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恋樺
712
ユイ
188
如月 久柚⌛🍊
397
蒸し暑い朝だった。
東京都内某所。 山の中腹にある造成予定地。
重機が土を掘り返していた。
作業員
ガコン。
何かに当たった。 作業員が眉をひそめる。
石かと思った。 でも違う。
土の中から覗いた白いもの。
作業員は数秒見つめた。
そして。顔色が変わる。
作業員
隣の作業員が振り向く。
作業員
声が掠れていた。
作業員
ーーーーー
2時間後。
現場には規制線が引かれ、捜査員が慌ただしく動いていた。
松田深緒
規制線手前に立っている刑事に声をかけ、中に入る。
現場は掘削途中だった。 土が大きく抉られている。
ブルーシートが敷かれ、その周囲を鑑識が囲んでいた。
高木刑事
高橋
松田深緒
深緒は静かに近付き、視線を落とす。
“白骨死体”
松田深緒
頭蓋骨。 上腕骨。 肋骨。 骨盤。
かなり揃っている。
高橋
高橋が声を漏らす。
松田深緒
高橋
松田深緒
深緒はしゃがみ、死体に手を合わせた。
高木が現状の説明をする。
高木刑事
高木刑事
高木刑事
高木刑事
高木刑事
松田深緒
松田深緒
松田深緒
深緒は骨を見ながら頷く。
高橋
松田深緒
佐藤刑事
佐藤刑事
高橋
佐藤刑事
佐藤刑事
松田深緒
松田深緒
松田深緒
深緒は頭蓋骨を指差した。
松田深緒
松田深緒
佐藤刑事
佐藤刑事
その時
鑑識
1人の鑑識が声をあげた。 全員の視線が向く。
土の中、そこにあったのは指輪だった。
高木刑事
佐藤刑事
松田深緒
佐藤刑事
ーーーーー
数時間後。 警視庁科学捜査研究所。
回収された品々が搬入される。
先輩
高橋
先輩
高橋が目を見開く。
人間の骨206本。 これを全部正しく並べるなんて気が遠くなる。
先輩
松田深緒
高橋
先輩
先輩
深緒は手袋をはめ、目の前の遺骨を見る。
現場では分からなかったことがここから分かる。
年齢。 死亡時期。 そして。
この人は誰なのか。
松田深緒
ーーーーー
高橋
骨を一つずつ確認する。
部位を分類する。状態を記録する。
地味で根気のいる作業だった。
隣では、深緒が黙々と計測を続けていた。
松田深緒
深緒は資料へ数字を書き込んだ。
松田深緒
高橋
深緒は頭蓋骨を見つめる。
松田深緒
松田深緒
高橋
松田深緒
全ての骨を並び終え、深緒は髪から採取したDNAデータを確認していた。 高橋が横から覗く。
高橋
松田深緒
高橋
松田深緒
行方不明者。 未解決事件。 前科者。 警察関係者。
それらの警察所有のDNAデータと照合する。
一致する確率は低い。
深緒はキーボードを叩いた。 画面が切り替わる。
高橋
松田深緒
そして。
ピッ。
画面が止まる。
高橋
深緒の視線が固定された。
【一致】
高橋
松田深緒
画面を見つめる。 一致したのは行方不明者のDNAだった。
名前:斉森百合 性別:女性 失踪時24歳 失踪年月日はー
高橋
その時。解析室の扉が開いた。
先輩だった。
先輩
松田深緒
松田深緒
先輩は資料を受け取る。
そして一枚の紙を机へ置いた。
先輩
深緒が紙を見る。
販売記録。 購入者名。 購入日。 そして、備考欄。
【婚約指輪】
高橋
先輩
先輩
部屋が静かになる。先輩は低く言った。
先輩
深緒は資料へ視線を落とした。
十年前に消えた女性。 事件は今、ようやく始まったところだった。
コメント
7件
ワニの話(隻眼の残像の後日談的なの。毎年作られてるアレ)思い出した… 花梨ちゃんが科捜研の人なんか?ってくらい描写上手すぎる! 続き頑張ってね♪

仕事してる深緒かっこいい💕真剣な表情が目に浮かぶようです😆 投稿ありがとうございます🙏今回も面白かったです😆続きも楽しみに待ってます👍
おお、第60話お疲れさま!白骨死体の発見から始まって、科捜研のリアルな作業工程がめっちゃ丁寧に描かれてて引き込まれたわ。特に深緒が遺骨に手を合わせるシーンで「この人、プロだな」って感動した。指輪がオーダーメイドで一気に事件に色がついた感じがして、今後の展開が気になりすぎる!十年前の失踪女性、どんな背景があるんだろうな。続きが待ち遠しい🔥