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テラーノベル(Teller Novel)

同胞1

見たか?見たか!?

キノ

あ、あぁ、見たさ

キノ

君が人間を食い殺す所をね

同胞1

俺は人間を殺せた!!

同胞1

殺せるなら侵略もできる

キノ

そんな安直な

同胞1

ははっ!まぁ、そうだよな

同胞1

でも、俺は人間を殺せたことは大きな一歩だと思っている

その時

人間のペットなのか犬がこちらへやってきた

同胞1

やべっ!!

ひとまず木の後ろに俺たちは隠れた

くぅん

悲しそうな鳴き声 そして飼い主の顔を舐めた

ガブッ

そして人間の手に持っている松茸を咥えた

そして仇を打つかのように噛みちぎった

何度も

何度も

俺らはそれを見続けることしか出来なかった

キノ

本当に俺らは人間に勝てるのだろうか

松茸が殺された日のことを思い出すたびに 残虐な音と微かな松茸の声が蘇る

その度体は震え日光浴などしたくなくなった

同胞1

おい

同胞1

おい!

キノ

あ、あぁ

キノ

なんだ

同胞1

いや、お前最近日光浴してないじゃないか

同胞1

気持ちいぞぉ

そしてマッシュルームは大きく背伸びをした

どことなく体が大きくなってるように見えた

キノ

今は、、いい

マッシュルームはため息をついた

同胞1

お前、そんなのでどうやって人間と戦うんだ

キノ

キノ

俺は

キノ

死にたくない

同胞1

結局いつかは死ぬんだ

キノ

だが!!

キノ

だが、

キノ

犬に食われて死ぬのは嫌だ

同胞1

、、、

キノ

妥協して、人に食われて死にたい

キノ

無意味な死はいやだ

同胞1

お前、、、

ザッザッザッ

男の子

おかぁさぁーん

男の子

美味しそうなマッシュルームあるよー

それは人間の声だった

キノ

あ、あ、あ

キノ

いやだ死にたくない!!

同胞1

ちょ、俺たちの計画は!?

俺は葉の後ろに隠れた

マッシュルームに背を向けて

同胞1

なぁに隠れてんだぁ、この前話したろ?人間なんて怖くない、俺が寄生して、食ってやる

男の子

おかあさん!!立派なマッシュルームだよ!!

おかあさん

あら、ほんと!!

おかあさん

よくマッシュルームって分かったわね
偉いねぇ

おかあさん

上手に取れるかしら?

男の子

うん!!僕上手にできる!!

キノ

、、、、っ

キノ

、、、、、、っ

キノ

マッシュ!!!

俺は振り返った

俺はあいつと人間を倒す約束をしたのだ

それを今更ほっぽり出す訳にはいかない

というより、彼を助けたかった

助けたかった

男の子

もうキノコいないや、このぐらいでいいかな

男の子

バターで食べてみたい!!

おかあさん

おうち帰ってから作ろうね

たすけたかった

彼とこの先もずっと

ずっと旅をしたかった

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