あれをきっかけとして、私と千切くんは会えば言葉を交わす中になった
引っ込み思案な私とは、恐らく違う世界にいる
自分に自信がある
それにいつしか、私は憧憬を覚えていた
憂鬱だった学校生活も、気がつけばこの放課後のおまけになっていた
……しかし
クロの暴走(?)は止まらなかった
時雨
時雨
時雨
私は梅雨の雨の中、傘もささずに息を切らしていた
クロは賢い
だから雨が降る前に察知して家に戻ってくる
なのに家に居なかった
時雨
時雨
嫌な想像が頭をよぎった
でもそんなことは無いと信じたい
時雨
時雨
もちろん、行き当たるところには全て行った
時雨
あとはそれを願うことくらいしかすることがない
時雨
そう思ったその時、ふと後ろから声がした
千切豹馬
時雨
考えていたことが身に起こり、なんだか背筋が凍る
私はすぐさま千切くんの足元を確認した
時雨
千切豹馬
千切豹馬
時雨
千切豹馬
千切くんは笑いながら、私の頭の上に傘を傾けた
時雨
千切豹馬
アイツというのは、きっとクロだ
千切豹馬
時雨
時雨
千切豹馬
時雨
時雨
私は不安に襲われながらも、落ち着いて話した
千切豹馬
千切豹馬
時雨
千切豹馬
時雨
時雨
時雨
千切豹馬
千切豹馬
時雨
千切豹馬
千切豹馬
時雨
千切豹馬
時雨
時雨
時雨
千切豹馬
時雨
千切豹馬
そう話す千切くんは、なんだかいつもと違っていた
楽しそうというか、煌めく感じで
時雨
そんな雑談を混じえながら、私達はクロを探した
時雨
千切豹馬
数時間探したが、クロはいなかった
時雨
千切豹馬
千切豹馬
気がつけば雨は止んでいた
しかし、どこか鼻に残る雨の匂いが哀愁を漂わせる
時雨
千切豹馬
時雨
そう歩いているうちに、私の家の近くまで来た
その時
クロ
母親
母親
母親
時雨
目の前に現れたのは、クロを抱えたお母さんだった
母親
母親
クロ
時雨
全てを察した
千切豹馬
時雨
小声でそう会話する
千切豹馬
時雨
千切豹馬
千切くんも察してくれたらしい
時雨
母親
母親
時雨
私達の頑張りは何だったんだろう
母親
千切豹馬
時雨
母親
母親
時雨
時雨
母親
クロ
千切豹馬
クロも困った猫だが
お母さんも随分困った人だった
コメント
7件
千切君イケメンッ✨いや元からイケメンか....! お母様一言言うか紙に書いておくかLINEするかの1つはやろうぜ...?
千切君っ!猫探し手伝ってあげるの優しすぎ…時雨のお母さん、一言言おうぜ?あと端から見ればカレカノなんだよなぁ~ 続き楽しみにしてます✨