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最初に聞こえたのは水の音だった
ぴちゃん、ぴちゃん、こぽこぽ、と水の音が聞こえた
最初に見たのは赤色だった
赤色が地面に広がっていて、自分の手にも赤色が付いていた
周りを見た
周りには瓦礫があった
後ろを見た
円柱型のケースがあった
自分を見た
尻尾が
耳が
生えていた
牙もある
…
狼だ
いや、獣人だろうか
とにかく、人間ではないことが分かった
耳を触ると、ふわふわしていた
尻尾を触ると、もふもふしていた
不思議な感覚だった
なんだか、怖かった
でも、楽しかった
外から光が漏れていた
興味があった
おぼつかない足取りで光へ向かった
腕を伸ばした
身を捩り、外に出た
最初に聞こえたのは声だった
綺麗だ、美しい、愛おしい子、と人の声が聞こえた
最初に見たのは白色だった
天井は真っ白で、自分を抱っこしている人の服も白かった
周りを見た
周りには優しい笑みを浮かべた人達が居た
後ろを見た
水色の蝶が外で舞っていた
自分を見た
とても小さくて
頬は柔らかくて
誰かに抱っこされていた
白い布に包まれている
…
子供だ
いや、赤子だろうか
とにかく、生まれてすぐなことが分かった
布を触ると、暖かかった
頬を触ると、柔らかかった
不思議な感覚だった
なんだか、楽しかった
でも、困惑もあった
外から光が差し込んでいた
興味があった
身を捩り、光に向かって腕を伸ばした
窓が空いていて、蝶が手に乗った
もっともっと、と腕を伸ばした
圧倒的気まぐれ、不定期投稿
main__エーミール ゾム
ジャンル__ファンタジー 二次創作
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