お前が倒れてもうすぐ1年が経つよ
いつになったら起きるんだよ
ウォヌ
ミンギュの返事ではなく機械音がただ規則正しく鳴るだけ、
ミンギュがこんな状態になってしまったのは
ミンギュの優しい嘘からだった、
ミンギュは脳動脈瘤だったんだ。
脳動脈瘤は脳動脈の血管壁が薄くなったりもろくなってそこが膨らんで血液が入りコブになることを言う。
それが破裂するとくも膜下出血になる。
それを俺に隠して
ミンギュはそれを抱えながらも俺のそばにずっといてくれたんだ、
辛そうにする日もあった
だけど、大丈夫だって平気なフリをしていた
ある日ミンギュが倒れて病院に運ばれた
ミンギュが居ない生活はとても辛くて
1日がとても長かった。
ミンギュの顔を見ているとに過去を思い出す
ミンギュ
ウォヌ
ミンギュ
ウォヌ
ミンギュ
可愛い笑顔で
ヒョンって何度も何度も呼んでくれた、
素直になれない俺は多分何度も困らせただろう、
ピピピピッピピピピッ
普段とは違う音で病室に鳴り響く
急に現実に戻されるとともに心臓が大きく波打つ
ウォヌ
直ぐに担当医が駆けつける
外に出され中の様子はわからない
だけど緊迫した空気感は外に居ても伝わってくる
そしてしばらくすると病室の音がやんだ
ピ____________________…
ウォヌ
ガララララ、
ウォヌ
担当医
頭を深く下げ謝罪される。
担当医
担当医
担当医
ミンギュがこの世から居なくなった
ウォヌ
ミンギュの亡くなるという運命に怒りを覚える。
そして、悲しみと
何も出来なかった自分に悔しいという思い。
ウォヌ
もう一度病室に入りミンギュの顔に触れる
まだ生暖かく生きているように感じる
最後にキスを落とす
ウォヌ
俺を置いて先に逝っちまうなんて
酷すぎるよ、
なんで無理なんかしたんだよッ…
霊安室に運ばれ顔に掛かった白い布を取ると
さっきの暖かかった体はすっかり冷たくなり
血色が無くなっている
ウォヌ
ミンギュ
ミンギュ
ミンギュ
ミンギュ
ミンギュ
ウォヌ
ミンギュ
ウォヌ
ミンギュ
なんで、先逝っちまうんだよ
ずっと一緒って言ってくれたじゃん
ウォヌ
ウォヌ
ウォヌ
一度家に帰りミンギュとの思い出を振り返る
ミンギュの部屋に行くとテーブルの上に封筒が置いてあった
俺宛に書かれたものだった
ウォヌヒョンへ
病気の事言わなくてごめんなさい。
僕は死ぬ運命だったんです
だから、病院に入ってヒョンと会える時間が減るぐらいなら、
死ぬまでヒョンと一緒にいたかったんです。
ごめんなさい、約束守れなくて
一緒に居るって言ったのに
破っちゃうかもです。
ごめんなさい、
ヒョン、後追いはやめてくださいね
ヒョンは僕のこと大好きだから
きっとそうするでしょうね
僕、空からずっと見守ってます
ヒョンが歳を重ねていずれヒョンも命が尽きる日が来るでしょう、
その時はまた会いましょう
僕は天国で待ってます
ヒョン、
愛してます!
ミンギュより
ミンギュ…
何でもお見通しなんだな、
流石だな、
今までもこれからも
ミンギュが最初で最後の恋人だ。
後追いは辞めよう。
ミンギュヤ…
ウォヌ