タルタリヤ
なん、でそのなまえを
テウクロス
んー?
テウクロス
ヒントあげてやる
テウクロス
俺は先刻殺した龍と変わらない...亡霊だ
テウクロス
覚えてないんだな。残念だ。
タルタリヤ
しらない...おれは、おまえと、きのう、はじめて、
テウクロス
なるほど...罪悪感から記憶を消したのか?
テウクロス
覚えてないんだなあ、本当に
数年前...
テウクロス
それが、神の目?
タルタリヤ
そうそう。俺の場合は水元素だよ
テウクロス
へえ
タルタリヤ
旅してるのに見たことないの?
テウクロス
旅人である以上、持ってる人は見かけたことあるんだけど、話したことはなかったなあ
テウクロス
ちょっと技見てみたいな
タルタリヤ
わかった、ちょっと待ってて!
当時、二人ともまだ若く、 元素を街中で使うことの危険性など知る由もなかった。
テウクロス
おお、クジラだ!
タルタリヤ
どう、すごいでしょ!
テウクロス
ありがとう、消していいよ!
タルタリヤ
...あ
タルタリヤ
どうしよう...消せない
テウクロス
えっ
タルタリヤ
と、とりあえずその辺に...
クジラが手から離れた瞬間、 サイズをどんどん大きくしていき、家一つほどの大きさになったところで
落ちてきた。
轟音、激痛、悲鳴、そんなものが入り混じっては消えていくのを知覚する暇もなく、俺は意識を失った。
テウクロス
(なんて、言っちゃってもいいんだけど)
タルタリヤ
(昨日感じたあの気持ちは恋慕なんてものじゃなくて...恐怖?)
タルタリヤ
(俺が?こいつに?)
タルタリヤ
(まさか)
タルタリヤ
(俺はファデュイの第十一位執行官、「公子」だぞ?今更何に怯えるんだ)
テウクロス
じゃ、こうしよう
テウクロス
俺を思い出せたら、なんでもいうことを聞いてやる
タルタリヤ
ふん、言ったね?
テウクロス
ここは契約の国だ。岩王帝君に誓ってやるよ。
テウクロス
じゃあ俺は次の任務に行く。思い出したらいつでも来るといい。
そういうと、音を立てずに秘境から出て行った。
タルタリヤ
ハァ、ハァ
タルタリヤ
そうだ、俺は、あいつを、
どうしたんだっけ
鍾離
遅かったな
タルタリヤ
そう?
鍾離
何かあったのか?
タルタリヤ
いや、何も。
鍾離
そうか
タルタリヤ
先生は何かを忘れてしまったことはある?
鍾離
ないと思うぞ
タルタリヤ
すごいね
鍾離
いや、そうでもないぞ
鍾離
忘れたこと自体を忘れただけかもしれないしな
タルタリヤ
思い出そうとは思わないの?
鍾離
思い出そうとするならまず、思い出したいことではなくその周りから思い出すといい
鍾離
馳走になった
タルタリヤ
...またモラ払ってないし
テウクロス
いつ思い出すかなぁ...
鍾離
居るか?
テウクロス
入っていいよ
鍾離
邪魔する
鍾離
話したのか?「公子」殿に
テウクロス
ま、ある種の賭けだよ
テウクロス
思い出したらなんでもいうこと聞くってことにした
鍾離
珍しいな、一人の男にそこまで執心するなど
テウクロス
あ、そうだったの?
鍾離
まだ思い出してないのか?
テウクロス
いや〜いちいち思い出してたらごちゃ混ぜになりそうなんだよね
テウクロス
ま、あいつはすぐ思い出す気がするよ
鍾離
一つ聞いていいか?
テウクロス
うん?
鍾離
どれが本当のお前なんだ?
テウクロス
あー...さあね
テウクロス
今までの「俺」は全員一緒とは言い切れないよ
テウクロス
ただ、今世の中での、という意味なら
テウクロス
あいつと過ごしてる瞬間なのかもね
鍾離
残念だな
テウクロス
え?
鍾離
俺と話しているときにも常に気を張っているのか...
テウクロス
あ、うーん
鍾離
( ´・ω・`)
テウクロス
(´・ω・` )
テウクロス
なんか...長年の付き合いすぎて気を使うっていうか...
テウクロス
うん...
鍾離
( ´;ω;`)
テウクロス
(´・ω・`;)
テウクロス
先生だし...人徳の差がエグすぎて...
鍾離
(*・ω・*)
テウクロス
(∩ω∩)