私は五条家の長女として生まれた。
そして私には1つ上の兄が居る。
兄は目に見えないくらい小さな呪力でも、 しっかりと見られる六眼という特殊な目を 持っている。
さらに兄はあらゆる攻撃を無効化できる、 “無下限呪術”というチート的な術式も 持ち合わせている”天才”である。
実は私も六眼持ちではあるが、 術式を持っていないのだ。
だから親には六眼持ちだけでも 極めて珍しいけれど、 それに術式も持ち合わせている兄と 持ち合わせていない私は毎日比較される日々だ。
五条父
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
五条父
ごめんなさい……
五条母
五条母
ごめんなさい……
生まれて来てごめ……!!
ガラガラガラッ……
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
五条母
五条父
五条悟
五条母
五条悟
“迷のこと、 俺とあんまり比較するなよ?”
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
そう言って、お兄ちゃんはスタスタと 部屋の入口の方へ歩いて行く。
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
何か言い忘れたかのような様子で 私の方へ歩いてくる。
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条迷(ごじょうまよい)
私がそう言うと、 お兄ちゃんは笑顔で グッドサインをしてくれる。
五条悟
五条悟
ガラガラガラッ……
お兄ちゃんが去る。
五条父
五条母
五条迷(ごじょうまよい)
そう、両親はお分かりの通りお兄ちゃんを 溺愛しているのだ。
五条迷(ごじょうまよい)
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
五条母
わかってる…
でも、そもそも私は呪術師になんか なりたくない…
というより、
“なれない”
なぜなら私は
“呪い恐怖症”
だからだ。
夜になった。
私は突然、お父さんの部屋に呼び出された。
お父さんは床に座って本を読んでいた。
五条迷(ごじょうまよい)
私、また叱られるのかな…?
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
そう言ってお父さんは立ち上がり、 私の方へ歩いてくる。
五条父
五条迷(ごじょうまよい)
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
お父さんに言われるがままに着いていき、 到着した場所は廃病院だった。
廃病院…?ってことはまさか…
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
五条父
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
五条迷(ごじょうまよい)
でも、こんなに言われたらできないなんて 言えないよ…
五条迷(ごじょうまよい)
五条父
そして私は中に入った。
コツコツ…
自分の足音が響く。
五条迷(ごじょうまよい)
言ってみたけど、正直出てこないでほしい。
ビュンッ‼︎
何かが私の横を凄い速さで通り過ぎていく。
五条迷(ごじょうまよい)
後ろを振り向くと…
二級呪霊
二級呪霊
そこには二級相当の呪霊が。
五条迷(ごじょうまよい)
“逃げよう”
それしか頭に浮かばなくて、 必死に逃げ道を探したが、 どういう訳か、既に他の呪い達に囲まれていた。
五条迷(ごじょうまよい)
あまりの光景に思考が停止した。
五条迷(ごじょうまよい)
“術式が使えない私”じゃ祓えない…
お兄ちゃんなら余裕で 一網打尽にできたんだろうな…
そもそも、術式が使えないうえに 呪い恐怖症の私に 「呪いを祓ってこい」なんて言うってことは、 やっぱり私はいらなかったんだな…
“生まれてきて ごめんなさい…”
もう一度人間になれるかはわからないけど
五条迷(ごじょうまよい)
さようなら、五条家…
さようなら、私…
五条悟
私を囲んでいる比較的弱めの呪霊が何体か、 消滅していく。
五条悟
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
お兄ちゃんからしたら私は 目の上のたんこぶ的存在のはずなのに……
五条悟
お前が”妹”だからだ。
五条迷(ごじょうまよい)
ちゃんと妹ととして見てくれてるんだ…
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
ごめん…
五条迷(ごじょうまよい)
五条迷(ごじょうまよい)
コイツは自己肯定低すぎる…
五条悟
でも、1番の原因は俺なんだよな…
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
お兄ちゃんは全然悪くないのに…
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
お兄ちゃんはカッコいい…
それに比べて私は…
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
一人で落ち込んでいると、 お兄ちゃんが私の方へ歩いてくる。
ギュッ!
五条迷(ごじょうまよい)
えっ、私今お兄ちゃんに抱きしめられてる…?
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
逃げなかっただろ?
五条迷(ごじょうまよい)
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
帰ろうとしたその瞬間…
二級呪霊
五条悟
五条悟
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
お兄ちゃんの後ろに隠れる。
すると後ろから…
バンッ‼︎(呪力の球が飛んでくる)
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟(幼少期)
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟(幼少期)
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟(幼少期)
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟(幼少期)
2人で覗いてみる。
五条悟(幼少期)
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟(幼少期)
五条迷(ごじょうまよい)
呪霊
ヒョイッ!!
体が宙へ浮かぶ。
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟(幼少期)
五条迷(ごじょうまよい)
呪霊
五条悟(幼少期)
もちろん、幼少期から既に唯我独尊っぷりをはっきしていたお兄ちゃんだが、 この時は焦りでまだ幼かったので、 今と比べものにならないぐらい攻撃が未熟だった。
そのまま井戸の方へ 引きずり込まれていく。
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟(幼少期)
五条迷(ごじょうまよい)
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
あの日…
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
そういや、迷が呪い恐怖症になったのって あの日からだったな…
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
五条悟
五条迷(ごじょうまよい)
なんだろう…?
五条悟
“呪術高専”に来い
五条迷(ごじょうまよい)
……To be continued
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