武道
チームを作る
そんな話になって、かれこれ1週間。
武道
医者
医者
1ヶ月の入院と言われていたはずが1週間で退院。
自分の回復力が恐ろしくなってくる。
心の中で呆れつつ、好かれやすい笑みを作った。
武道
武道
軽く頭を下げてから、診察室を出る。
武道
武道
敬うという感情もどうやら消えてしまったよう。
胸の内に空いた空洞を埋めるように、自分の病室を開けた。
千冬
イザナ
春千夜
蘭
竜胆
ココ
ココ
イヌピー
鶴蝶
武道
病室の主がいない状況で好き勝手できるこいつらの精神は鋼より強い。
病院には似合わないような派手な格好。
その姿が、心を満たすように胸に空いた空洞を埋めてくれる。
武道
武道
武道
そう言えば、元々楽しそうに笑っていた顔に喜色の色が濃く彩る。
不良とは思えないほどに病室を綺麗にしていく姿が可笑しくて「ふはっ」と吹き出してしまった
武道
ココ
ココ
ペロッ、と舌を出して笑って片目を瞑った彼の特徴的な髪をひと撫でした。
武道
ココ
虚をつかれたように、目を見開いた。
武道
ココ
馬鹿にするようなものでもなく
ただ嬉しそうに
それでいて、悔しそうに目を細めた。
武道
片付けが済んだのを見てとって、病室の扉に手をかけた
武道
さて
まずは新居。
病院を出てすぐに、黒塗りの車が止まっていて
それに乗って、ココが準備した場所に向かう
揺れの少ない車のおかげか、移動時間は割と楽だった。
武道
武道
目の前には10階ほどあるビル。
外観はかなり新しく、建設されてまだあまり経っていないように見える。
警備が頑丈なのも、ひと目でわかる。
武道
ココ
イヌピー
ココ
ココ
武道
さすがに頭を抱えたい
武道
武道
以前ほどの焦りは覚えないが、経験上『オフィスビルを借りる』ならまだしも、『オフィスビルを買う』という発言はなかなか聞かないものだから、反射的に驚いてしまった
千冬
千冬
ココ
武道
ココの想い人である赤音を救ったために、ココは不良にはならないと思っていたのだが
せめて、後ろぐらい事はしないとは思ったのだが
武道
根っからの反社だ。
武道
武道
さすがに、過去の自分に同情した
蘭
イザナ
春千夜
武道
武道
全員
内装は、広々としていて、壁は黒一色。
所々に白いラインが入った、なかなかに洒落た内装だ。
1階のロビーにはカウンターと何席かの座席。観葉植物と、監視カメラが4台。
入口にはわからないように、金属探知機まである。
武道
ココ
ココ
武道
これだけのセキュリティ
10階しかないがこのオフィスビルは確実に億単位だ。
世間には知らない方が幸せなことが多い。
武道
武道
さすが、未来で梵天の資金を管理しているだけある。
鶴蝶
ココ
ココ
ココ
武道
救いようがない。
外観から見た通り、ここは10階建てのオフィスビル。
5階までが表向きの仕事関連の場所、といった作りになっており6階に上がると雰囲気がガラリと変わる。
監視カメラの多さも、入り組んだ廊下も
完全に潜入防止のためだろう。
鶴蝶
ココ
ココ
武道
廊下に置かれた観葉植物に紛れて小さな香水アトマイザーがある。
まさかの催涙スプレー。
お前は何と戦っているんだ。
まだ始まってすらいないのに。
イヌピー
春千夜
蘭
春千夜
俺は虚無になる事にして前に進んだ。
イザナ
武道
イザナ
武道
約キメてなかったら、かなりの常識人だったらしい。
イザナがなぜそう感じたのかは知らないが、天竺の時から狂人に見えていたらしい。
6、7階は下の階よりは厳重な作業スペース。
8階は会議室や資料室、それから共有スペース。
9階は居住スペース。
最後の10階は幹部と俺の住居になっていた。
竜胆
ココ
ココ
見る機会がほとんどないブラックカードが握られている
武道
鶴蝶
鶴蝶の言葉に空気が固まる。
そして、バチバチと聞こえそうなほどの火花が散っているようにすら見える。
武道
ココ
ココ
ココ以外
ココ
黒龍以外
イヌピー
長くなる予感しかしない会話が始まってしまった。
特に入り組んでいない10階はエレベーターから降りて真っ直ぐ進み右に曲がればすぐに部屋が見える。
真ん中の通路を真っ直ぐ行くと1部屋。
真ん中の通路で向かい合うように左右4つずつ部屋がある。
武道
武道
鶴蝶
眉間に皺を寄せた鶴蝶。
遠い目で会話を見つめ、ストレスが溜まっているように見える。
武道
さすがに同情
しかし、助けようとは思わない
会話から抜け出して、1番奥の部屋に向かった。
武道
武道
東卍を頭に思い浮かべると、口角が自然と上がるのを感じる。
武道
1番最高な復讐じゃないと。
そう思いながら、これから住む部屋の扉に手をかけた。