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運命(6)

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運命(6)

1 - 運命(6)

♥

82

2019年04月08日

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宙(そら)

茉宇ー

宙(そら)

そろそろ休憩しようぜ

茉宇(まう)

さっき休憩したばっかじゃん

宙(そら)

俺もう飽きた

茉宇(まう)

もー…

茉宇(まう)

そんなんじゃ同じ高校行けないよ

茉宇(まう)

一緒の高校目指して2人で頑張るんでしょ?

宙(そら)

茉宇は昔から頭良いもんな

宙(そら)

俺は勉強苦手だし

茉宇(まう)

そんなの言われなくても知ってるよ

茉宇(まう)

宙が勉強得意だとは誰も思わないから

茉宇(まう)

ま、そういう私も好きではないけどね

宙(そら)

茉宇、可愛い

茉宇(まう)

はぁ?

茉宇(まう)

なんで今の状況で可愛いって話しになるの?

茉宇(まう)

っ!

急に押し倒されて宙にキスされる

触れるだけじゃなくてもっと長くて深いやつ

茉宇(まう)

きゅ、急にキスしてくるのやめて!!

宙(そら)

チューしてる時の茉宇可愛すぎんだけど

宙(そら)

めっちゃ必死(笑)

茉宇(まう)

もう知らない!

茉宇(まう)

宙しばらくキスするの禁止だから!!

宙(そら)

え、それは困る

宙(そら)

俺茉宇不足で死ぬ…

茉宇(まう)

…本気でしょげなくていいから

宙(そら)

チューしたらダメなんだろ?

茉宇(まう)

…訂正

茉宇(まう)

勉強中だけ禁止

茉宇(まう)

ドキドキして集中出来なくなる

宙(そら)

じゃ、終わったら?

茉宇(まう)

それはお好きにどうぞー

茉宇(まう)

あ、でも、勉強終わらなきゃだからね?

茉宇(まう)

宙と高校も同じがいいもん

宙(そら)

茉宇ってあれだよな

宙(そら)

ツンデレってやつ

宙(そら)

素っ気ない言い方するくせにすぐ顔赤くなるし結構照れ屋だよな!笑

休憩中

宙(そら)

抱きしめていい?

茉宇(まう)

いいよ?

ギュッと力強く抱きしめられる

茉宇(まう)

そーらー

宙(そら)

なに?

茉宇(まう)

宙はいつから私のこと好きだった?

宙(そら)

は!?

宙(そら)

なんだよ、急に

茉宇(まう)

知りたいもん

宙(そら)

…じゃ、教えるけど茉宇も教えろよ

宙(そら)

俺は茉宇が転校してきた時からずっと好き

宙(そら)

初めて話しかけた時は笑わないし話してもくれないし取っ付きにくかった

宙(そら)

でも、徐々に話してくれるようになって好きな気持ちは毎日増してたよ

宙(そら)

俺の話終わり!

宙(そら)

で?茉宇は?

茉宇(まう)

私は…

茉宇(まう)

宙に別に転校してもいいって言われた時に悲しくって泣いちゃって

茉宇(まう)

それからすぐだよ

茉宇(まう)

宙のこと実は大好きになってたんだなって気付いた

宙(そら)

転校してもいいって言ったことあったな

宙(そら)

あの時は俺もまだガキでからかわれると恥ずかしくてついあんなこと言ったんだ

宙(そら)

ほんとは思ってもいないのにな

宙(そら)

で、好きな子泣かせて傷付けて

宙(そら)

うわ…

宙(そら)

小学校の頃の俺最悪…

茉宇(まう)

ほんとは?

茉宇(まう)

いなくなってほしくなかった?

宙(そら)

当たり前だろ?

宙(そら)

でも…

宙(そら)

茉宇が引越しするってならなきゃ告らなかったと思うし今頃はどちみち離れ離れだったな

宙(そら)

だから転校先で茉宇と同じ学校になれてクラスも同じで嬉しかった

宙(そら)

親の離婚は悲しい出来事だったはずなのに茉宇とそのおかげでまた会えたのかなって思った自分もいたよ

茉宇(まう)

もう二度と宙とは離れたくない

茉宇(まう)

宙のこと大好き

宙の母

ただいまー

宙(そら)

おかえり

茉宇(まう)

あ、お邪魔してます

茉宇(まう)

あの私…

宙の母

茉宇ちゃんでしょ?

宙の母

宙から話しは聞いてます

宙の母

仲良くしてくれてありがとう

宙の母

これからも宙のことよろしくね

宙のお母さんには初めて会ったけどすごく優しそうで感じのいい人だった

私と宙の今の体勢はというと…

宙が私をずっと抱きしめてる

こんなの彼氏のお母さんに見られるなんて…

しかも今日初対面なのに

茉宇(まう)

宙、一旦離して

宙(そら)

やだ

宙の母

茉宇ちゃん、いいのよ

宙の母

気にしないで?

宙の母

でも、気まずいよね(笑)

宙の母

彼氏の母親の前でだもんね

宙の母

そう思ったんでしょ?

茉宇(まう)

あ、はい…

宙の母

茉宇ちゃんの気持ちすごくわかる

宙の母

見られると照れくさいし恥ずかしいよね

宙(そら)

なんだよ

宙(そら)

女同士分かるみたいな言い方だな

宙の母

あら

宙の母

だって宙には今の茉宇ちゃんの気持ち分からないでしょ?

宙(そら)

茉宇、嫌なの?

茉宇(まう)

い、嫌ではないけど…

茉宇(まう)

てか、嫌って思ったら腕振りほどいて逃げるけど…

宙(そら)

あ、そうだな

宙(そら)

お前、來斗から逃げてたもんな

茉宇(まう)

それ言うのやめてくれる?

茉宇(まう)

もう思い出したくない…

宙の母

宙、茉宇ちゃんの嫌がることしたらダメよ

宙の母

茉宇ちゃんも何かあって宙がもしやめてくれないってことがあったら私に言ってね

宙(そら)

しねーし

その日は宙の家でご飯をご馳走になって帰った

宙の母

茉宇ちゃんって可愛い子ね

宙の母

ライバルもいるんじゃないの?

宙(そら)

…いるけど茉宇は俺のこと好きって言ってくれてるから大丈夫だよ

宙の母

ま、あの子なら大丈夫だとお母さんも思う

宙の母

素直で正直そうな子じゃない

宙の母

よく宙のこと好きになってくれたね

宙の母

茉宇ちゃんって小学校卒業してから引越しした子でしょ?

宙(そら)

覚えてんの?

宙の母

覚えてる

宙の母

宙、ラブレター書くって言ってお母さんに可愛い便箋頂戴ってきたんだから

宙(そら)

あ、そういやそうだった…

宙の母

でも、結局書けたの『俺は茉宇が好きだ』ってことだけだったんでしょ?

いや、待て待て

母さんに全部知られてる

小学校の頃の俺、自分の恋愛事情について話しすぎだっつの…

でも、茉宇のこと気に入ってくれたしまぁいいかな

宙の母

宙、ひとつ言っておくけど

宙の母

二股なんかかけて茉宇ちゃんを泣かせたりしたらお母さん許さないからね

宙の母

女の子泣かせるようなことは絶対しないって心がけて

宙(そら)

二股なんかかけねーよ!

宙(そら)

俺はあんな父親の子供だけどそこは絶対似たくないから

宙(そら)

男としてというより人間として最低なことはしないって約束する

宙の母

ならいいけど

宙の母

その言葉忘れないようにね

続く

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