男
はぁ…
男
今日も残業で、日をまたいでから帰宅だ…
男
俺って、毎日何のために生きてんだろうな…
男
毎日上司からパワハラを受け、少ない給料でこき使われて、会社を辞めることも出来ない…
男
…こんななら、死んだほうがマシだよ…
男
…いっそのこと、本当に死ぬか…?
男
友達も居ないし、両親からは虐待されてたから必要とされてないし…
男
目的も夢も無いのに、ブラック企業で身も心も削って働くなんて…
男
生きてるのが馬鹿らしいな
男
俺には生きる意味が無いんだから、もう死んじまうか…
男
…よし、そうと決まれば死ぬ準備をするか
男
えーっと?
男
死ぬ準備って…何をすればいいんだろうか…?
男
…んまぁ、取り敢えず遺書でも書いてみるか
男
…読んでくれる人は誰も居ないけどな
男
えっと、何か大きめの紙は…
男
…ん?何だこれ
男
「10年後の僕へ」…?
男
ああ、中学生の時に学校で書かされたやつか…
男
そういえば、丁度10年経ってるな…
男
折角だし、読んでみるか
男
どれどれ…
10年後の僕へ
こんにちは。大人になった僕。
大人になった僕は、幸せですか?
親とは、縁を切れてますか?
今の僕は、毎日お父さんから暴力を受け、お母さんからは出来損ないだとか色々言われます。
本当に辛いです。苦しいです。
でも今、僕には夢があるから頑張ってこれています。
将来は料理人になって、色々な人を笑顔にしたいという夢を叶えるまでは、死ねません。
将来の僕は、その夢を叶えられましたか。
この夢は必ず、必ず叶えたいです。
将来の僕、頑張れ!!
男
…そうだった……
男
仕事に忙しくてすっかり忘れていたけど
男
俺には夢があったんだ…
男
…今からでも遅くはない
男
昔の俺の願いを叶えるためにも、頑張らねぇと…!
男
…よし、決めた!
男
俺はまだ死なない!
男
過去の俺が託してくれたこの未来…
男
粗末にするなんて駄目だよな…!
男
よし!明日、辞表を出す!
男
俺はここから、新しいスタートを切るんだ!
男
今からでも必ず、夢を叶えて見せるよ…!
男
…有り難う、過去の俺…!
男
もう少し、この世界で藻掻いてみせるよ!






