怒りと悔しさでいっぱいだった。
潤
……める。
A子
え?
潤
もうやめる!
A子
なんで?!
A子
急にどうしたの?
潤
いつも潤ばっかり狙って……!
潤
こんなの楽しくないよ!
A子
ご、ごめん、
A子
次からしないから!
A子
ねっ?いいでしょ?
潤
……
もうしないと言っているし、まぁいいだろうと思った
潤
……うん
潤
いいよ、
A子
ありがとう!
A子
潤は"優しい"ね!
"優しい"
僕はよくそう言われる。
僕にとってそれは呪いみたいな言葉だ。
小学校3年生くらいになると僕は学校にある林などで遊ぶようになった。
木や岩が沢山あって遊具の様に使っていた。
潤
こっちだよ!
A子
危ないよ〜!
潤
これぐらい平気だよ!
僕は木登りが好きになった。 これなら鬼ごっこでも捕まらない。
それに林の中に居ると自然と心が休まった。
学年が上がると外に出て遊ぶことがなくなった。
今まで一緒に遊んでいた子達も別のクラスになった。
潤
(図書室に行こ)
僕はあまり社交的ではなくなった。
潤
(お兄ちゃんは部活か、)
潤
帰ったらまた1人か、
潤
ただいま
潤
ふぅ
潤
宿題やらなきゃ
チクッタクッチクッタクッ
潤
そろそろお兄ちゃん帰ってくるかな
零
ただいま
潤
おかえり
零
パパとママは?
潤
まだ帰ってきてないよ
零
ならゲームしよう!
零
今日は潤がやっていいぞ!
潤
本当?!
潤
やったぁ!
父
ただいま
潤
パパおかえり
潤
あれ?ママは?
父
……
潤
……?
その時父は何も言わなかった。
母は少し怖い人だった。
機嫌が悪ければ外に出され、食事はろくに作ってもらえず、いつもコンビニ弁当だった。
そんな母でも大好きだった。
作者
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作者
それではまたお会いしましょう👋