を後にする
主人公
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主人公
主人公
主人公
主人公
壁を伝いながらゆっくりと確実に1歩ずつ歩を進める
少しして右に曲がる道がありそこを曲がるとエントランスにと続く階段を見つけた
その階段を降りて玄関と思われる戸に手をかけるも開く様子はない
主人公
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主人公
主人公
主人公
玄関を南とした時東側に扉は2枚
西側も同じく2枚あり受付用の扉が北方面に1枚ある
まず手前の右の扉に手をかけるも固く閉ざされている
鍵という訳ではなくなにか不思議な力があるような感じがした
その隣の扉も同じく開かない
受付用の扉も案の定開かないがこちらは鍵が必要なようだ
西側の奥の扉は開かないがその隣はすんなりと開いた
そこを進むとまた長い廊下が続いており手前の方にはいくつかの扉がある
これもまた手前から確認していく
1番手前の部屋に入り内装を確認するとその造り自体は自分が起きた場所とほとんど変わらない様子だった
この館はどこかの宿なのかもしれない
そんな憶測を考えながら部屋を探索する
その中でまた気になるものを見つけた
【悪夢の館と亜人】という本だ
サッと読んだところ悪夢の館とはタイトルにある亜人が作り出した幻
そしてその館に訪れるものはみな精神のみとなってるものたちだという
幽体でも精神生命体と判別されるそうだ
そしてその中に波長のあった夢を見ている人間も含まれると書いてある
そもそも亜人とはなんなのかを知ろうとしたがこの本の先については記述されてなかった
言い方を変えればその先は無地であった
しかしこの本を通して分かったことがある
それはこの本の状況と今自分が置かれているこの状況
どうも重なっているようにしか思えない
”夢を見ている人間も含まれる”
かく言う僕もつい先程の記憶を呼び起こすと確かにベッドに入るところで記憶が閉ざされている
このことから今僕のいる世界は夢の世界ということが分かってきた
そしてこの夢の世界は本の通りであるなら亜人という生物が作り出した世界である
それも悪夢の館という形での世界
世界のあり方については何となくわかった
この本をベースに作られている世界だとするなら恐らく亜人も居るはずだ
亜人の目的は分からないがこの本のタイトルから察するに招かれた人間たちは
ただでは帰って来れないだろうというのが予想つく
さらに言えばその亜人もこの館を徘徊している可能性があるということ
対処法は分かっていないがとにかく人ならざるものを見かけたら早急に立ち去っても
問題はないと思う
それを今は心のうちに留めて僕はこの部屋を後にした
主人公
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コメント
1件
次次回くらいで終わらせるつもりです