落ちていく
風の勢いを感じる
かろうじて…右手に、
温かさを感じる
これで…終わるんだ
ゆっくり…本当に、ゆっくりと落下していく
あぁ…死ぬ前に、時間の進みが遅くなるってやつか
”幸せ”って…最期に、君に言えた
君は、笑った
それだけで…俺に、
もう、悔いはない
軽く、目を閉じた
「重力」という抗えないものに、身を任せる
今は…俺が下
でもね、知ってる
どぬくさんの大切な友達が…今、ここに駆け上がってきてること
…よかった
やっぱり…君は、幸せになれる
少し…傷をつけていけたかな、君の心に
知っていた
君は…好かれてるんだって
俺とは、違うんだって
君に言ったら…あいつらの…ヒーローの努力が、無駄になるから
だから、俺は何も言わずにヴィランとして散っていく
最後まで、言わなかったよね
「大好き」とは言っても、
「愛してる」とは
だって…俺は、君を愛せないから
俺からもらうべきじゃないから、
だから、
役目を終えた俺は、
さよなら____
『死ぬなッッ”!』
グイッ
上を見上げた俺の視界に飛び込んできたのは、
いつもよりずっと濃い空の水色と、
呆然としたようなどぬくさんと、
必死な表情の、…
日向 夏樹
…あいつのいう、
”りーだー”
「じゃぱぱ」って奴
…あぁ、やっぱり、
ヒーローだよ
ありがとう
王野 龍都
日向 夏樹
日向 夏樹
紅 優安
紅 優安
桜田 瑠衣
日向 夏樹
神城 雪
青山 直斗
風洋 ヒロ
神城 雪
日向 夏樹
日向 夏樹
神城 雪
日向 夏樹
神城 雪
日向 夏樹
神城 雪
日向 夏樹
神城 雪
日向 夏樹
日向 夏樹
神城 雪
日向 夏樹
日向 夏樹
日向 夏樹
日向 夏樹
日向 夏樹
日向 夏樹
日向 夏樹
日向 夏樹
神城 雪
…少し、体が下に落ちたような気がする
きっと…俺の、手の力が抜けたから
王野 龍都
王野 龍都
王野 龍都
王野 龍都
後ろに、ヒロくんと、なおきりさんと…うりと…ゆあんくん、?
忘れたくたって忘れられない、
たいせつな…ともだち、…
神城 雪
青山 直斗
青山 直斗
青山 直斗
青山 直斗
青山 直斗
青山 直斗
青山 直斗
青山 直斗
青山 直斗
神城 雪
じゃっぴの手を掴む右手に、力を籠める
…まだだめなんだって、…
まだ、残ってるものがあるって、
残してしまったことがあるって、
そう、突きつけられてっ、…
…ふと、気が付いた
左手にこもる力が、少しずつ弱くなっていっていること
神城 雪
神城 雪
神城 雪
「お別れの時間が来ただけ」
神城 雪
…思ったよりも、手の力は弱まっていたみたいで、
引き留めようとしても、できなくてっッ、…
風洋 ヒロ
風洋 ヒロ
風洋 ヒロ
風洋 ヒロ
紅 優安
ガタッ
姫山 乃愛
水野 絆
雨佃 勇人
燈植 笑兎
神城 雪
さよなら
桜田 瑠衣
桜田 瑠衣
燈植 笑兎
桜田 瑠衣
うりは、…一番後ろに居たっけ、…
あいつ…何してんだよ、…
まさか、…飛び降りるんじゃ、…
姫山 乃愛
水野 絆
雨佃 勇人
桜田 瑠衣
桜田 瑠衣
…あっけからんとした声が聞こえた後、
少しの悲鳴が聞こえた
風洋 ヒロ
下ばかり見て、広く広がっていただけの街並みに、
腹の立つ、そいつの茶髪の少しだけ長い髪が写った
…こいつっッッ”
桜田 瑠衣
上に伸ばされた手を掴み、固く握る
風洋 ヒロ
風洋 ヒロ
紅 優安
雨佃 勇人
風洋 ヒロ
燈植 笑兎
燈植 笑兎
水野 絆
水野 絆
風洋 ヒロ
…ちらりと、「ヒロくん」という人の
痛い、痛い顔が見えた
見るだけで、息が苦しくなるような、…
桜田 瑠衣
桜田 瑠衣
桜田 瑠衣
顔は見えないけど…絶対、にやにや笑ってる
…してやられた
姫山 乃愛
日向 夏樹
王野 龍都
紅 優安
…声が、頭の中をすり抜けていく
…はめられたんだ、こいつに
なんか、何も考える気力もなかった
ただ、…右手に、力を籠める
神城 雪
…お前らは、ヒーローだよ
ヴィランだって、優しく絆して、許してしまう
許されたヴィランは…自分の重い罪を見つめながら、苦しい一生を歩む
お前らは、ヒーローだよ
ヴィランに、一切染まっていない
気が付けば…俺の足は、
地面を、しっかりと踏みしめていた
後ろでてんやわんややってるヒーローたちを横目に、
フェンスのついていなくて、自分たちの飛び降りた、
屋上の端に腰掛けた
後ろで…明るい声とか、泣き声とかが聞こえてくる
…俺は、
俺は…独りだ
死にたがりの俺は今宵も君の夢を見ていた
俺の近くには…少しの間、君がい”た”
今は…すごく遠くになってしまった
それは、必然だったのだろう
もともと、こういう運命だったのだから
いつか、分けられる運命だったのだから
もう、いいんだ
少し涼しい風が、俺の髪を少し攫って行った
コメント
10件
良かったaaaaa!
さいこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
マリアナ海溝できた(?)